こんにちは。
ユーム永野です。
早速、ニックネーム「よっしーさん」の質問です。
よっしーさんからのご質問
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ファイナンシャルプランナーさんから
「土地の価格が下がるかもしれない。少し待ったほうが良い」
と言われました。
いつ頃に土地を購入した方が良いのでしょうか?」
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この土地の買い時はいつか?
ご興味あるよっしーさんには具体的に回答済みの内容を、個人情報を省いてみなさんと共有いたします。
先に結論をお伝えします。
住宅用の土地購入は 2021年12月末まで がオススメ
いずれにしても 購入の検討だけは早めが良い
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よっしーさんが聞いたような理由から、土地購入のタイミングを見計らっている方は多いと思います。
もちろんこの動画を見ていただいてる方の中にもそういった考えの方はいらっしゃるかと思います。
たしかに土地購入を少し待ってみるのも間違いではありません。
ただこの動画を見ていただいた皆さんには、土地購入の検討だけは早めにしていただきたいです。
特に土地購入の時期を明確に決めていない方は、そうしていただきたいです。
なぜかというと、もしかしたら人によって良い土地が見つからない可能性が高くなる場合もあるからです。
では、なぜそのように言えるのか。
前半は、「何故、2021年12月末がオススメなのか」の理由についてお伝えします。
後半で「何故、土地購入の検討だけは早めの方が良いか」をお伝えします。
それでは本題に入ります。
改めてこちらが今回の質問の要点です。
土地購入はいつがベストか?
結論はコチラです。
住宅用の土地購入は 2021年12月末まで がオススメ
いずれにしても 購入の検討だけは早めが良い
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ではなぜこのように言えるのか、深堀りしてみていきましょう。
先に「何故、2021年12月末がオススメなのか」についてお伝えします。
1.土地購入は何故、 2021年12月末までがオススメなのか?
理由は2つです。
それは、
1)12月末に2022年以降の税制優遇がまとまり、土地購入需要が増えるかもしれない
2)12月末以降、国内産ワクチンが普及し、土地購入需要が増えるかもしれない
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です。
ただ本当は確実にお得だったのは、9月末までの土地と建物の契約でした。
本当は9月末に土地・建物契約が確実にお得だった
なぜ9月末が良いかというと、これらの期限があったからです。
注文住宅の住宅ローン減税・すまい給付金の期限は 2021年9月30日の契約まで
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期限が過ぎてからは、2021年9月時点では不透明です。
ただし
住宅ローン減税は、2022年以降控除は延長される可能性が高いが、額が縮小される可能性もある高い
すまい給付金は、撤廃される可能性が高い
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ことが予想されます。
とはいえ慌てないほうが良いです。
今、土地を購入して、家を建てたいと思う方は、2021年12月末までがオススメです。
ではその理由を具体的にみていきましょう。
1)12月末は2022年以降の税制優遇がまとまり、 住宅購入需要が増えるかもしれない
通常、住宅ローン減税は12月には政府与党案がまとまります。
ただし、決定は来年の3月前後が通例です。
「であれば正式決定されてからでも良いのでは?」と思った方も多いと思います
ではなぜこのタイミングが良いか、というと
・良い土地を入手できる確率が高いから
・満足度の高い家づくりをできる可能性が高いから
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です。
良い土地を入手できる確率が高いから
というのも発表されたタイミングで、今まで住宅購入を様子見してた方が本格的に行動を開始する可能性があります。
そうなると住宅購入需要が増え、土地購入の需要が増えるかもしれません。
当然、人気のエリアになれば競争率は上ります。
しかしこれを見ていただいたみなさんは、前もって目ぼしい土地を決めて、税制優遇の発表と同時期に購入ができれば、競争に巻き込まえることはありません。
つまり良い土地を入手できる確率が上ります。
満足度の高い家づくりをできる可能性が高いから
家を建てる面でもメリットがあります。
住宅購入需要が増えると、特に優秀な営業マンや設計士ほど多忙になり、みなさんが出会える確率が減ります。
良い家づくりをする上で、優秀な営業マンや設計士と出会うという要素は非常に重要です。
まだ12月まで期間があります。
住宅ローン減税等が一旦終了する9月末以降は、住宅購入需要が落ち込む可能性が高いです。
そうなると優秀な営業マンも含めてハウスメーカーの営業担当の時間にゆとりができます。
優秀な営業マンと出会えるチャンスです。
ぜひこの期間は、優秀な営業マンと出会うための時間にも使っていただきたいです。
補足ですが、コロナ対策として、税制優遇の発表が前倒しになる可能性もあります。
最新情報はユームのtwitterをチェックしていただければと思います。
■ユームTwitter
12月をオススメする理由はもうひとつあります。
2)12月末以降、国内産ワクチンが普及し 土地購入需要が増えるかもしれない
塩野義製薬など国内生産のワクチンが2021年度末に普及する動きが出ていますよね。
海外ワクチンによる副作用が懸念視されている中で、国内産ワクチンの普及は、日本の新型コロナの脱却に大きな進展が出るかもしれません。
すでに来年には3回目のワクチンの準備がされています。
つまり新型コロナの影響が減っていけば、景気が回復していく可能性もあります。
とはいえ土地を買う方が急に増えるということはないと思いますが、土地購入需要が徐々に増える可能性は十分にあります。
そうなると当然、競争率が上がりますよね。
12月末は、
・2022年以降の税制優遇発表
・国内産ワクチンの普及
この2点による土地競争の上昇に巻き込まれる前に、良い土地を入手するという点でオススメです。
以上が12月末までに土地購入をオススメした理由です。
では具体的にいつから土地探しを始めた方が良いのか。
来年以降、土地購入を考えている方も検討だけは早めにした方が良いです。
今からその理由がわかります。
土地購入の検討だけは早めが良い理由
理由は5つです。
1)コロナ収束後、地価(売買価格)が高騰する可能性がある
2)建物価格が上昇する可能性がある
3)住宅ローン金利が上がる可能性がある
4)さらなる省エネ性UPによりコストUPとなり得る
5)災害リスクがある
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順にみていきましょう。
1)コロナ収束後、地価(売買価格)が高騰する可能性がある
こちらはわかりますよね。
来年は、ワクチンの3回目、4回目、国産ワクチンや経口薬の普及などで、景気が活性化する可能性がありますよね。
現状、土地購入に慎重な方が多いので、コロナ収束による反動で一時的に土地購入需要が増えるかもしれないということです。
需要が増えれば、地価(土地の価格)が上がる可能性も高いですよね。
人気のエリアでは競争率がさらに激化するかもしれません。
そうなると、前もって現地を見ていたら購入の判断がすぐできたのに、それが後手になって他のひとに取られてしまう可能性があります。
もう少し早く動いていれば土地購入ができた、という話は本当によくあることです。
そういったことにならないように、購入するか判断できるよう早めに行動した方が良いということです。
ちなみに現在の地価の状況をお伝えすると、国交省の令和3年地価公示の発表で、
新型コロナの影響により住宅用地の地価(売買価格)が全国平均で5年ぶりに下落した
と発表されています。
もう少し具体的にお伝えすると、東京圏が8年ぶり、大阪圏が7年ぶり、名古屋圏が9年ぶりに下落に転じています。
※画像出典:国交省 令和3年地価変動率の推移 画像内:ユーム参考情報
よっしーさんが話を聞いたファイナンシャルプランナーが、
「土地購入を待った方が良い」
と言った理由はこのこともあるからだと思います。
とはいえコロナが収束して土地購入需要が増えれば、地価が上がっていく可能性は十分に考えられます。
また東京都港区や千葉県木更津市、札幌・仙台・広島・福岡の地方4市など、一部のエリアでは、コロナ渦に関係なく地価が高騰し続けています。
コロナ収束まで土地購入を待って、いざ検討し始めたら希望エリアの地価がどんどん上がっていく、もしくは今より高騰していた、となっては後々後悔しますよね。
ですので、検討だけでも早めにするのがオススメです。
ちなみに今後の地価の動向については、
で詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
2)建物価格が上昇する可能性がある
土地の価格だけでなく、建物価格も重要ですよね。
仮に土地が安くなっても、それ以上に建物価格が上昇すれば、当然トータル費用も増えます。
当たり前ですが、お得かつ良いものを買いたいですよね。
注文住宅の場合は、土地と建物がセットでひとつの買い物とも言えます。
そのため土地の価格だけでなく、建物価格の動向も見ながら、土地探しをした方が良いです。
今後、建物価格が上昇するかもしれない3つの要因があります。
それは、
(1)コロナ渦でも建設費が上昇している
(2)世界的コロナ収束による景気回復で、建築部資材が高騰する可能性がある
(3)建設業の人手不足により建設費が上昇する可能性がある
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(1)コロナ渦でも建設費が高騰している
国土交通省発表による住宅建築の建設工事費デフレーターをみてみると、コロナ渦でも建設費が高騰していることがわかります。
■建設工事費デフレーター(2015年基準比)
画像出典:国土交通省HP 建設工事費デフレーターよりユーム独自で作成
2011年の東日本大震災の復興工事需要からはじまり、直近ではオリンピック需要により建設費が高騰したのはみなさんもご存知のとおりです。
ですがオリンピック需要が落ち着いた2021年以降も建設費は高騰しています。
■建設工事費デフレーター(2015年基準比)
参照:国土交通省HP 建設工事費デフレーターよりユーム独自で作成
建設費の高騰は、みなさんのトータル費用を圧迫するのと同じです。
税制優遇が縮小傾向であり、住宅ローン金利がいつ上昇してもおかしくない中、建設費も高騰し続けているのは、長い目をみると心配な点です。
(2)世界的コロナ収束による景気回復で建築部資材が高騰する可能性がある
建築部資材が上がれば、建物価格も上がりますよね。
今後、世界的にコロナ収束に向かって景気が回復した場合、建築部資材が高騰する可能性があることも注意が必要です。
何故かと言うと、
多くの住宅メーカーは、建築部資材に輸入材を使っていることが多いからです。
木造に使用する木材の約7割が輸入材です。l
鉄骨造に使用する原材料の鉄鉱石や石灰はほぼ100%輸入材です。
世界的にコロナが収束し景気が回復することにより、輸入系部資材の価格が高騰する可能性もあります。
そうなると建築費も上がりますよね。
直近では、米国などの住宅建築需要が増加したことにより、外材が高騰したウッドショックが話題になりましたよね。
今後もこういった現象が起きる可能性があるかもしれません。
仮に建築費がほとんど変わらないハウスメーカーがあったとしても、おそらく販売価格を据え置きにして利益率を下げている可能性が高いです。
そうなると、ハウスメーカーがよくやっている値引きやキャンペーンといった特典が少なくなるか、もしくは無くなってしまうかもしれません。
(3)人口減少と若者離れによる建設業の人手不足で、建設費が上がる可能性がある
建設業の人手不足はご存じの方が多いのではないでしょうか。
その中で日本の人口減少による建設業の人手不足が問題視されています。
下図を見ていただくと2012年頃から29歳以下の就業者数が全体の約1割となっています。
※画像出典:国土交通省 令和2年3月 最近の建設産業行政について
画像外:ユーム参考情報
今後、若い世代の人口が減少していくと言われていく中で、就業者数も減少傾向にあるのは深刻な問題です。
当然人手が足りなくなれば人件費も上がり、建設費UPする可能性が高いと言えます。
重要なことなので改めてお伝えしますが、土地だけでなく建築費も含めたトータル費用も含めて検討することが大切です。
ですので、この点も踏まえて、土地購入の検討をした方が良いです。
トータル費用をみる点では、次にお伝えする住宅ローン金利は特に重要ですよね。
3)住宅ローン金利が上がる可能性がある
みなさんもよく耳にしますよね。
今の住宅ローン金利はものすごく低いです。
過去最低水準と言っても良いかもしれません。
つまり金利の底を見せている状況で、いつ上がってもおかしくないとも言えます。
仮に、土地購入を待った結果みなさんが希望しているエリアの地価が安くなっても、住宅ローン金利が上がってしまって総返済額が増えてしまう可能性は十分にあります。
金利が上がれば、利息の負担が増えて、生活費に負担がかかりますよね。
この後すぐにわかりますが、仮に0.2%金利上昇しただけでも総返済額は結構変わります。
景気の状況によってですが、0.2%ほどであれば半年〜1年程度で上昇する可能性は十分にあります。
ローン金利上昇も、もう少し早めに検討しておけば良かった、と後悔しやすいポイントのひとつです。
参考までに金利差によってどれだけ返済額が変わるかを紹介します。
一般的には最長35年の住宅ローンを組む方が多いので、その前提で代表例をお伝えするとコチラになります。
■借入4,000万円、7,000万円・35年固定ローン
金利上昇 ※基準金利1.0%からの差 | 総返済差額 借入4,000万円 | 総返済差額 借入7,000万円 |
+0.2% | +約158万円 | +約277万円 |
+0.5% | +約401万円 | +約703万円 |
+1.0% | +約823万円 | +約1,440万円 |
このように、金利によっては総返済差額にかなりの差がありますよね。
地価以上に住宅ローン金利の方が、総返済額の負担となる可能性は高いです。
4)さらなる省エネ性UPによりコストUPとなり得る
世界的に省エネ化への潮流があることはみなさんもわかりますよね。
カーボンニュートラルやCO2大量削減は世界各国でも求められている内容です。
日本でも政府が2050年カーボンニュートラル化を施策で発表しています。
もちろん住宅業界も対象となっていて、今後ますます省エネ住宅の常識化、一部義務化される可能性が高いと言えます。
省エネ住宅自体はとても良いことです。
ですが、それによりさらなるコストUPとなる可能性があります。
場所や人によっては省エネよりもデザインや耐震性能の方が優先順位が高い場合もあります。
長い目を見たら光熱費などお得になるかもしれませんが、そもそも建築費が高騰し、初期費が高くて建てたかったハウスメーカーを断念せざるを得ない、となってしまったら悲しいですよね。
そうならないよう早めに行動した方が良いです。
ちなみに2030年以降、
・新築住宅はZEH基準の省エネ性能に適合させること
・新築住宅の6割に太陽光発電を設置、将来的には設置の義務化
という案も出ています。
ちなみに住宅の省エネ化の対する補助金にZEHがありますよね。
こちらは、国としても省エネ化を推奨しているので、今後も継続するかもしくは新しい制度ができるかもしれません。
実際に、ZEH基準を採用した9割の方が夏や冬の断熱性に不満を感じていません。
ただし、世界的な省エネ方の時流により、日本のZEH基準でも足りないという風潮が出て、各社省エネ性のUPをして、PR合戦となる可能性が高いです。
つまり、補助金は出ても、それ以上に断熱性能を上げる工事や太陽光発電の設置など、建物スペックを上げることにより、建設費が上がる可能性があります。
5)災害リスクがある
最後は、災害リスクです。
地震、大雨、台風さまざまな災害リスクがありますよね。
直近では毎年のように豪雨災害がニュースで話題になっていますよね。
被災された方には心苦しいのですが、豪雨災害が理由で土地価格が下落しているエリアもあります。
自然災害リスクの有無も土地購入のニーズになっているということです。
そうなれば災害リスクの低いエリアに土地購入需要が集中する可能性もあります。
その意味で、早い段階から少なくても候補のエリアだけでも絞っておいた方が良いです。
そしてもうひとつ自然災害リスクで注視していただきたいのは、震災リスクです。
ご存知のとおり、日本は地震大国です。
今度30年以内に高い確率で発生すると言われる大地震がいくつもあります。
例えば、内閣府の試算では首都直下型地震での避難者は約720万人としています。
南海トラフ地震は約950万人です。
震災後も避難所に入らず生活を続けられる家。
1人でも多く
1日でも早く
本当に地震に強い家に住んでほしい
震災時にフォローできる ハウスメーカーで建ててほしい
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そしてアフターフォローできる体制の整ったハウスメーカーで、安心・安全な暮らしをしていただきたいです。
これはマイホームを検討されている方へのユームの想いであり、一番重要だと考えていることです。
とはいえ皆さんが今スグに家を建てられるわけではありません。
まずは今のお住いや通勤中や勤務先で可能な防災対策をしていただきたいです。
ここまで土地購入の検討だけは早めが良い理由をお伝えしてきました。
ではこれを踏まえて、何故2021年の9月末もしくは12月末までがオススメなのかをお伝えします。
ただし、土地探しで絶対に失敗・後悔したくないという方は、ユームの人気記事【土地探しのコツ大全 】失敗後悔しない土地の探し方を読んでいただくと、とても参考になると思います。
それでは最後に簡単にまとめます。
今回の質問は、
質問
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土地購入はいつがベストか?
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でした。
これを踏まえて、あくまでもユームの見解は、
住宅用の土地購入は 2021年12月末まで がオススメ
いずれにしても 購入の検討だけは早めが良い
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です。
まずは2021年12月末を目安に、真剣に土地購入を検討するのがオススメです。
その理由はこちらです。
土地購入は何故、2021年12月末までがオススメなのか?
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1)12月末は2022年以降の税制優遇がまとまり、土地購入需要が増えるかもしれない
2)12月末以降、国内産ワクチンが普及し、土地購入需要が増えるかもしれない
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地価の高騰・下落以上に、住宅ローン金利や建設費UP、災害リスクを考えると、まずは土地購入の検討だけは早めにした方が良いです。
その理由は5つです。
購入の検討だけは早めた方が良い理由
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1)コロナ収束後、地価(売買価格)が高騰する可能性がある
2)建物価格が上昇する可能性がある
3)住宅ローン金利が上がる可能性がある
4)さらなる省エネ性UPによりコストUPとなり得る
5)災害リスクがある
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今回の記事で、みなさんが家づくりを真剣に考えるきっかけになれば嬉しいです。
それではまた。