パナソニック ホームズ(パナホーム)【耐震性評価ランク】ハウスメーカー徹底比較!

どうも ながけん(ユーム 永 野 )です。

ユームは、 耐震等級最高等級の家というだけでは、家族を守れるとは言えないということを知って頂きたく、このサイトを続けています。

 

果たして、パナソニック ホームズは本当に地震に強いのでしょうか?

 

具体的に以下の点に関して説明致します。

 

・パナソニック ホームズの耐震性

・震災時の対応能力

・長期保証を継続できるかどうかの企業力

 

※経営状況以外を2024.6.24更新いたしました。

 

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※業界初の注文住宅の本格的なオンライン・セカンドオピニオンサービスを提供する会社 u-hm株式会社 CEO

 

 

まずは、下の表の評価ランクと太文字だけをざっと見て、次の【解説と所感】の太文字だけでもご覧いただければ約2分で重要ポイントがわかります。

 

■パナソニックホームズ(パナホーム)耐震性評価ランクとその詳細

※各ハウスメーカーが公示している内容による比較評価となっています。

※U-hmでは構造の部位のみの実験よりも実大実験を最重視しています。実大実験の公示が無い場合は省いております。

■パナソニック ホームズ(パナホーム)耐震性評価ランク

7項目比較

※経営状況以外を2024.6.24更新いたしました。

1.過去の建物被害の大きかった地震波にて実大実験をしているか?

評価ランクA

<鉄骨系>

A:2004年新潟県中越地震の川口町観測波(2011年)

B:1995年兵庫県南部地震の神戸海洋気象台観測波※以後神戸波(2011年)

B:2004年新潟中越地震の小千谷市観測波(2011年)

2.建物の余力を確認する実大実験ができているか?

評価ランクB+

<鉄骨系>

B+:161kine、1224ガル(地震波は不明。2011年)

※A:2004年新潟中越地震の川口町波観測波(2011年)含む。

3.実験体の参考度合は?

評価ランク

<鉄骨系>

A:パナホーム標準仕様。制震軸組鉄骨「HS構法」総2階バルコニー有り。(大林組実験棟。2011年)

※詳細な公表はないが、「F構法」でも実大実験を実証

4.実大実験による揺れの抑制はどうか?

評価ランクB+

<鉄骨系>

2011年に制震システム「アタックダンパー」搭載の実大実験は実施。

当時の日本最大加振装置の限界値となる想定地震波にて地盤面(実験においては1階床面)に対する2階床面の応答加速度は1.2倍に抑制

「アタックフレーム」単体での実験では東日本大震災の築館波の1.2倍に相当する変形試験を180回繰り返しても、ほとんど耐力性能が低下しないことを確認。

その他実大実験ではないが、HS構法採用の座屈拘束技術で建物のゆがみを抑える「アタックダンパー」の制震性と、繰り返しの振動での地震動エネルギー吸収能力が低下が少ないことを確認済み。

ただし、実験の地震波は、阪神・淡路大震災(神戸波)、新潟中越地震(小千谷波)、東日本大震災(築館波)、及び 日本建築センター模擬波(BCJ-L2)であり、建物全壊率が高い地震波とは言えない。

 

5.過去の地震に対する建物被害状況の明示と結果は?

*地震の揺れによる被害

評価ランク

B+

<鉄骨系>

2016年の熊本地震の被災エリアにおいて3946棟の内、倒壊ゼロと大きく明示。

6.震災時に対応が期待できる組織力は?

評価ランクB+

パナソニックホームズはディーラー(販売会社)展開もしているが、本社直営部隊も東北(宮城に北海道支社)から四国・鹿児島・沖縄まであり、震災時の各拠点との連携も見込める。

鉄骨系では大和ハウスや積水ハウスの次に震災時リスク分散もされていると言える。

7.生き残れる企業力は?

評価ランクB+

パナソニックホームズはパナソニック株式会社の完全子会社から2020年1月7日をもってプライム ライフ テクノロジーズ株式会社の完全子会社となった。

2021年3月期決算では、対前年比売上高▲11.5%、経常利益▲1.56%だった。
特に経常利益率は0.14%と非常に厳しい結果だった。

ただし連結決算では、営業利益、最終利益ともに黒字を確保しており、2020年2Q以降の受注が好調、2021年度は黒字の見通しである。

 

 

この表を見て、あまり内容が分からなかった方は、先にこちらを見て頂ければ明確にご理解いただけると思います。

 

☞「ここだけ知っておけば惑わされない!【本当に地震に強いハウスメーカーを選ぶ秘訣】」

 

上記表の解説と所感はご案内のあとスグです。

 

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他のハウスメーカーの評価ランクは  コチラ

・住宅展示場見学の5つの残念と最善の見学法は コチラ

・土地探し3つの落とし穴と予算内で良い土地を見つける方法 コチラ

・ユームが厳選した5社とその理由は? コチラ

 

 

 

 ■ハウスメーカー比較の為の解説と所感

太字だけで約1分でポイントがわかります。

 

1.過去の建物被害の大きかった地震波にて実大実験をしているか?

※上の画像出典:パナソニックホームズHP ※画像外はユームの参考情報

 

2011年にパナソニック ホームズが行った実大実験では、HS構法において、兵庫県南部地震や新潟県中越地震、東北地方太平洋沖地震など多数の地震波で検証しています。

 

中でも、建物全壊・大破率が高かった新潟県中越地震の川口町の観測波でも実験をしています。

 

同地震波の建物全壊・大破率は約18.0%です。

 

これは建物自体の固有周期は短周期(1秒以内)であっても、共振が激しくみられる揺れの周期は約1~2秒以内ということが分かってきています。

 

一方で兵庫県南部地震の神戸波(1995年)は最大速度(2成分PGV)105カイン、観測地の半径約200m以内の建物全壊・大破率は約3.2%の地震波です。

 

また、新潟県中越地震の小千谷波(2004年)は同名の2つの観測点において、JMA小千谷は約93.6カイン全壊大破率1.2%K-NET 小千谷は133.4カインでしたが全壊率は0%です。

 

いずれも神戸波、両小千谷波ともに周期1秒以内の短周期に強震のピークが来ました。

 

これらの点から、上記の神戸波や小千谷波と比べて建物被害率が高かったものであり、評価ランクをAとしました

 

今後の地震波を予測した波形による実験も大切ですが、実際の地震は東西、南北、上下と複雑な揺れとなります。

 

実際に建物被害の高かった過去の地震波を再現させた実大実験はやはり重要です。

 

今後パナソニックホームズには、新潟県中越地震川口波よりも被害が大きかった2016年熊本地震の益城町宮園の観測波による実大実験をしていただきたいと願います。

 

※上記観測地のカイン数は2方向水平ベクトルの和にて表示しています。その他に3成分による数値など若干数値の違いが生じますが、評価に変更を及ぼす違いではございません。

 

※木造も鉄骨造の低層住宅は、建物本来の固有周期は短周期帯です。その点では1秒以下に卓越(強震)する地震動における実大実験も重要ではあります。

また、免振システムは長周期帯に卓越する実大実験による免振性能の実証が重要です。

 

 

※重要な補足

最近、ハウスメーカーや工務店の営業トークで、「ウチ熊本地震の地震でも倒壊はありませんでした!というものが横行しているようですが、熊本、益城町でもどの場所にその会社の自社物件が何件建っていたかを確認された方が良いです。

熊本の益城町でも、その町内のなかでも被害の度合がエリアによって分かれているからです。

 

また、「熊本の益城町の地震波で実大実験しているからウチなら大丈夫です。」と断言している営業も散見されますが、注意が必要です。

その実大実験には、基礎がついていない場合が多いからです。

基礎と基礎と土台や柱との緊結がどれだけ強固なのかがとても重要なので、その部分も良く比較されることをおすすめします。

 

また、実験の建物は通常よりも窓が少なかったり、階上や屋根の荷重を一番理想的に階下に伝わるような設計も多いです。

一方で、みなさんが希望する間取りは、実験体よりも窓が多かったり、空間も開放的に広かったりもします。

また、2階や屋根の荷重を受ける1階部分の柱や壁の位置が、実験体とは違うことが多いです。

ですので、実験して大丈夫だから絶対に安心ということではありません。

開口部が大きい時や、開放的な空間の設計時にどのように耐震性の余力をあげる工夫をしているのか? それが信頼できるものなのかを確認することもおすすめします。

 

 

2.建物の余力を確認する実験ができているか?

 

パナソニックホームズは2007年の積水ハウスに続き、160カインを超える実大実験を大手ハウスメーカーでは2番目(U-hm調べ)となる2011年に実施しています。

 

結果は構造体に目立った損傷はなく、神戸波や川口波などを含めて震度5強以上57回(内震度7相当を10回)、震度4~5弱を83回加振しています。

 

これら合計140回の加振を3日間にかけて行っています。

 

さらに同実験では、135回目に限界加振である東海地震を想定した161kineの地震波を検証しています。

 

そしてこの限界加振後、もう一度兵庫県南部地震の神戸波で検証しています。

 

繰り返し余震が起きることを想定し、100回以上に及ぶ加振後さらに厳しい条件下で耐震実験を実証している点はさすがの一言です。

 

ここで余談になりますが、耐震実験における窓の余力についても特徴的な点を1つ紹介します。

 

窓の余力というのは、耐震実験において窓ガラスが破損しなかったどうかです。

 

もちろんパナソニックホームズの耐震実験では、窓ガラスの破損はありません。



ただし同社の実験で特徴的なのは、窓の鍵を締めて検証していることです。

 

実験体は、実際のお住いを想定した掃き出し窓を複数設置しています。



大きな地震において、窓の鍵が締まっていると窓ガラスも固定されるため、揺れによる負荷が窓ガラスにも集中しやすくなります。

 

つまり窓ガラスが割れるリスクが高くなります。



パナソニックホームズではこの条件下でも、すべての実験を通して窓ガラスが割れることはありませんでした。



大きな地震では窓ガラスの割れによる怪我のリスクもあります。

 

その点で、厳しい条件下でも窓ガラスの破断がないパナソニックホームズは安心であると言えます。

 

 

U-hmの調べでは、約160カイン以上の3次元振動による実大実験を実施した大手ハウスメーカーは次の通りです。

 

積水ハウス2007年(約160カイン)、パナホーム(現パナソニック ホームズ)は2011年(約161カイン)、ダイワハウスは2013年(約175カイン)、へーベルハウスは2015年(約157カイン)、三井ホームは2016年(約183カイン、約231カイン)です。

(それぞれ実験体が違うので、詳細はこのページの下部にある各ハウスメーカーの耐震性評価ランクの詳細からご覧ください。)

 

2011年の段階で、建物全壊率が高い新潟県中越地震の川口町の観測波で実験をしていますが、同地震波以外にも建物全壊率が高い地震波で実証している三井ホームやヘーベルハウスと比較すると実証性が弱いため、この余力に関する評価ランクはB+としています。

 

今後は、項目1で記述した様な熊本地震の益城町宮園の地震波やそれを増幅した200kine以上での実大実験を実施し、詳細を明示されることを期待したいです。

 

 

3.実験体の参考度合は?

 

2011年の段階での制震鉄骨軸組構造「HS構法」総2階、持ち出しバルコニー有りの実験体は、十分に現実的で参考となるので、当然評価ランクはAとしています。

 

尚、大型パネル構法「F構法」の実大実験も実証されていますが、詳細な公表はありません。

 

次回は全壊率が高かった地震波やそれを増幅した強震にて、標準仕様の2階及び3階以上の実大実験とその詳細の明示をしていただきたいところです。

 

 

4.実大実験による揺れの抑制はどうか?

 

実大実験において、地盤面(実験においては1階の床面)に対する2階床面の応答加速度を1.2倍に抑制と明示があるため、詳細な地震波の明示が無いが他社との比較において評価をB+としています。

 

またアタックフレーム単体での実験も行っています。

 

 

ここでアタックフレームについて紹介します。

 

「アタックフレーム」は、HS構法で標準採用されている制震フレームです。

簡単にお伝えすると、制震機能を備えた耐力壁のことです。

 

※上の画像出典:パナソニックホームズHP ※画像外はユームの参考情報

 

「アタックフレーム」は、一般的な鉄骨造の耐力壁で採用されているブレースではなく、独自で開発した「アタックダンパー」を採用しています。

 

「アタックダンパー」とは上図のアタックフレームの斜材部に採用されている構造材です。

 

一般的に斜材部はブレースが使われることが多いですが、下図のように引張には強く、圧縮には弱いという特徴があります。

 

つまり一度大きな圧縮力が加わると座屈してしまい、それ以降十分な機能を果たせなくなってしまう可能性があるということです。

 

 

「アタックダンバー」は座屈拘束材と低降伏点鋼のプレートを組合せることにより、ブレースのように圧縮に弱いということがなく、持続的に地震の揺れを抑えます。



もう少しアタックダンパーについて詳しく紹介します。

 

ポイントは、座屈拘束材と低降伏点鋼です。

 

座屈拘束材とは、簡単に言うと圧縮力・引張力に強いという鋼材です。

 

超高層ビルの制震技術でも採用される代表的な構造材です。



参照1:戸田建設HP

参照2:パナソニックホームズHP

 

低降伏点鋼の斜材プレートとは、簡単に言うと伸びやすい鋼材のプレートです。



伸びやすいだけでなく、弾性力(元に戻りやすい)もあります。

 

つまり引張力に強い構造材です。



参照1:一般社団法人 日本鉄鋼連盟HP

参照2:パナソニックホームズHP



座屈拘束材に囲われた低降伏点鋼は、座屈拘束剤の内部で点溶接されています。

 

つまり座屈拘束材と低降伏点鋼は完全に密着しているわけではありません。



両者を例えて言うと低降伏点鋼が刀、座屈拘束材が鞘といったイメージです。

 

引張力を受けたときの動きは、鞘から刀を少し抜き差しするような動きをします。

 

正確には座屈拘束材(鞘)に囲われた低降伏点鋼(刀)が伸び縮みします。

 

つまり低降伏点鋼が一般的な制震装置で採用されるゴムに近い役割を果たしています。

 

そして両者は点溶接されているため、低降伏点鋼が抜けてしますといった心配もありません。

 

あくまで点溶接された部分を軸に伸び縮みします。

 

そのため引張力を受ける部分は、点溶接された部位から低降伏点鋼の伸びと弾性力によって地震の揺れを抑えます。

 

逆に圧縮を受ける部分は、座屈拘束材によりたわみを防ぎます。

 

これらの組合せにより、従来のブレースの弱点が解消されています。

 

このアタックフレームが、たわむことなく繰り返し引張・圧縮することで地震動のエネルギーを吸収するので、繰り返しの揺れにも強いと言えます。

 

ただしここで注意点があります。

 

それはF構法の間仕切り用アタックフレームには、低降伏点鋼を使用していないことです。

 

つまり斜材部分は、座屈拘束材のみとなります。

 

パナソニックホームズによると、F構法の場合、高耐力パワテックパネルを使用したモノコック(面)構造により、軸組よりも地震動のエネルギーが分散しやすいとのことです。

 

そのため、引張力に対して低降伏点鋼のように一部分で伸びやすいフレームを使用する必要がなく、圧縮による座屈対策のみとしています。



HS構法のアタックフレームは、単体の変形試験も実証しています。

 

※上の画像出典:パナソニックホームズHP ※画像外はユームの参考情報

 

東北地方太平洋沖地震築館波の1.2倍に相当する変形試験を180回繰り返しても、ほとんど性能が変わらないことを実証しています。

 

この実験で加えた地震エネルギーは、自社の実大実験で実証した震度7の加振10回分の20倍以上としています。

 

簡単に言うと震度7の地震200回以上に相当します。

 

 

現在、地震の揺れでは倒れない事が前提となってきており、家が倒れてなくても、非常に多くの方が揺れによる人的且つ物的被害にあわれてきた中で、いかに住宅の揺れを抑えられるのかが焦点となってきています。

 

構造の単体やパーツの実験も大切ですが、実際の地震動による力はより複雑に住宅を襲います。

 

やはり揺れの被害を少なくできるかどうかも実大実験による実証が大切となるのではないでしょうか。

 

2021年4月現在、自社ホームページやカタログにおいて、積水ハウス、ダイワハウス、ミサワホーム、トヨタホーム、スェーデンハウスなどは実大実験により、きちんとその内容を明示をしています。

 

パナソニックホームズでも実大実験による揺れに関して新たに明示しており、揺れの抑制に関しても相対的に優れた効果が実証されていると言えます。

 

今後は、全壊率が高かった地震波やそれを増幅した強震にて、標準仕様の2階及び3階の実大実験とその詳細の明示を心待ちにしております。

 

また同社が商品化している6~9階に関しては、長周期における強振実験とその明示も見てみたいです。

 

そして、もし今後木造も取り扱う様であれば、その実験も言うまでもございません。

 

皆さまには、建物の揺れを少なくできる家は、自身や家族を守るだけでなく、補修費も抑えることになるというのも分かっていただき、ハウスメーカーを選ばれることをお薦め致します。

 

 

5.過去の地震に対する被害状況の明示と結果は?

 

*地震の揺れによる被害

まずこの評価項目における注意点があります。

 

それは各ハウスメーカーによって震災地の施工数が大きく違うということです。

 

特に全壊率の高かった特定のエリアにどれだけの自社物件があったのかで、全・半壊実績が違ってくるため、単純比較ができないということを皆さまにわかっていただきたいです。

 

また、過去において、自由設計の自社基準が現在よりも緩かった会社もあると思いますので、仮に過去に全半壊が生じた会社が今も地震に弱いという訳ではありません。

 

それでも皆さまがやはり気になる項目だと思いますので、あくまでも参考として評価項目を設けました。

 

 

2021年4月現在、熊本地震の益城町を含めて過去の震災において倒壊ゼロを公表しています。

 

以前は全・半壊ゼロとしていたのでこの点は少し心配な点です。

 

当時の全壊・半壊ゼロという基準は内閣府「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」による全壊・半壊判定に基づきパナホーム(現パナソニック ホームズ)が調査した結果という事も分かりやすく明示してあります。

 

熊本県熊本市、益城町、阿蘇市、玉名市、宇城市、宇土市、大分県別府市を含む震災エリアに3,946棟という数値も参考にできる数字であると言えます。

 

他にも東北地方太平洋沖地震で158,290棟、兵庫県南部地震で14,941棟の実績で倒壊ゼロを明示しています。

 

過去の震災における被害に関して公表していない会社も多い中で、B+の評価とさせていただいております。

 

 

6.震災時に対応が期待できる組織力は?

 

皆さまには、ハウスメーカーを検討する上でこの項目も重要だという事を認識していただきたいです。

 

実際の被災地の方のお話でわかったことですが、震災後はとても普通の精神状況ではいられないということです。

 

今までに経験したことの無い様な恐ろしく巨大な力による揺れに突然襲われ、建物が倒れていなくても周囲は惨状と化している中で、大きな余震は夜中も関係なく何度も襲ってくるのです。

 

不意にくる余震の度に、瞬時に不安に襲われ、最悪の事態が頭をよぎり、とても普通の精神状態ではいられないということは、きっと体験者にしかわからない状況なのだと思います。

 

私が赴いた熊本県東区(益城町の隣)のボランティア先のお宅では、そのご主人は本震から1か月程経っていたのに眠れなく、お嬢様は余震がある度に泣き出してしょうがないとのことでした。

 

ご主人は精神的に本当におかしくなるとおっしゃいました。(詳しくは、「何故u-hmサービスを始めたのか?」にて

 

一方で、建てたハウスメーカーが点検に来て、「大丈夫です。異常ありません。」という言葉でどんなに心から安心できるものなのかということも別のご家族の言葉からわかりました。

 

ハウスメーカーの耐震性を語る際に、単に建物が地震に強いだけでは駄目なのだと感じました。

 

被災地では、ハウスメーカーの社員やご家族も被災者となります。

 

の様な時に、被災エリア外から迅速にフォローできるのかどうかも、真に地震に強いハウスメーカーと言えるのではないでしょうか?

 

その点において、パナソニックホームズは販売会社以外に直営部隊の拠点も広がっており、自社自体が震災被害を受ける際のリスク分散もされています。

 

評価はAとしています。

 

 

U-hmが今後、パナソニック ホームズに期待したいのは、業界に先駆け、まず本社及び主要拠点の建物自体の高度な耐震性を確保し、その明示をされてはどうかということです。

 

そして、仕事場の保全と同時に、通勤時の無防備な震災リスクを減らす為に、社員の通勤時間帯を計画的にズラすことです。

 

またこれはかなり長期的計画となりますが、社員の自宅自体も耐震性の確保ができる為の支援や補助です。

 

具体的には、景気の停滞や後退時に工場や施工現場の空白化を補う為に、社員に自社建てをキャンペーン価格にて推進したり、補助したりということからでも良いと思います

 

それでも社員の自宅の耐震性強化には間に合わないと思われるので、耐震性の強いマンションの所得などの支援も無いと実現は程遠いのかと思います。

 

現在、U-hmが各社の決算説明文や中長期計画等を見る限り、自社の会社機能及び人的資産に関しての具体的な震災リスク対策を計上している会社は無いと思います。

 

内閣府は2015年に制作した「事業継続計画(BCP=Business Continutiy Plan)」のガイドラインに基づき、震災時も含めて事業が継続できる為に各企業が独自にBCPを策定することとしておりますが、そのガイドラインには上記の様な本社や事業自体、社員宅自体の耐震性向上までは言及されていません。

 

耐震性と長期保証やメンテナンス性を訴求している会社として、真剣に上記のことに取り組むことにより、既存のオーナー様は勿論、新規見込み客への訴求、社員満足の向上となり、これから就職を考える者や株主、取引先や金融機関などへの安心材料となのではないでしょうか?

 

そして、上記のことを提案したい理由は、もう一つあります。

 

今までもどの住宅メーカーや工務店も震災時にその被災地の社員が献身的に出社し、被災地に出向いてきたと思います。

 

時にはそれは美談として扱われたりします。

 

しかし、それは組織集団上の精神的強制(義務感)などであってはなりません。

 

やはり、まずは社員自身とその家族の安全確保が第一であります。

 

だた今までもそうであったように、制度的義務は無くても、人間は集団心理上も含めて、ついつい無理をして震災時に出社したりしてしまいがちです。

 

是非、会社機能及び社員やその家族の震災対策にも、より一層真剣に取り組んでいただき、大きな震災時も生き残り、すぐに機能できるような保全を率先して明示していただきたいものです。

 

真に震災に強いハウスメーカーとして、次のステップに進んでいただきたいという勝手ながらこの業界をより良くしたいというU-hmからの切なる願いでもあります。

 

 

7.生き残れる企業力は?

 

パナソニックホームズは、パナソニック株式会社の完全子会社でしたが、2020年1月7日をもってプライム ライフ テクノロジーズ株式会社の完全子会社となっております。

 

プライム ライフ テクノロジーズ株式会社は、パナソニック株式会社、トヨタ自動車株式会社、三井物産株式会社が株主となり、設立された会社です。

 

将来的には、今までの単に1施主と1住宅メーカーによる家づくりだけでなく、街単位でのIoT化、モビリティー化「CASE」(Connected(コネクティッド)、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)及びElectric(電動化))計画も期待できる会社です。

 

 

パナソニックホームズの2021年3月期決算は、単体の売上高2,232億6百万円、経常利益3億1千6百万円でした。

 

対前年比で売上高▲11.5%、経常利益▲1.56%となります。


特に2020年度の単体での経常利益率は0.14%と非常に厳しい結果でした。

 

ただし連結決算では、営業利益、最終利益ともに黒字を確保しており、2020年2Q以降の受注が好調のため2021年度は黒字の見通しと予想されます。

 

そのため、現時点では評価ランクB+の据え置きとしています。

 

 

少子化や老後の不安等による出費の抑制、住環境の多様化など、今後ますますこの住宅業界は厳しくなってくると言われております。

 

直近の2020年で81万5340戸(前年比▲9.9%)ですが、2025年には62万戸前後まで減少すると日本を代表する複数の研究機関が分析しています。

 

数字の大小は多少あるとはいえ、年間約20万戸もの住宅工事が無くなるということは避けられない状況となっております。

 

そのため、新たに海外事業も拡大することが、企業が生き残る重要なポイントのひとつとなります。

 

 

2020年度のパナソニックホームズは、この海外事業の動きが顕著でした。

 

 

インドネシアでは、戸建て分譲事業において完成物件引渡しを2020年7月より開始しました。

 

2020年度末までに計65戸、同年以降を含めて750戸を予定しています。

 

 

ニュージーランドでは、同社初の平屋住宅を2021年に完成。今後、ニュージーランド住宅市場への部材供給を目指すとしています。

 

 

マレーシアでは、大規模マンション事業において、2020年9月に第1期(748)戸の販売を開始しました。

 

新型コロナでも好調を推移し、2021年3月から第2期の販売も決定しました。

 

 

 

国内事業においては、賃貸併用住宅にも対応した全館空調「エアロハスM」を発売しました。

 

 

こういった明るい兆しが2021年度にどう影響するか今後も注目されます。

 

 

 

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各ハウスメーカーの耐震性の評価・比較に関しては、下記の文献も参考にさせて頂いております。ここに敬意を表し、厚く御礼を申し上げます。

 

○ 参考文献:

堺有紀(2009).地震動の性質と建物被害の関係.日本建築工学会誌.No.9,2009
伯野元彦 (2003). 世界最高2,005ガルでも無被害, 地震ジャーナル,36号,50-51.
川瀬博 (1998). 断層近傍強震動の地下構造による増幅プロセスと構造物破壊能, 第10回日本地震工学シンポジウム, パネルディスカッション資料集, 29-34.
武村雅之(1998). 過去の地震被害から見た震源近傍での強震動, 第10回日本地震工学シンポジウム, パネルディスカッション資料集, 45-50.
青井・他(2006). 新潟県中越地震の地震動, 月刊 地球/号外 No.53, 2006

 

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はじめまして。U-hⅿ ユーム 永 野 とはこんな人物です。

 

現一部上場情報システム関連企業で新人約100人中トップセールス

 

ニュービジネス協議会理事(当時)の方の新規起業をNO2として最初から手伝うも失敗

(トップ逃亡。20代前半で数百万円貸したお金も戻らず、給料も数か月無し。いい勉強料と思いこむしかなかったです。トホホ)

 

外資財閥系情報サービス企業で約300人中トップセールス

(と言っても、この頃はまだまだ仕事の本質が分かっていませんでした。

根性だけはあったと思いますが、めちゃくちゃ半人前の営業担当者でした。

広島に新設の営業所長となり、超ド級のブラック企業を新拠点から改革しようとしました。が、力不足で失敗。所長を降ろされ退職。人生で大きな挫折感を味わいました)

 

一分一秒を争うレストラン・病院の厨房に関して、HACCP(危害要因分析必須管理点)に基づき動線設計・環境改善提案を5年

(メニューごとに少しでも効率的で、使う人がより楽な動線・環境を考える経験は今の仕事にとても生きています。特にO157などのウイルスを削減する提案は重要な仕事だと思います。が、厨房から見る華やかなレストランの客室がなんとも輝いて見えたことか。一生の仕事として、空間やインテリアのトータル的な仕事がしたくなりました。)

 

住宅ローンから注文住宅のトータルサポートを20年以上しております。

 

◯大手ハウスメーカー時代

大手ハウスメーカー時代は、担当の設計士の提案と私の提案と両方提示することが多かったです。

 

事実上、約7割の方は私の間取り案を採用されています。

 

最初の10年ほどは良く設計士とぶつかってました。

後半は設計士案を尊重しつつ、より良い案が捻出できれば、さりげなくそれを採用してもらう術を身に着けました。

設計士との良いコラボの関係を築くのが得意となりました。

 

 

上長からは、図面描くよりもっと新規営業してくれと何度も言われました。

(どのお偉いさまも諦めていただきありがとうございました。

 

契約後も、予算上の要望が実現ができないとなると、その解決が最高の快感でした。

上長からは、契約後は設計士に任せて、新規営業してくれと何度も言われました。

(どのお偉いさまも、あきれて自由にさせていただいてありがとうございました)

 

 

間取り設計は、中学生のときに将来の3階建マイホームを描いたのが最初です。

いわゆる営業的PRよりも、予算内で問題解決の間取り案の捻出は誰にも負けない自信があります。

お試しあれ。

 

とはいえ、注文住宅はプランだけ良くてもダメです。

形なき状態から主に会話をベースとして、数千万円、億単位の家をつくるわけです。

進め方や施主や社内・社外関係者との連携プレイ、最善の資金計画やプランニング、施工などなど、難易度はものすごく高いです。

 

私も失敗・後悔して、お施主さんを怒らせてしまったこともあります。

施主本位で動いていたつもりが、組織の理論の流れに組み込まれてしまったと後悔した時もあります。

 

後半のマネジメントの苦しみと嬉しさを含み、深い反省と改善の繰り返しの16年半でした。

 

ただし、商品である構造や会社のフォロー体制など、その良さを嘘つく必要がなく、施主との関係を築いてこれたのはとても幸せでした。

 

今もなお仕事を通じて、良好な関係を継続させてもらっています。

ときに厳しく物言いもしていますが、感謝です。

 

 

◯起業

熊本地震のボランティアに妻と行ったことが大きな転機となりました。

 

ネットでは、地震に強い家の表面的だったり、過った情報が氾濫しています。

 

本当に地震に強い家とはなにかをもっと広く伝えたい。

ひと家族でも多く、本当に安心できる暮らしをしてもらいたい。

 

と強く思い、妻も周囲もまさかの起業でした。

 

現在、u-hm株式会社を経営しております。

 

ミッションは

 

 

■ミッション

本当に地震に強い家とは何かを広く伝え、

一人でも多く、より災害に強い家で暮らしていただく

 

 

です。

 

 

そのために、WEBメディア「注文住宅アカデミー」WEB住宅展示場u-hmユームを運営しています。

 

特に耐震性関連の記事は年間35万回ほど読まれ、国内で注文住宅を建てる数の約半分ほどの読者数を達成(googleアナリティクスによる)しています。

 

少しは、ミッションを達成できているという実感があります。

(最初は まったく 読まれていませんでした。うれしい。読者にもスタッフにも感謝)

 

とはいえ、この注文住宅の業界はまだまだクレーム業界とも言われています。

 

実際大手やローコスト関係なく、お施主様とハウスメーカーのトラブルは跡を絶ちません。

 

優秀な営業担当も設計士もミスはします。

 

そこで、起業当初からユームのサブミッションは

 

 

■サブミッション

失敗・後悔せずに、普通以上の満足な家づくりを支援する

 

 

です。

 

今も土地購入のご相談やハウスメーカー選び、資金計画、ハウスメーカーのプランなどのご相談や、契約後にプランを最終決定する前のセカンドオピニオンの提供を日々行っております。

ほぼ全国対応です。

 

全国の方から、ただ単に参考となったという感想ではなく、

 

「ユームさんに相談できて助かった」

「こんなにセカンドオピニオンをもらえると思っていなかったので感動しました」

 

という本当に嬉しい多くのお言葉をいただいております。

 

それが生きがいとなり、スタッフと共有できているのが大きな幸せとなっております。

 

今後は、より多くの方のご相談を受けているので、AIによる注文住宅コンシェルジュ/質問・相談自動応答サービスを本気で導入計画中です、

 

◯その他

施主の立場経験を2回

(注文住宅はまだまだ勉強中。本当に奥深い。寝る前や疲れた時は3回目の家づくり案をニヤニヤと練っています)

 

妻に家事をしていると認めてもらって? 3年半

(サーフィンする時間が欲しく、家事の時短化研究中)

 

賃貸を満室運営13年以上

(コンセプト型の賃貸としてデザインすることで、借りている方も本当に良い方です。ありがたや)

 

マイホームを楽しんでいるハワイ島大好き大人サーファーです。

(当分いけないので、庭のヤシさん達みて癒やされている。70歳になってもサーフィン愉しむぞ)

 

 

※家づくりが大好きなハウスメーカー経験者の方、会社よりも顧客の満足重視でやってきたと自負ある方限定で、スタッフ(正社員からホームワークまで)募集中です。まずは募集内容をお問い合せください。

 

 

今は白髪を染める時間ももったいないので、もっと白髪あり。

 

(最近の研究)

・究極に家事が楽になる新しい仕組み

・予算内で新しい最高の間取りの研究

・家育(いえいく:永野の造語)の仕組み

・暮らしにおいて満足継続システムの開発

・家が稼いでくれる新しい仕組み

 

(今四苦八苦していること)

・注文住宅系youtuberへの挑戦(スタッフから「もっと笑って」「言葉かまないで」など、煽られ怒られつつ)

・赤ちゃん猫育て(心配し癒やされの繰り返しつつ)

 

 

U-hm株式会社

会社概要

サービス

Youtube

本社:東京都渋谷区広尾1丁目7番20

DOTビル2F

※リゾートオフィスあり

※国内ほぼ全域対応

 

U-hmロゴ

 

まだハウスメーカーに
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