ヘーベルハウスVSセキスイハイム 徹底比較|ハウスメーカー選び

ヘーベルハウスと、セキスイハイム2社のどこが違うのか、徹底比較していきます。

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目次

1.建物と建物構造の違い

2.耐震性の違い

3.耐久性の違い

4.省エネや断熱性の違い

5.保証とアフターサービスを比較

6.会社状況を比較

1.概要と建物構造の違い

1−1.ヘーベルハウス

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

へーベルハウスの、正式名称は「旭化成ホームズ」です。

文字通り、化学総合メーカーである旭化成の住宅事業を担う、完全子会社です。

「ヘーベルハウス」は、商品名でありますが、一般的には「ヘーベルハウス」の方が通じやすいです。


「ヘーベルハウス」は、独自で採用している軽量気泡コンクリート(ALC)のことです。

国交省認定の耐火構造で、ヘーベルハウスは東京を中心とした都市中心部で人気が高いです。

耐震性の高い住宅、かつ都心部で土地が限られている方から、間取りの自由度が非常に高いヘーベルハウスの評判が高いと言えます。

年間着工棟数も、注文住宅で約7,000棟前後、3階建てで約1,500棟前後の実績があります。

その人気の理由は、建物構造にあります。

それでは、まず建物の構造躯体を見ていきましょう。

1−2.ヘーベルハウス・建物構造

ヘーベルハウスは、主に2階建てに採用される「ハイパワード制震ALC構造」と、3階以上に採用される「重鉄制震・システムラーメン構造」の2つの工法を持っています。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

1−2−1.「ハイパワード制震ALC構造」

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

こちらの工法は、主に2階建てに採用されている工法です。

へーベルハウスは、全てコンクリートのようなイメージを持たれている方も中にはいらっしゃるかも知れませんが、実際はコンクリートが使われているのは外壁や屋根などです。

人間で言えば骨となる躯体部分は、「鉄骨」です

ただ単なる鉄骨ではなく、ヘーベル版で天井、壁、床と面構造も備えています。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

この鉄骨を現場で組み立てていく工法となっており、地震に耐えるべく標準で制震システムを備えています。この制震システムの名前が「ハイパワードクロス」と呼ばれています。

一般的な鉄骨造の場合、「ブレース(筋交い」と言って、壁の強度を上げていきますが、ヘーベルハウスは、この制震フレームで耐震性をあげていきます。

具体的な耐震性に関しては、次項で解説していきます。

1−2−2.「重鉄制震・システムラーメン構造」

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

へーベルハウスの3階建ては、重量鉄骨で構成されるラーメン構造となっています。

「ラーメン構造」とは、柱と梁だけで自立するフレームを接合しながら、全体をつくり上げる立体格子構造です。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ボックス状になっているフレームひとつひとつが、力を分担しながら全体を支え合うメカニズムにより、高い耐震性をつくりあげます。

また、在来工法などの他の構造に比べて、柱だけで建ち上がるシステムラーメン構造は、壁のない大空間を実現しやすくなっています。


ヘーベルハウスは重量鉄骨造でも制震システムを標準装備

1−3.セキスイハイム

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムは、鉄鋼造の住宅を展開する積水化学工業の住宅カンパニーが展開する住宅シリーズです。

セキスイハイムは、一早く工場で住宅を生産する作り方で、特徴を出している会社です。

鉄骨と木造の両方のラインナップがあり、両方とも8割以上を工場で生産します。

工場で作る品質の高さや、太陽光発電システムや蓄電池が得意で、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)化率は、大手住宅メーカーの中ではトップクラスです。

まずは、セキスイハイムの建物構造を解説していきます。

1−4.セキスイハイム・建物構造

セキスイハイムは、鉄骨では「ボックスラーメン構造」、木造では「2×6ユニット工法」の2つの工法を持っています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

1−4−1.鉄骨「ボックスラーメン構造」

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

まず「ラーメン」とは、ドイツ語で「枠」という意味です。大きな括りでは、トヨタホームと同じ工法です。

住宅のシリーズは、大きく分類して4種類のコンセプトを持ったシリーズを展開しています。3階建ては主に1種類2階建ては主に3種類の商品展開です。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

また、セキスイハイムの鉄骨造の住宅に使われている構造躯体は、3階建てのデシオを除き、同じ「ユニット」が使われています。デシオも、柱の太さが105mmから120mmになる以外は、同様の鉄骨ラーメン構造で構成されます。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

この写真の通り、鉄鋼の柱と梁を組み合わせたユニットという単位の、構造体を組み合わせ、1つの住宅を作っていきます。

柱の太さは、100mm角(3階建ての場合は120mm)となっています。さらに、地震でエネルギーを受けやすい、柱と梁、柱と土台の接合は溶接で行われています。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムの接合は、釘やボルトでの接合ではなく、工場で溶接を行い、スポット溶接と言い一点集中の接合で一体化させます

溶接は、物質が同一になるため元々1つの物質だったかのような強度な接合部が実現し、スポット溶接の1箇所で約3t以上の力に耐えうる接合性を持ちます。

1つでも強力なユニット同士を、1本で1.5tもの力に耐えるボルトでユニットを結合して、強固な住宅を構成します。

※上の画像出典:ブログ ひろくんと家族の部屋 ※画像外はユームの参考情報

さらにプランによっては、ユニットを4つ重なった柱を取り除いて、最大30畳以上の大空間を作り出すことができます

1−4−2.木造「2×6ユニット工法」

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

 

セキスイハイムの特徴として、木造も鉄骨同様に工場で約8割生産を行う工法です。

商品は「グランツーユー」という商品名のロングラン商品です。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

鉄骨同様、工場で作ることのメリットの1つは、精度が機械で管理できることや、現場でできない大がかりな作業ができることです。屋根の製造工程も、通常であれば高所作業ですが、セキスイハイムの工場では、上の写真のとおり安定した場所で作業ができます。

また、一般的な木造では建築中に「雨の影響」を受けやすいです。「外で家を作る以上、ある程度仕方のないこと」と社会通念上思われていますが、少しの小ぶりの雨で、水がかかっただけでも、木材は性質上反ったり収縮します

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムでは、工場でユニットとして住宅をパーツに分けて作り、半日で屋根まで完成します。これにより、室内が雨に濡れて、木材の腐食や反りなどの原因になることを防ぐことができます

1−4−3.「2×6ユニット工法」

※左の画像出典:セキスイハイムHP 右の画像出典:楽天市場
※画像外はユームの参考情報

2×6(ツーバイシックス)は、木材の規格のことを指します。

木口の厚さが2インチ、幅が6インチであることから2×6材などと呼ばれています。

またこれらの規格化された木材と合板を用いて作られる枠組み壁工法のことを通称で2×6工法と呼んでいます。

ちなみに、2や6は未乾燥・製材前の寸法で、流通する段階の製材は小さくなり、実際の2×6材は38㎜×140㎜となります。

なお、最も一般的な2×4(ツーバイフォー)は、木材の寸法が異なり、壁の厚みが変わってきます。

以前は、セキスイハイムでも2×4も製造していましたが、2020年現在は、2×6工法のみになっています。

セキスイハイム全体の販売量は、地域差がかなりあるものの、鉄骨約8~9割:木造約1~2割の割合になっています。

寒冷地地域では、断熱性能が優れている木造の販売率が高くなります。

まとめ

建物構造の違い

ヘーベルハウス

セキスイハイム

構造躯体

鉄筋コンクリート造

鉄骨(8割強)・木造

特徴

・主要な構造としては鉄骨造+ALCヘーベル版面構造(床・壁・天井)


・2階建て:軽量鉄骨+標準で制震システム

鉄骨の肉厚3.2mm

・3階建て:重量鉄骨+標準で制震システム


鉄骨の肉厚9.0mm

・鉄骨の柱角2階(−)mm

・3階150mm


・外壁の損傷・欠落対策 外壁ロッキング工法(外壁全体及び目地部分の対策

・ボックスラーメン構造(基本的に3階も重要鉄骨ではない


・地震対策としての制震システムはない 鉄骨の肉厚3.2mm


・木造:「グランツーユー」2×6工法

・鉄骨の柱角2階100mm


・3階120mm


・外壁の損傷・欠落対策


ガスケット工法(目地部分のみ

2.耐震性の違い

こちらでは、ヘーベルハウスとセキスイハイムの耐震性を徹底的に比較して、その違いがわかります。

具体的なデータや画像を交えて、以下の比較をわかりやすく解説します。


■過去の地震による被害の比較

両社とも倒壊無しとしています。

ただし、誤解している方が多い大きな違いがわかります。

■実大耐震実験による実証比較

両社とも実大実験をしています。

ただ、みなさんが知っておいた方がよい大きな違いがわかります。

■構造による耐震性・揺れやすさの違い

両社とも構造は非常に強いとPRしています。

本当にそうなのか、重要ポイントが参考になります。


他では言われていないことですが、とても重要なので、今回それが明確にわかります。

2−1.ヘーベルハウス

ヘーベルハウスは、鉄骨の住宅を建築していますが、2階建ては軽量鉄骨、3階建て以上は重量鉄骨です。

いずれも鉄骨+床、壁、天井にヘーベル板を施工した面構造のようにしているのが特徴です。

3階建てを軽量鉄骨で建築する会社もありますが、ヘーベルハウスは重量鉄骨となります。

ヘーベルハウスで特筆すべき点は、重量鉄骨でも制震システムを標準仕様にしている点です。

軽量鉄骨と重量鉄骨の特性に合わせて独自技術の制震装置を標準仕様とし、耐震性を高めています。


2階建ては制震フレーム「ハイパワードクロス」が標準装備
 
3階建て以上は、オイルダンパー制震装置「サイレス」が標準装備
 
外壁は、脱落や損傷を抑える「ロッキング工法」を採用
 
2階以上の床の変形を抑える「剛床システム」が標準仕様
 
2階建て軽量鉄骨の柱は80mm角肉厚は3.2㎜
 
3階建て重量鉄骨の柱は150mm角。肉厚は9.0㎜

2−1−1.ヘーベルハウス(2階建て)の耐震

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報


制震フレーム「ハイパワードクロス」が標準仕様極低降伏点鋼と呼ばれる変形力の高い特殊鋼材を使用

地震の揺れ幅を、約2分の1まで低減


制震フレーム「ハイパワードクロス」は、X型のブレース構造になっています。

フレーム全体が地震の揺れを受けた際に、X型の中心で地震エネルギーを効率よく吸収します。

もう少し詳しく紹介しますね。

特徴は地震エネルギーを吸収するのにゴム系ではなく特殊鋼材を使用している点です。

X型の中心には、極低降伏点鋼と呼ばれる変形力の高い特殊鋼材を使用しています。

地震の揺れの際は、この極低降伏点鋼が地震エネルギーを変形エネルギーに変えて、建物全体の揺れを抑えます。

簡単に言うと、この特殊鋼材が粘弾性ゴムのように柔らかく曲がり、揺れを抑制できるわけです。

下図の右側のように、従来のブレース構造は地震の揺れの際、片方のブレースが圧縮されることによりたわんで働かなくなり、もう片方のブレースが引っ張られることにより伸びてしまい、一定上の力が加わると破断してしまうリスクがあります。

しかし制震フレーム「ハイパワークロス」は極低降伏点鋼がバランスよく地震エネルギーを吸収するため、破断のリスクが少なく、効率良く地震の揺れを抑えることができます。

※上の画像出典:ヘーベルハウス カタログ ※画像外はユームの参考情報

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

さらに、制震性能を高めるために、「ハイパワードクロス」の設置場所や数を見直し、さらに3種類の幅が異なる制震フレームが用意されています。

※上の画像出典:旭化成ホームズ カタログ ※画像外はユームの参考情報

これにより、

・従来の設計自由度を保ちながら、制振フレーム「ハイパワードクロス」を1.35倍に増強

・地震の揺れ幅を、約2分の1まで低減

・個々の制振フレームが受ける負荷を約1/6まで低減し、余力ある耐震・制震性能を発揮

上記3つを実現しました。

ただしシミュレーション等の詳細な公表はありませんでしたので、詳しくは営業担当者に確認してください。

2−1−2.剛床システム

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報


2階以上の床は、床を一体化させて変形を抑える「剛床システム」を採用
*1階床はヘーベル板を鉄筋のみで固定
 
ヘーベル板同士をモルタルで一体化させ、鉄筋や金物を使って鉄骨梁と緊結

ヘーベルハウスでは、さらに壁の耐震・制震だけでなく、水平部分である床面も強固にしています

地震などの横方向のエネルギーは、床面にも強烈に伝わってきます。

一般的には、床も壁と同様に鉄骨の間にブレース(木造の筋交いのようなもの)を設置して揺れを抑制するのですが、ヘーベルハウスはそこが違います。

床のヘーベル板間の目地にモルタルを充填し、強固な面構造としています。

2−1−3.ロッキング工法

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウスは、震災時にもそのまま暮らせるように、外壁の滑落や大きなひび割れ対策にもこだわっています。

震災時には隣からの延焼被害も大きいです。

また大きな震災は真冬や真夏に襲ってくるかもしれません。

震災直後に暴風豪雨が襲ってくる可能性もあります。

大きな震災で家が倒れなくても外壁が一部損傷したり、欠落すると、隣りからのもらい火のリスクが高まります。

停電時に高温や低温の外気や豪風雨が家の中に入り込むと、構造躯体の劣化を早め、安心して住み続けることができなくリスクもあります。


ロッキング工法により、大地震による外壁のひび割れや脱落を防ぐ
 
目地は柔軟に追随するものを採用

へーベルハウスの外壁(ヘーベル板)は、あえて完全に固定せず、地震の際に柔軟に動くことにより損傷しにくくなるよう工夫されています。

これは「ロッキング工法」と呼ばれる、外壁の固定にロッキング(回転)する機構を持たせることで、外壁が柔軟に動きます。

目地材も、動きに追従しやすい素材を使っています。

※上の画像出典:旭化成ホームズ カタログ ※画像外はユームの参考情報

このことからヘーベルハウスはこの震災時の二次被害にも強いと言えます。

2−1−4.へーベルハウス(3階以上)の耐震

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

軽量鉄骨で3階てを建築するハウスメーカーもありますが、ヘーベルハウスの場合は重量鉄骨となります。

特徴は重量鉄骨でも過去の震災から制震システムが必要と感じ、標準仕様としている点です。


3階て以上の建物では重量鉄骨を使ったラーメン構造を採用

3,4階建ての重量鉄骨にも制震システムが標準装備

通常の重量鉄骨よりも厚みのある9mm厚の鋼板。150mm角の頑強な柱を使用

一般的には、柱などに使っている鋼材の厚みの違いで「軽量鉄骨」か「重量鉄骨」かに分類します。

  • 重量鉄骨:6mm以上
  • 軽量鉄骨:6mm未満

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウスの重量鉄骨構造の柱は、一般的な重量鉄骨6mmよりも厚みのある9mm厚の鋼板で、150mm角の頑強な柱が特徴です。

重量鉄骨に限らず、軽量鉄骨でも柱と梁の接合部は重要です。

同じラーメン構造を採用しているセキスイハイムでも、接合部に関しては強固な仕様にしています。

ヘーベルハウスはセキスイハイムの柱と梁を単に溶接して接合するよりも強固と言えます。

柱の接合部は非常に分厚い22mm厚として、そこに通常の重量鉄骨よりも厚い梁を特殊な高力ボルトで6箇所を締め付けて固定しています。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

また柱を継ぎ足す際は、特殊なコーナーグリッパーと呼ばれる接合部材を使った、「コラムカプラ」を使います。

下の柱に上の柱を被せ、4本の高力ボルトで締め付け、本締をおこなった後に上から塗装して1本の柱としています。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

そして、ヘーベルハウスの基礎と柱接合部は、基礎に直接固定します。

ヘーベルハウスの固定方法は、完成した基礎と柱の間に「グラウトモルタル」を注入にします。

4本のボルトで結合させて、さらに「グラウトモルタル」で柱と隙間なく緊結することで、基礎と一体化させることができます。

2−1−5.制震システム「オイルダンパー」

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報


ヘーベルハウスの3,4階建てはオイルダンパー制震装置「サイレス」が標準仕様
*一部プランにより不採用になる場合あり
 
揺れ幅をどの程度抑えるかの公表は無し

東日本大震災をきっかけに、重量鉄骨でも制震システムが必要とし、標準仕様としているのがヘーベルハウスのこだわりです。

住宅用にカスタマイズしたオイルダンパー制震装置「サイレス」を搭載し、上層階の揺れ幅を短くし被害を軽減します。

また、オイルダンパーはオイルの劣化などが不安視される方もいますが、耐用年数は60年相当となっています。

ロングライフを謳うヘーベルハウスならではの性能です。

揺れ幅の低減について詳細の公表はありませんでしたので、詳しくは営業担当者に確認してください。

2−2.セキスイハイム

セキスイハイムは、鉄骨は軽量鉄骨ラーメン構造、木造は2×6工法を採用しています。

ヘーベルハウスのような独自技術の制振装置や外壁のロッキング工法といったものはありません。

セキスイハイムの鉄骨は、ラーメン構造の特性と、耐力壁の役割を果たす外壁を融合させた独自の耐震構造「GAIASS」を採用しています。

木造は、床・壁・天井を一体とした「面構造」が特徴でもある2×6工法を採用しています。


■鉄骨住宅
・ラーメン構造のユニットと高耐力外壁の特徴を融合させた、独自の耐震構造「GAIASS」を採用
・鉄骨3階建ても軽量鉄骨。柱角は120mmと、2階建てよりも20mm太い
・2、3階建ての鉄骨柱の肉厚は3.2㎜
 
■木造住宅
・2×6工法を採用
・床・壁・天井を一体とした「面構造」を強みとしている

鉄骨でも木造でも、基本的には標準で耐震等級3となっています。

同じ鉄骨構造であるヘーベルハウスと比較したとき、わかりやすい違いは3階建ての鉄骨柱の厚みとその肉厚です。

ヘーベルハウスの鉄骨柱は150㎜角、肉厚は9㎜です。

一方でセキスイハイムは120㎜角、肉厚は3.2㎜です。

ヘーベルハウスの方が鉄骨柱の厚みも肉厚も太いものを採用しています。

一概には言えませんが、地震の揺れなどに対して、家を支える柱に厚みがあり太い方が強度的に優れていると言えます。

ではセキスイハイムはどのような方法で耐震性を発揮しているのか。

次節より深堀りしていきましょう。

2−2−1.ラーメン構造の「剛接合」

セキスイハイムの鉄骨は、2,3階建てとも軽量鉄骨ラーメン構造です。

ラーメン構造のユニットは、「粘り抵抗型構造」と呼ばれる、地震の揺れに対してしなやかに変形する構造が特徴です。

そのため、地震の揺れをユニットがしなやかに吸収することで倒壊を防ぎます。

※上の画像出典:セキスイハイム中部HP ※画像外はユームの参考情報

このユニットの特徴を生み出すのが、鉄骨の柱と梁を溶接する「剛接合」です。


鉄骨は、ラーメン構造の特徴でもある「剛接合」を強みとしている

剛接合とは、揺れなどの衝撃が加わっても梁と柱の接合部分が変形しないことです。

接合部分の変形がない分、柱や梁の長い部分が柔軟に湾曲し、しなやかに衝撃を吸収することができます。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

2−2−2.地震動吸収システム「GAIASS」

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムは、独自の耐震構造である複合型地震動吸収システム「GAIASS」を採用しています。


GAIASSは
 
揺れを抑える「高性能耐力外壁」
揺れをしなやかに逃す「ボックスラーメン構造」
 
の相乗効果で高耐震性能を実現した独自の耐震構造

前項でお伝えした「剛接合」によるラーメン構造のユニットは、地震の揺れをしなやかに吸収する粘り抵抗の特性があります。

GAIASSはユニットの粘り抵抗の特性に、外壁一枚一枚が耐力壁の役割を果たす強度抵抗の二つの相乗効果で高耐震性能を実現した構造です。

セキスイハイムの外壁は、一枚一枚が*1木造軸組工法の耐力壁の2倍以上の強度があります。

これは、外壁の下地材が鉄製フレームと下地パネルで構成されており、この鉄製フレームが

あることにより耐力壁の役割を果たします。

この外壁は、国土交通省にも耐力壁として認可されています。

*1木造軸組工法(9.0cm×9.0cmの木材による筋交)壁倍率3.0倍と比較

GAIASSの地震の揺れを抑える仕組みは、まず中小規模程度の地震の揺れを高性能耐力外壁が抑えます。

そして大規模地震レベルになると高性能耐力外壁だけではなく、ユニットでも地震の揺れを抑えます。

つまり外壁である程度の地震波を受け止め、受け止めきれなかった地震波をユニット構造で対応する、というすみ分けの耐震方法が、複合型地震動吸収システム「GAIASS」です。

※上の画像出典:セキスイハイム カタログ ※画像外はユームの参考情報

外壁パネルの目地は、特殊合成ゴムのガスケットを挿入しています。

外力を吸収し、外壁の破損を防ぎます。

※上の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

ただし、外壁に関して、ヘーベルハウスのような柔軟な回転機構が無いことや建物被害率が高い地震波での実大実験による実証がされていません。

多くの大手ハウスメーカーは外壁材を耐力壁として、耐震性や制震性能の計算に入れていません。

震災時では、隣家や電柱などの倒れ込みで外壁部分が損傷を受ける可能性があります。

台風時も飛来物で損傷を受ける可能性があります。

地震動を受ける基礎と主に直結しているのは、軽量鉄骨のフレームです。

やはりフレームユニット自体の耐震性及び制震性能重要となります。

セキスイハイムでは制震システムを不要としていますが、鉄骨のユニットがしなやかに変形し、揺れの力を流すともしているので、その揺れ幅が気になる部分です。

というのも阪神淡路大震災で負傷をした方の75%は建物の揺れ幅が大きいことにより、家具が転倒したりガラスが割れるなどによるものだからです。

※上の画像出典:日本建築学会「阪神淡路大震災 住宅内部被害調査報告書」
※画像外はユームの参考情報

やはり家が倒壊しなくても、揺れ幅を抑えることが重要です。

その点では、セキスイハイムは構造躯体の変形量を他のメーカーのように実大実験で明示されていないのが残念ではあります。

補足ですが、セキスイハイムの一部の営業マンが3階建に制震システムTMDを地震にも有効というようにアピールされているようです。

ただ、こちらは強風の揺れや道路を走る車の振動を抑制する機能はあるようですが、まだ耐震・制震性に有効な情報は公表されていません。

2−2−3.ハイテンションボルト

セキスイハイムはユニット同士を緊結する金物にもこだわっています。


上下間のユニットは、ハイテンションボルトM16を採用
 
水平間のユニットは、1本あたり1tの耐力をもつジョイントボルトを採用

ユニット同士の緊結は、工場ではなく現場で施工しています。

上下のユニット間は、橋梁などに使用され、直径16mmのハイテンションボルトで堅結をします。

このハイテンションボルトは全長3,911m、総重量9万tの長さ世界一の明石海峡大橋の主塔部でも採用(ボルトサイズは不明)されています。

水平間は、1本あたり1tの力に耐えるジョイントボルトで緊結をします。

余談ですが、ユニット同士が結合することにより、柱が一箇所に4本集まる部分ができます。

この部分は、10cm角の柱が4本集まるので、仕上げを入れると40cm角以上の柱となり、強靭性がある一方で、間取り上、LDKの一部に出てしまうことも多いため、気になる方は設計士に確認をしてください。

※上の画像出典:セキスイハイム中部HP ※画像外はユームの参考情報

2−2−4.グランツーユー(2×6工法)

木造は、2×6工法を採用したグランツーユーという商品を提供しています。

※上の画像出典:日本ツーバイフォー協会 ※画像外はユームの参考情報

鉄骨と比較すると、独自技術を採用した大きな特徴はありません。

耐震性については、2×6工法の特徴でもある、床・壁・天井の6面体が地震の力をバランスよく分散させる特徴を強みとしています。

ただし2階の天井については、ヘーベルハウスのようなヘーベル板と鉄骨が一体となっている構造ではないため、面構造ではありません。

2−3.実大実験の比較

ヘーベルハウスもセキスイハイムも耐震等級3が標準仕様です。

しかし耐震等級3だから安心というわけではありません。

詳しくは、本当に地震に強いハウスメーカーの見分け方 をご覧ください。

それでは、「過去の地震波を再現した実大実験をしているかどうか」、「今後想定される地震波で実験をしているかどうか」、その内容で比較していきます。

実大実験

ヘーベルハウス

セキスイハイム

サッシ、内装なども施工した実邸に近い建物で実験を実施

基礎:有り

建物:重量鉄骨3階建てのみ

連続加振:4日間で震度7相当23回

過去の地震の再現実験

・1995年の兵庫県南部地震鷹取駅波(建物全壊・大破率約34.9%)

・2004年新潟中越沖地震川口町波(建物全壊・大破率約18%)

・2011年の東北地方太平洋沖地震

サッシ、内装なども施工した実邸に近い建物で実験を実施

基礎:無し

建物:鉄骨2階建て、3階建て、木造2階建て連続加振:余震相当の連続加振100回以上(鉄骨2階建のみ)

*震度の公表は無し

過去の地震の再現実験

・1995年の兵庫県南部地震神戸波(建物全壊・大破率約2.5%)

・2011年の東北地方太平洋沖地震

結論を先にお伝えすると、

・ヘーベルハウスが実験した地震波は、セキスイハイムよりも建物全壊率が高い

・ヘーベルハウスは基礎や基礎との接合強度も実大実験を行っている

この2点から耐震性の信憑性は高いと言えます。

それでは、具体的に実験内容をみてみましょう。

2−3−1.ヘーベルハウスの耐震実験

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウスの実大実験の公表は、3階建て「重量鉄骨・システムラーメン構造」のみです。

実際に過去に起きたgal(ガル・加速度)が高い地震動の実験とkine(カイン・速度)が早く建物全壊率が高かった地震動の実験を行っています。

まず加速度の数値が高かった過去の地震動による実験に関してです。

新潟中越地震の加速度1,722gal、東北地方太平洋沖地震の加速度2,933galにて、実大実験を行っています。

これにより、gal(ガル・加速度)の数値が高くてもヘーベルハウスの家は倒壊しない可能性が高いことがわかります。

次に速度が早く、建物全壊・大破率も高かった地震動による実験に関してです。

過去の震災で、周囲の建物全壊・大破率約34.9%と非常に高かった兵庫県南部地震のJR鷹取駅で観測された157.2kineと、同約18%の新潟中越沖地震の川口町で観測された144.7kineで実験をしています。

これにより、kine(カイン・速度)が早くて、建物全壊率が高い周期1〜2秒以内の強震でもヘーベルハウスの家は倒壊しない可能性が高いことがわかります。

少し気になる点としては、過去の震災の中でも倒壊率が最も高かった熊本地震の益城町で観測された183.5kineレベルは耐震性能を証明できていません。

他にも今後起きる可能性が高いとされている南海トラフ地震や首都直下地震についても検証しています。

ただしこちらは詳細の最大加速度(gal)や加振最大速度(kine)は公表されていません。

ヘーベルハウスの実大実験で特筆すべきは、基礎付きで実大実験を行っていることです。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

これにより非常に重要な基礎や基礎と構造躯体の接合部分の強度も建物全壊率が高い実大実験で証明できていると言えます。

これは他の大手ハウスメーカーではまだ証明されていないことです。

今後は、ヘーベルハウスには熊本地震の検証と合わせて、2階建ての実大実験も実施していただきたいですね。

2−3−2.セキスイハイムの耐震実験

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムの実大実験の公表は、鉄骨2階建て、鉄骨3階建て、2×6工法2階建ての3種類です。

過去に起きた地震では、兵庫県南部地震神戸波にて実験をしています。

またその約2倍の加速度や東海大地震を想定した実験も行っています。

・鉄骨2階建は、最大加速度2,112gal(兵庫県南部地震神戸波の約2倍)まで実証

*東北地方太平洋沖地震も実証(詳細の公表無)

・鉄骨3階建は、最大加速度2,152gal(東海大地震の予測波の約1.6倍)まで実証

・2×6工法2階建は、最大加速度1,873gal(兵庫県南部地震神戸波の約2倍)まで実証

こちらのようなgal(ガル・加速度)ではセキスイハイムの家は倒壊しない可能性が高いことがわかります。

次にkine(カイン・速度)の数値が高い実験に関してです。

セキスイハイムでは、公表がないため不明ですが、上記地震動の速度はヘーベルハウスの実験ほど速いものではありません。

過去の震災の中で、近年このkine(カイン・速度)と倒壊率に相関関係があることがわかっています。

ヘーベルハウスは、建物全壊・大破率約34.9%と非常に倒壊率が高かった兵庫県南部地震のJR鷹取駅で観測された157.2kineと、同約18%の新潟中越沖地震の川口町で観測された144.7kineで実験をしています。

これはただ単に速度が早いというだけでなく、その強震が周期1~2秒以内に襲ってきたからです。

セキスイハイムの実大実験の兵庫県南部地震神戸波は、kine(カイン・速度)が約105kineで、建物全壊率が約2.5%の地震動です。

その約2倍の2,112gal(ガル・加速度)での実験はしています。

しかし2011年の東北地方太平洋沖地震の観測点K-NET築館では、神戸波と同じ速度の105.8kine、2765.2galという凄まじい加速度でしたが、周辺の全壊率はゼロでした。

この点で、ヘーベルハウスの方がより耐震性の実証ができていると言えます。

しかも基礎及び基礎と構造躯体の強度も実大実験で証明しています。

セキスイハイムには、少なくともヘーベルハウスのような建物被害率が高い地震動にて実大実験をしていただきたいものです。

加振回数については、2階建のみ余震を想定した100回以上の実験を実施しています。

ただし震度の詳細の公表はありませんでした。

2−4.過去の震災での被害状況は?

両社とも過去の地震の揺れによる建物被害の公表をしています。

 
ヘーベルハウスは、兵庫県南部地震、東北地方太平洋沖地震で全半壊ゼロを公表
 
セキスイハイムは、兵庫県南部地震、新潟沖中越地震、東北地方太平洋沖地震、熊本地震で倒壊ゼロを公表
 

<過去の震災による建物被害の公表>

出典:セキスイハイムHP

出典:旭化成ホームズHP ヘーベルメゾン

ただし、セキスイハイムについては、「倒壊ゼロとは構造体ユニットのボックス形状が保たれている状態、もしくは補修によりユニットの耐震性能が回復できる状態」としています。

セキスイハイムでは熊本地震などでも全壊・半壊ゼロと公表しており、なぜこういう表現をするのかががとても気になります。

ヘーベルハウスに関しては、熊本地震での状況公開はありませんが、これは拠点が近くにないためと思われます。

いずれにしても詳しい情報は営業担当者にご確認ください。

以下、両社の耐震性能をまとめました。

耐震性の違い

ヘーベルハウス

セキスイハイム

耐震の方法

■鉄骨

2階軽量鉄骨+ALCの耐震+制震システム標準仕様

3階重量鉄骨+ALCの耐震+制震システム標準仕様

■鉄骨

2階3階とも軽量鉄骨ユニット工法+外壁を含む耐震システム

■木造

2×6工法による耐震システム

※3階にはTMDダンパー用意されているが耐震性の実証野公表は無い。

特徴

■2階建て

・制震システム「ハイパワードクロス」を標準採用

・剛床システムで、水平方向も強固にしている

■3階建て以上

・制振システム「サイレス」を標準採用

・剛床システムで、水平方向も強固にしている

■鉄骨2,3階建て

・ラーメン構造の特徴である「剛接合」により、柱や梁が柔軟に湾曲し、衝撃を吸収

■木造(2×6工法)

・床、壁、天井の6面体が地震の力を分散させる

実大実験の建物

■3階建て(鉄骨+制震)

制震システム:あり

屋根:陸屋根(へーベル板)

外壁:へーベル外壁

窓:有り

内壁:有り

家具・住宅設備:有り

基礎:有り

間取り:オーバーハングのバルコニー有り

■2,3階建て(鉄骨・ユニット工法)

制震システム:なし

屋根:陸屋根

外壁:タイル外壁

窓:有り

内壁:有り

基礎:無し

家具・住宅設備:有り

間取り:バルコニー有り

■2階建(木造・2×6工法)

制震システム:なし

屋根:有り

外壁:タイル外壁

窓:有り

内壁:有り

基礎:無し

家具・住宅設備:有り

間取り:バルコニー有り

実大実験の加振状況

■過去の地震

・3階建て重量鉄骨

兵庫県南部地震

東北地方太平洋沖地震

新潟県中越地震

クライストチャーチ 

■今後予想される地震

南海トラフ地震

首都直下地震

上町断層地震 

10種類の地震波を同一試験体に左右上下の揺れを連続加振

■過去の地震

・2階建て軽量鉄骨

東北地方太平洋沖地震

兵庫県南部地震

*約2倍の地震波でも実証

・3階建て軽量鉄骨

兵庫県南部地震

*約2倍の地震波でも実証

■2階建て・木造

兵庫県南部地震

*約2倍の地震波でも実証

■今後想定される地震

東海大地震

*3階建ては約1.6倍の地震波でも実証

実大実験の結果

(最大加振・回数)

4日間で震度7相当23回

すべての大地震の実験において、外部内部ともに大きな損傷なく、揺れの軽減の効果も確認(詳細の明示はない)

重要な基礎部も忠実に再現した実験で、基礎と柱の接合部も含めて耐震性を実証している

2階建鉄骨のみ、連続加振100回以上

*詳細の震度の公表は無し

過去の地震の揺れによる被害状況

兵庫県南部地震、東日本大震災で全半壊なし

※熊本には拠点無し

兵庫県南部地震、新潟中越沖地震、東日本大震災・熊本地震で自社基準で倒壊ゼロ

全壊・半壊の記述は無し

※自社基準の倒壊ゼロとは、構造体ユニットのボックス形状が保たれている状態、もしくは補修によりユニットの耐震性能が回復できる状態

外壁損傷対策

ロッキング工法(標準)

公表無し

耐震等級

耐震等級3は標準

耐震等級3は標準

2−5.基礎の比較

基礎は、建物の構造と同レベルで重要なポイントです。

建物が倒壊しなくても、基礎自体が崩壊してしまうと、住宅に多大なダメージを受けます。

基礎の比較もみていきましょう。

耐震性の違い

へーベルハウス

セキスイハイム

基礎の方式

連続布基礎

ベタ基礎

基礎寸法・主筋

フーチング:長方形

主要な柱部380〜420mm

立ち上がり高さ:400mm前後プランによる

立上がり幅:2階建て160mm

     :3階建て220mm

立ち上がり高:基本400mm

アンカーボルト:

・2階建て4本の高力ボルトD490

3階建て270〜340mm×4本

主筋の太さ:

2階建て16mmまたは19mmまたは22mm

主筋はダブル配筋

その他配筋:10mm

フーチング:長方形





立上がり幅:160mm




立ち上がり高:400mm


アンカーボルト:

16mm

主筋の太さ:

公表無し

主筋はシングル配筋

その他配筋:公表無し

特徴

24kNの高耐力コンクリート

24kNの高耐力コンクリート

2−5−1.ヘーベルハウス

※上の画像出典:旭化成ホームズ 街かどヘーベルハウス松栄小前
※画像外はユームの参考情報

 
ヘーベルハウスは、連続布基礎を採用
 
鉄筋は上下の主筋を16mm×2本ずつ施工
プランにより19mm×2本もしくは22mm×2本の場合もあり
柱用アンカーボルトはD13 だが、コンクリート用鉄筋として最高強度の異型鉄筋SD490を4本使用
 
コンクリート強度は24N/㎟(耐用年数65年以上)
 

まずコンクリート強度は、24N/mm2(1c㎡あたり約240kgの荷重に耐える)を採用しています。

ただし、この強度は頑強と言えるものですが、他社も同等以上のものを採用しているところが増えていますので、特別とは言えません。

鉄筋までの中性化を抑え、基礎の耐久性にも関係する基礎の立ち上がり幅は160mmとなっています。

こちらはセキスイハイムより10mm厚い仕様となっていますが、こちらも特別だとは言えない幅です。

大きな特徴は、主筋がダブル構造になっていることです。

※左の画像出典:旭化成ホームズ カタログ ※画像外はユームの参考情報

通常D13 1本のところD16の太さを上下に2本ずつのダブル主筋となっていています。

さらに下の写真のように、基礎構造計算によりコーナー部はダブル主筋をさらに補強する頑強さです。

※上の画像出典:旭化成ホームズ 基礎資料 ※画像外はユームの参考情報

以前に「他のメーカーからヘーベルハウスのアンカーボルトは細いと言われたのですが、本当でしょうか?」と相談がありましたが、確かにD13がメインなので太くはないのですが、実はヘーベルハウスの柱用アンカーボルトは非常に強いです。

一般住宅ではあまり採用されないようなSD490という、コンクリート用鉄筋では最高ランクの引張強度と言えるアンカーボルトを使用して、主要な柱を緊結しています。

※上の画像出典:旭化成ホームズ 基礎資料 ※画像外はユームの参考情報

実際にユームに相談を受けた2世帯住宅の方は、この基礎を気に入って契約となっています。

2−5−2.ヘーベルハウス・3階建以上基礎

大きなポイントは大手ハウスメーカーで唯一、基礎付き3階建ての実大耐震実験を行い、基礎及び基礎と柱の接合部分の強度を実証している点です。

※上の画像出典:旭化成ホームズ 基礎資料 ※画像外はユームの参考情報

これは何よりも大きな信頼となっています。

具体的にみてみましょう。

※上の画像出典:旭化成ホームズ カタログ ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウスの3階建て以上でも、連続布基礎を採用しています。

 
鉄筋の太さは上下の主筋を16mm×4本ずつ施工
プランにより16mm×2本+19mm×2本もしくは16mm×2本+22mm×2本の場合もあり
異型アンカーボルト27mm4本
 
コンクリート強度は24N/㎟(耐用年数65年以上)
 

鉄筋の太さは主筋が16mm径以上の主筋を4本、2階建の2倍以上です。

また、柱との接合部を支える部分については、図の右側にある配筋で支えています。

アンカーボルトは引張強度の強い異型鉄筋で、27mmと非常に太いボルト4本にて重量鉄骨の柱を頑強に緊結しています。

※上の画像出典:旭化成ホームズ 基礎資料 ※画像外はユームの参考情報

これも他社と比べても特筆すべきことです。

※上の画像出典:旭化成ホームズ 基礎資料 ※画像外はユームの参考情報

さらに、アンカーボルトとベースプレート、そしてボルト裏やなどのどうしても隙間が生じやすい部分も、無収縮なグラウトモルタルを充填して基礎と一体化しています。

非常に頑強な基礎構造となっています。

2−5−3.セキスイハイム

セキスイハイムの基礎は、鉄骨・木造共通でベタ基礎を採用しています。

 
鉄骨、木造共通でべた基礎を採用
 
鉄筋は、上下の主筋を16mm×1本ずつ施工
 
コンクリート強度は24N/㎟(耐用年数65年以上)
 

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

※上の画像出典:ハテナブログ セキスイハイム〜パルフェbj家日記〜 
※画像外はユームの参考情報

ベタ基礎は、家を面で支える基礎で、配筋が全面に組まれています。メリットとしては、地震に対して安定的であることや、湿気やシロアリが入り込む隙間なく、被害を受けにくいことがメリットです。

鉄骨の大手住宅メーカーの中では、ベタ基礎にしているメーカーのは少ないですが、ハイムは工法が独特なこともあり、独自の基礎になっています。

※上の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

また、基礎とユニットとの接合は、アンカーボルトで行います。アンカーボルトは基礎側で固定されており、ユニットの穴に差し込まれます。

なお、基礎とユニットの隙間を埋めて、水や温度の出入りを最小限にするため、パッキン材がぐるっと巻かれています。

※上の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

3.耐久性の違い

ヘーベルハウスとセキスイハイムの耐久性はどうでしょうか?

結論を先にお伝えします。

 
■ヘーベルハウスの主要構造耐久性
基礎、鉄骨、ヘーベル板は耐用年数60年以上
外壁塗装、屋根材、屋根防水は耐用年数30年以上
 
■セキスイハイムの主要構造耐久性
基礎の耐用年数は約65年
外壁材のSFCボード外壁は約20年? 磁器タイルは塗り替え不要と明示(ただし目地部分は約30年
屋根材、屋根防水の耐用年数の公表なし
 

耐久性というと、メンテナンス費用を気にされる方が多いのではないでしょうか?

メンテナンス費用というと、外壁の塗り替えをイメージされる方が多いと思います。

ただそれだけでは家が本当に長持ちするかどうか、将来のメンテナンス費用が抑えられるかどうかはわかりません。

では費用が高いメンテナンス工事とはどのようなものでしょうか?

これは主に外壁や屋根の塗り替え・張り替え、防水、基礎補修工事が該当します。

外壁や屋根などの構造材は定期的なメンテナンスをしていないと、湿気の侵入や最悪漏水するなど、構造躯体の劣化を早める原因となります。

そして10数年経過した後、ものすごい金額のメンテナンス工事費が必要となってしまうこともあります。

そのために定期的なメンテナンスを行い、これらのトラブルを未然に防ぐのです。

これは後にご紹介する保証にも関わってくる内容です。

また、新築時の耐震性能がどれだけ劣化せずに、長持ちできるのかもとても重要ですよね。

基礎や構造躯体の錆対策も含めて、両社の耐久性を具体的に比較していきましょう。

3−1.基礎の耐久性

基礎の耐久性は、中性化による劣化対策が重要です。

具体的には、

・基礎の強度を上げる

・コンクリートのかぶり厚を大きくする

・正しく施工する

・基礎の表面をコーティングする

この4つがとても重要です。

では両社はどのような対策をしているか比較してみていきましょう。

まず結論です。

 
■ヘーベルハウスの基礎耐久性
布基礎を採用
基礎の耐久設計基準強度は24N/mm2。耐用年数は60年以上
※建築基準法の大規模補修不要期間は約65年
鉄筋のかぶり厚は40mm以上
※3階重量鉄骨の柱脚部の厚みは50mm以上
 
■セキスイハイムの基礎耐久性
ベタ基礎を採用
基礎の耐久設計基準強度は24N/mm2。大規模補修不要期間は約65年
鉄筋のかぶり厚は公表無し
 

中性化により特に大きな影響を及ぼすのが鉄筋です。

中性化とは、簡単にお伝えすると、アルカリ性であるコンクリートが、雨や紫外線に曝されることにより大気中の二酸化炭素に反応して、徐々にアルカリ性を失っていく現象です。

中性化が進行すると、強度が落ちます。

具体的にはコンクリート内部の鉄筋が錆びて膨張し、ひび割れを起こします。

そして発生したひび割れから、さらに外気の影響を受けやすくなり、錆びの進行を加速させ、最悪の場合コンクリートの剥離を引き起こします。

3−1−1.ヘーベルハウスの基礎耐久性

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

基礎は布基礎を採用しています。

 
■ヘーベルハウスの基礎耐久性
布基礎を採用
 
基礎の耐久設計基準強度は24N/mm2。大規模補修不要期間は約65年
 
基礎幅は160mm、地中下の基礎床(スラブ)厚220mm
※3階重量鉄骨の基礎幅は220mm、主要脚柱部幅は380〜420mm、地中下のスラブ厚は240mm
 
鉄筋のかぶり厚は40mm以上
※3階重量鉄骨の柱脚部の厚みは50mm以上
 

布基礎とは、逆T型の断面形状をした鉄筋コンクリートを連続させる基礎工法です。

下図のような逆T型になっている鉄筋コンクリート部分で建物の荷重を支えます。

ベタ基礎のような表面も鉄筋コンクリートを打設し、広い範囲で建物の荷重を支えるのに対して、布基礎は逆T型部分で集中的に支えるのが特徴です。

※上の画像出典:SUUMO HP ※画像外はユームの参考情報

では冒頭にお伝えした基礎の中性化対策をみていきましょう。

まずは強度です。

ヘーベルハウスの基礎は、日本建築学会の定めた耐久設計基準強度で24N/mm2、大規模補修不要期間は約65年です。

この強度は、コンクリートを作る水とセメントの比率によって大きく変わります。

セメント量を増やすことによって、コンクリートの強度を上げることができます。

またコンクリートは、骨材と水とセメントを混ぜあわせて作る際に、微細な空隙が無数にできます。

この微細な空隙が基礎内部へ中性化を進行させていきます。

セメント量を増やすと、空隙が減るため中性化防止にもなります。

ただし工務店や中堅メーカーと比較すると高い強度ではありますが、大手メーカーなど最近では他社も同等以上のものを採用しているところが増えていますので、特別な仕様とは言えません。

※上の画像出典:旭化成ホームズ 街かどヘーベルハウス松栄小前 
※画像外はユームの参考情報

※上の画像出典:旭化成ホームズ カタログ ※画像外はユームの参考情報

次に鉄筋のかぶり厚です。

かぶり厚とは、簡単にお伝えすると、鉄筋とコンクリート表面までの距離です。

この厚みがあるほど、表面から発生するコンクリートの中性化に対して距離があるため、鉄筋が錆びにくくなります。

ヘーベルハウスでは軽量鉄骨で40mm以上、重量鉄骨で50mm以上としており、詳細の公表はありませんでした。

ただし、上図のように2階建ての場合、主要な鉄筋は基礎幅のほぼ中央に配置されています。

基礎の立ち上がり幅が160mmなので、鉄筋厚を除くと主要部分は約70mm前後を確保できている言えるでしょう。

ちなみにJASS5(日本建築学会が定める「鉄筋コンクリート工事標準仕様書」)の基準では、かぶり厚40mmが最小値です。

出典:JASS5 設計かぶり厚さおよび最小かぶり厚さの規定

基礎幅160mmの厚みをみても決して特別仕様ではないため、かぶり厚は比較的に普通レベルであることが予想されます。

最後に基礎表面のコーティングです。

中性化は、雨や紫外線に曝されることにより大気中の二酸化炭素に反応して、基礎の表面から内部へと侵食していきます。

そのため基礎表面に中性化を抑制する塗料でコーティングする施工方法も有効です。

こちらもかぶり厚同様に詳細の公表はありませんでした。

ただし過去の建築事例のブログを見ると、基礎表面に塗料を塗っているようです。

参考:

ハテナブログ1:ヘーベルハウス建築記、ブログ2:ヘーベルハウスを建てた俺のブログ。

おそらく中性化を抑制する塗料を使っていると考えられますが、詳しい仕様は営業担当者にご確認ください。

3−1−2.セキスイハイムの基礎耐久性

基礎はベタ基礎を採用しています。

 
■セキスイハイムの基礎耐久性
ベタ基礎を採用
 
基礎の耐久設計基準強度は24N/mm2。大規模補修不要期間は約65年
 
基礎幅は160mm以上、地中下の基礎床(スラブ)厚130mm以上
3階建もそれほど大きさ変わらない?
 
鉄筋のかぶり厚は公表なし
 

ベタ基礎とは、立ち上り部分と床一面を鉄筋コンクリートで覆った基礎工法です。下図のように基礎全体大きな面で建物の荷重を支えます。

布基礎と比較して、建物の荷重を基礎全体に分散できるのが特徴です。

※上の画像出典:SUUMO HP ※画像外はユームの参考情報

では中性化対策をみていきましょう。

まずは強度です。

セキスイハイムの基礎は、日本建築学会の定めた耐久設計基準強度で24N/mm2、大規模補修不要期間は約65年です。

これはヘーベルハウスと同等の強さです。

※上の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

次に鉄筋のかぶり厚です。

こちらの詳細な公表はありませんでした。

ただし過去の建築事例のブログを見ると、40mmは確保しているようです。

参考:

アメーバブログ:セキスイハイムでの建築備忘録

基礎幅は160mmとヘーベルハウスと同等のため、かぶり厚についてもヘーベルハウスと同等程度の強さと言えるでしょう。

しかし3階建ての場合の基礎幅や鉄筋量の詳細が公表されていないです。

ヘーベルハウスの3,4階建ての鉄骨は150mm角、基礎の立ち上がり幅は220mmとかなり太いのですが、セキスイハイムの3階用の柱は2階よりも2cmだけ太い120mm角なので、基礎の立ち上がり幅もそれほど太くならないと推察できます。

3階建てで両社を比較すると強度や耐久性に差がある可能性があります。

基礎表面のコーティングについても詳細の公表はありませんでした。

ですが、同様に建築事例のブログを見ると、基礎表面に塗料は塗っているようです。

参考:

アメーバブログ:masaのブログ

かぶり厚(特に3階建てのケース)、基礎表面のコーティングはいずれも詳細の公表がないため、詳しくは営業担当者に確認してみてください。

3−2.構造躯体の耐久性

構造躯体の耐久性で重要なのは、鉄骨住宅の構造躯体の錆び対策です。

それでは両社の錆び対策を比較していきましょう。

まず結論です。

 
■ヘーベルハウスの構造躯体耐久性
構造躯体(鉄骨+ヘーベル板)耐用年数は60年以上と明示
 
■セキスイハイムの構造躯体耐久性
構造躯体自体の耐用年数は明示なし
 

錆対策と言っても、鉄骨そのもだけでなく、接続部分の金物に関しても重要です。

はじめに「錆び」の仕組みについて簡単にお伝えします。

錆は、鉄の表面に水と酸素があるときに化学反応を起こして発生する現象です。

錆はいわゆる「腐食」になりますので、発生した場合さまざまなトラブルを引き起こします。

例えば、固定していたネジが錆びて破損してしまった、などです。

これは腐食により強度が保てなくなってしまったことが原因です。

両社とも家の要とも言える構造躯体が鉄骨のため、錆び対策は非常に重要です。

では両社がどのような対策をしているか早速みていきましょう。

3−2−1.ヘーベルハウスの構造躯体の耐久性

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウスでは、鉄骨の錆び対策は二重塗装をしています。

最初に結論です。

 
■ヘーベルハウスの構造躯体耐久性
構造躯体(鉄骨+ヘーベル板)の耐用年数は60年以上と明示
 
鉄骨部分の錆び対策は二重塗装
1層目:耐食性(錆に強い)、キズ、耐熱、塗膜密着性が高い「リン酸亜鉛処理」
2層目:耐食性(錆に強い)、塗着効率が高い「カチオン電着塗装」
 
国土開発技術研究センターの「鉄骨造建築物の耐久性向上技術」における算定式に基づく
 

リン酸亜鉛処理とは、鉄骨の表面をリン酸と亜鉛を主成分とした処理液と化学反応させることで、鉄骨表面に不溶性のリン酸亜鉛結晶の皮膜を形成させる処理方法です。

この皮膜は、耐食性があり、塗膜との密着性も高いため、塗装下地としてよく使われている特徴があります。

またキズにも強いため、万が一キズがついても鉄骨にまでキズが及ばないようになっています。

次にカチオン電解塗装です。

水溶性の電着塗料の中に鉄骨を浸漬させ、直接電流をかけることで塗料を付着させる塗装方法です。

カチオン電着塗装は、均一で密着性の高い塗膜を形成でき、ムラやごみの付着が少なく、良質の塗装ができる特徴があります。

この塗膜もリン酸亜鉛処理と同様に高い防錆性能があります。

また近年では、水溶性塗料であるため、VOCの発生が少ないという点から環境にやさしい塗装方法としても注目を集めています。

このカチオン電着塗装は、自動車のボディの下塗りにも使用されています。

※右の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

詳細の公表はありませんが、国土開発技術研究センターの「鉄骨造建築物の耐久性向上技術」における算定式に基づき、耐用年数を60年以上としています。

ただしこれらの塗装方法は、積水ハウスやダイワハウスでも採用されている塗装方法のため、大手ハウスメーカーでは決して特別な仕様ではありません。

特筆すべきは鉄骨だけでなく、床・壁・天井に面構造を形成しているヘーベル板の耐用年数も60年以上と明示していることです。

ちなみに築32年のヘーベルパワーボード住宅で耐久性調査を実施し、外壁性能に問題が無いことを確認しています。

構造躯体の耐久性への自信の現れだと言えます。

3−2−2.セキスイハイムの構造躯体の耐久性

上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムの錆び対策は、ユニットの鉄鋼材に耐食性が高い「ZAM」を採用していることです。

最初に結論です。

 
■セキスイハイムの構造躯体耐久性
構造躯体全体の耐用年数の公表無し
 
セキスイハイムの鉄鋼材はZAM(溶融亜鉛アルミニウムマグネシウム合金めっき鋼板)を採用
ZAM単品の耐用年数*は約140年
 
*国交省が認める特別評価方法による屋内環境の場合の推定年数
 

ZAMとは、溶融亜鉛アルミニウムマグネシウム合金めっき鋼板の略称です。

亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)の頭文字で、3つのメッキ層を持つことからZAM鋼板という製品名が付けられました。

耐食性に優れており、高耐食メッキ鋼板とも呼ばれています。

日本最大手の鉄鋼メーカーである日本製鉄が、世界で初めて製品化した高耐食めっき鋼板です。

※上の画像出典:日本製鉄ZAM HP ※画像外はユームの参考情報

防錆処理の一種である溶解亜鉛めっきと比較して、2,500時間の塩水噴霧試験の結果、ほとんど錆びることなく、その耐食性の高さを実証しています。

その秘密が亜鉛、アルミニウム、マグネシウムでできたZAMめっき層です。

一般的な亜鉛めっき層では、下図のように表面の亜鉛が酸化して白錆を発生し、徐々に鋼板まで侵食して鋼板から錆を発生させてしまいます。

一方でZAMめっき層は、表面の酸化を抑え、錆の発生を抑制します。

※上の画像出典:日本製鉄ZAM HP ※画像外はユームの参考情報

日本製鉄では、上図試験結果から溶融亜鉛めっき鋼板の10~20倍の耐食性があるとしています。

また耐用年数は、国交省が認める特別評価方法による屋内環境の場合の推定年数で耐用年数が約140年としています。

一見、耐用年数だけをみるとセキスイハイムの方が優れているようにも見えますが、屋内環境の場合としています。

そのためセキスイハイムの方が優れているとは一概には言えませんので注意してください。

ヘーベルハウスや積水ハウス、ダイワハウスのような鉄骨住宅メーカーは、溶融亜鉛めっきの上にリン酸亜鉛処理や電着塗装といった上塗り防錆処理を施しています。

そのためZAMの比較実験だけでは、セキスイハイムとヘーベルハウスのどちらが優れているかは判断できません。

ヘーベルハウスと比べて気になる点は、セキスイハイムは外壁を耐力壁として、それと鉄骨ユニットを組み合わせた上で耐震・制震性能が高いとしていますが、その耐力壁である外壁の耐用年数の明示が無いことです。

ヘーベルハウスの場合は、鉄骨もヘーベル板も耐用年数60年と公表しています。

この点に不安が残ると言わざるを得ません。

また錆び対策には、もうひとつ大事な点があります。

それは壁内の結露対策です。

これは次節以降の防水対策で詳しくわかります。

3−3.外壁の耐久性

全国のみなさんから、よく外壁の汚れ対策の相談を受けます。

両社の外壁の耐久性を比較してみましょう。

最初に結論です。

 
■ヘーベルハウスの外壁耐久性
ヘーベル板の耐用年数は60年
塗装の耐用年数は30年
 
■セキスイハイムの外壁耐久性
耐力壁としている外壁の耐用年数の公表はなし
磁気タイルの表層の再塗装は不要。ただし15年毎の洗浄を推奨
オリジナル外壁「SFCボード外壁」は、20年ごとの塗り替えが必要
 

外壁の耐久性というと、汚れを気にされる方が多いのではないでしょうか?

確かに塗り替えにはメンテナンス費用がかかりますよね。

外壁の汚れによる塗り替えが必要になった場合、足場を組んで家全体の広範囲にわたる塗り替え作業となりますので、一般的に100万円前後の費用がかかります。

ただ、タイルやサイディング、吹付けなどの表層の塗り替えだけで比べるのではなく、外壁の下地などの中身の耐久性を比較することも重要です。

特に、ヘーベルハウスもセキスイハイムも外壁の構造材自体が主要な災害対策として構成されているからです。

それでは、具体的に両社の外壁の耐久性をみてみましょう。

3−3−1.ヘーベルハウスの外壁の耐久性

※左画像の出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウスは、へーベル板自体が外壁下地材と外壁材の役割を担っています。

■ヘーベルハウスの外壁耐久性

ヘーベルハウスのヘーベル板の耐用年数は60年

塗装の耐用年数は30年

目地の耐用年数は30年

塗装は3層コート仕上げ「ロングライフコート」を採用

目地部分も塗装コーティングして劣化対策をしている


塗装で採用されている3層コート仕上げとは、文字通り3層に分けて塗装を行い、それぞれ役割があります。

1層目の下塗り層の役割は、防水です。

下塗り層は工場で塗装し、精度の高い一次防水を確保します。

2、3層目の中塗り層と上塗り層は、吹付け仕上げです。

2重の吹付けにより塗膜の厚さを確保して、汚れをつきにくくしています。

塗料は、水と紫外線に強い特殊原料を配合した、耐水・耐汚染・耐候に優れたアクリルシリコン系を採用しています。

つまりここで二次防水を兼ねた外壁の色を付けていきます。

ヘーベルハウスでは、この3層コート仕上げの促進耐候試験も実施しており、30年以上の耐用年数を確認しています。

※左の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

また塗装以外に目地のメンテナンスも必要です。

目地の仕様詳細は公表されていませんが、耐用年数は30年としています。

ヘーベルハウスでは目地に3層コート仕上げの2,3層目の吹付けを行い、耐久性を上げる工夫をしています。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ちなみに選んだ外壁の種類で、目地の仕様、値段も変わるようです。

詳しくは営業担当者にご確認ください。

次にヘーベル板自体の耐久性はどうでしょうか?

大きな特徴は3つです。

・軽量かつ強度が高い

・無機質素材のため、腐らず湿気にも強い

・シロアリに極めて浸食されにくい

こちらの3点の特徴を紹介します。

■軽量かつ高強度
※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

 
ヘーベル板に含まれるトバモライト結晶が強度に優れている
 
築40年のヘーベル板でも新築時と同等の4.3tの強度があることを確認
 
ヘーベル板内部に無数の独立気泡があるため軽量
 

ヘーベル板は強度が高い特徴があります。

その秘密は、ヘーベル板に含まれる「トバモライト結晶」です。

トバモライト結晶は、強度に優れ、熱や水で化学変化しない板状結晶構造体です。

元々自然界に存在している、化学変化を起こしにくい大変安定した鉱物です。

自然界では極めて特殊な条件と何万年もの長い年月をかけて造り出されるといわれています。

ヘーベル板のトバモライト結晶は、科学の力で人工的に再現して作られたものです。

また内部に無数の独立気泡を形成しているため、ヘーベル板は軽量です。

ヘーベル板の強度の高さは実験でも証明されています。

築40年のヘーベルハウスで使われていたヘーベル板で強度試験を行い、新築時と同等の4.3tの力に耐え、強度の劣化がないことを確認しています。

※左の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベル板は、この他にも耐火性・耐水性・断熱性・調湿性・遮音性の特徴もあります。

これらは次節以降に詳しくご紹介します。

■無機質で腐らない
 
ヘーベル板は無機物のため、湿気などによる腐食や変形に強い
 
乾燥収縮率は0.05%以下
 
独立気泡は、木の多孔質細胞と同等のミクロなサイズで、調湿効果がある
 

はじめに、物質というのは有機質と無機質の2種類に分類されます。

木材など腐る物質は有機物、石などの腐らない物質は無機物に分類されます。

ではヘーベル板はどちらなのでしょうか?

へーベル板は、無機物に分類されます。

そのため湿気などによる腐食や変形がしにくいです。

ヘーベルハウスでは、ヘーベル板はを外壁だけでなく床や天井にも使用しています。

よく地面からの湿気の侵入による1階床の断熱材劣化の心配がありますが、これもヘーベル板が湿気の侵入をおさえてくれます。

それはヘーベル板には乾燥収縮の抑制と調湿力の機能も備えているからです。

※上の画像出典:ヘーベルハウスHP ※画像外はユームの参考情報

乾燥収縮はトバモライト結晶に抑制効果があります。

乾燥収縮率はわずか0.05%以下です。

調湿力は、ヘーベル板の独立気泡によるものです。

この気泡は木の多孔質細胞と同等大きさで、木と同様の調湿効果があります。

しかも無機物のため腐食の心配もありません。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ただしヘーベル板が湿気の侵入をおさえる、とお伝えしてきましたが、防水性能に注意が必要です。

なぜかというと、この独立気泡が水の通り道になりヘーベル板内部に水を浸透しやすくする、という特徴もあるためです。

つまりトバモライト結晶による乾燥収縮の抑制や独立気泡による調湿効果があっても、一定以上の水が浸透することにより、トラブル発生の可能性があるのです。

その中で特によく聞く話が、「気泡に入り込んだ水が凍結すると、割れる恐れがある」です。

一般的に水が凍って氷となるとその体積は増えますよね。

この現象が気泡内でも起こり、割れるということです。

ヘーベル板は、外壁の耐久性だけでなく、断熱や耐火などの役割も担っているので、万が一損傷があるとその他の性能にも影響が出てしまいます。

ヘーベルハウスでは、冒頭お伝えした3層コート仕上げでこれらの防水対策をしています。

ただし定期的なメンテナンスは必要です。

この塗装の耐用年数は30年としておりますが、地域や環境によって劣化状況は変わってきますので、詳細を営業担当者に確認することをおすすめします。

■シロアリに強い
※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

 
無機質素材のためシロアリに侵食されにくい
 
新築時に防蟻処理はせず、保証にも含まれていない
※土壌処理工事を行った場合のみ10年保証
 

ヘーベル板は無機物のため、シロアリの被害を受けにくい特徴もあります。

シロアリの主なエサは有機物である木材などです。

そのため外壁、床、天井の一番外側にヘーベル板を施工することによりシロアリを寄せ付けないように工夫をしています。

実際にへーベル板がシロアリに浸食されるかどうかの実験も行っています。

上図は、ヘーベル板の耐蟻性能を確認するため、JIS K-1571:2010「木材保存剤-性能基準及びその試験方法」に準拠した試験を実施した写真です。

シロアリの好む環境下を設定し、そこにヘーベル板とスギ辺材、シロアリ165頭を入れて3週間放置する試験を行っています。

その結果、スギ辺材はシロアリに食害され、質量が約50%ダウンするという大きな被害を受けました。

一方、ヘーベル板は被害を受けることなく健全な状態を保持し高い耐蟻性能を証明しています。

ヘーベルハウスでは基本的に新築時から防蟻処理は行わず、保証の対象にも含まれていません。

詳細の公表はありませんが、ヘーベルハウスで土壌処理工事を行った場合のみ10年保証としています。

少し深堀りしておきます。

床や壁の断熱材がシロアリの通り道、蟻道となることがあります。

ヘーベルの床の断熱材のポリスチレンフォームも、壁の断熱材のネオマフォームもその可能性があります。

他社の営業マンや設計士もそのように言うことが散見されますが、その点他の工法よりもシロアリに強いと言えます。

その理由は、最も侵入リスクが高い地中で、基礎とシロアリに強く厚みがあるヘーベル板で、断熱材への通り道を塞いでいるからです。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

※右の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

これは、ヘーベル板の調湿及び断熱性能により壁内通気を不要としているヘーベルハウスならではのシロアリ対策です。

つまり、壁内に通気口が無いので、冷気や高温高湿度の空気が入りにくいだけでなく、シロアリも入りにくい工法となっています。

このシロアリにも強く、耐用年数60年以上のヘーベル板を床・壁・天井に採用しているため、重要な構造躯体部分は他の工法よりも長期間安心だと言えます。

3−3−2.セキスイハイムの外壁の耐久性

セキスイハイムの外壁は大きく分けて2種類です。

それは磁気タイルとSFCボード外壁です。

 
■セキスイハイムの外壁耐久性
耐力壁としている外壁の耐用年数の公表はなし
 
磁気タイルは、再塗装は不要。ただし15年毎の洗浄を推奨
ただしイニシャルコストが高い
30年毎に目地の交換が必要
 
SFCボード外壁は、20年毎の再塗装が必要
磁気タイルよりも安価
 

■磁気タイル

セキスイハイムの磁気タイル外壁は、外壁材の中でも非常に耐久性が高く、セキスイハイムの外観でもよく採用されています。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

 
磁気タイルは塗り替え不要
 
目地の交換やタイルの洗浄が必要
 
タイルの施工も工場で行うため施工品質が高い
 

一般的に磁気タイルとは、自然素材である土や石を1300℃前後で焼きあげたタイルのことを指します。

無塗装のため再塗装する必要がない素材です。

しかし外壁が汚れないということではありません。

一方でセキスイハイムの磁気タイルは、紫外線や酸性雨に強く、汚れがつきにくいのが特徴です。

なぜかというと、磁気タイル表面にシリカ成分が多く含まれているからです。

シリカ成分は、雨が降ると水酸基と呼ばれる原子と結合する特徴があります。

そしてこの水酸基が、水分子を吸着させる効果があるため、薄い水膜が作られます。

薄い水膜によって汚れが雨水とともに流れ落ちて、きれいな状態を保ちます。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

また磁気タイルの吸水率は1%以下のため防水性能も高いです。

一般的なせっき質タイルが5%以下、陶器タイルが22.0%以下とされているので、これらと比較すると防水性能が高いと言えます。

そのため外壁材自体の水の浸透や凍結によるひび割れリスクはほとんどないと言えるでしょう。

これらの特徴がセキスイハイムが塗り替え不要としている理由です。

次にもう一つ大事な外壁下地材です。

セキスイハイムの外壁下地材は、オリジナル建材「セキスイファイバーセメントボード(SFCボード)」を採用しています。

磁気タイルの施工は、耐候・耐熱性が高い弾性エポキシ接着剤を使ってSFCボードの上に貼っています。

そして何枚もの磁器タイルを貼ったSFCボードをつなぎ合わせていきます。

SFCボードの裏面は鉄製フレームで頑丈に固定します。

表面のタイル同士には、特殊合成ゴムのガスケットと呼ばれる目地を施工します。

これらの施工は工場で行われているので、重いパネルでも機械を使い安全かつ品質の高い施工ができます。

※上の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

ここで外壁のメンテナンスについて抑えておくべきことがあります。

それはガスケット(目地)です。

つい外壁の塗り替えが不要と聞くと、外壁のメンテナンスがいらない(費用がかからない)と勘違いしてしまうことがありますが、ガスケット(目地)のメンテナンスは必須です。

※左右の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

このガスケット(目地)は目地の中では高耐久ですが、約30年に1度、交換が必要となります。

ガスケットは、ゴム系の素材のためどうしても経年劣化をします。

目地が劣化することにより、湿気の侵入を誘発し、躯体の劣化にも影響が出てしまうため必ずメンテナンスが必要です。

■SFCボード外壁

磁気タイルよりも価格を抑えた外壁材です。

SFCボード外壁は、磁気タイルの下地材としても使用されているSFCボードを意匠性とメンテナンス性を向上させた独自の外壁材です。

 
オリジナル建材「セキスイファイバーセメントボード(SFCボード)」を加工した独自の外壁材
 
表面はUVAコーティングされているため約20年間再塗装が不要
 
磁気タイル同様、工場施工のため施工品質が高い
 

SFCボード外壁は、木の繊維と熱硬化型セメントを混ぜ合わせて作られた外壁材です。

磁気タイルと違い、表面塗装をしているため定期的な塗り替えが必要になります。

SFCボード外壁の表面には、UVAコーティングと呼ばれる塗装をすることにより、約20年間再塗装不要としております。

UVAコーティングとは、紫外線吸収剤入りのアクリルシリコンクリア塗装を指します。

このコーティングは、自動車に使われているクリア塗装に似ていて、紫外線が着色された層へ届くことを防ぎ、汚れにくくしています。

※上の画像出典:九州セキスイハイム不動産株式会社HP ※画像外はユームの参考情報

SFCボードは高い防水性能もあります。

下図は7日間にわたる浸水率実験を行っています。

その結果、軽量気泡コンクリート板に比べ約10倍、モルタル板の約12倍も水を吸いにくいという実証をしています。

※上の画像出典:九州セキスイハイム不動産株式会社HP ※画像外はユームの参考情報

ただし試験日数が7日間のため、梅雨時期と比較して非常に短い日数のため、防水性能の実証ができているかはやや疑問ではあります。

外壁下地材は、磁気タイル同様、外壁下地専用のSFCボードを採用しています。

SFCボードの施工方法の公表はありませんでしたが、おそらく磁気タイル同様に弾性エポキシ接着剤で貼っていると予想されます。

外壁下地は磁気タイル同様鉄製フレームで固定し、SFCボード外壁は目地を施工します。

施工は工場で行われおり、重いパネルも機械を活用して組み立てるので、安全かつ品質の高い施工ができます。

※左の画像出典:九州セキスイハイム不動産株式会社HP ※画像外はユームの参考情報

SFCボード外壁は、塗装された外壁材のため、約20年おきに再塗装が必要になります。

また目地の交換については公表がありませんでしたが、こちらも定期的な交換が必要です。

詳細については営業担当者にご確認ください。

3−4.防水性能

言うまでもなく、家を長持ちさせるには防水性能も重要ですよね。

ヘーベルハウスとセキスイハイムの防水性能を比較していきましょう。

では、先に結論です。

 
■ヘーベルハウスの防水性能
外壁:外壁塗装「3層コート仕上げ」。耐用年数は30年以上
屋根:独自のシート防水。耐用年数は30年以上
結露対策:ヘーベル板とネオマフォームの二重断熱ヘーベル板の調湿効果
※通気工法は無し
 
■セキスイハイムの防水性能
SFCボード外壁;外壁塗装UVAコーティングコーティング。耐用年数は20年
*磁器タイルの公表無いが酸性雨にも強い
屋根:シート防水。耐用年数は30年
結露対策:通気工法を採用。ただし鉄骨柱の断熱層が薄く、結露対策に不安が残る
 

防水性能と言えば、みなさんイメージされるのは屋根と外壁の防水ではないでしょうか?

確かにそのとおりです。

そして外壁の防水で重要なポイントは、結露対策です。

結露と言えば、冬の窓ガラスに水滴がたくさんつく現象をみなさんイメージされるかと思います。

結露は、室内の水分を含んだ空気(水蒸気)が、外部の冷たい空気によって冷やされてた素材に触れて、水滴(水分)となって現れる現象です。

一般的に、屋内と屋外を隔てる住宅の壁は、温度(気温差)によって結露が発生しやすく、壁内で結露が発生すれば鉄骨柱や断熱材の劣化など、建物にさまざまな悪影響を与えます。

鉄骨造での結露対策で重要なのは、2点です。

一つは、構造躯体(鉄骨など)をなるべく冷たくさせないことです。

もう一つは、外壁通気工法などで、結露を滞らせないことです。

では鉄骨造である両社は、具体的にどのような対策をしているのか、さっそくみていきましょう。

3−4−1.ヘーベルハウスの防水性能

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウスの外壁、屋根の防水は独自の方法で耐久性を維持しています。

まずは結論です。

 
■ヘーベルハウスの防水性能
外壁は外壁塗装3層コート仕上げ「ロングライフコート」で対応
耐用年数は30年以上
 
屋根は独自のシート防水で対応
耐用年数は30年以上
 
結露対策はヘーベル板とネオマフォームの二重断熱ヘーベル板の調湿効果で対応
※通気工法は無し
 

■外壁防水性能

外壁の防水性能は、独自の外壁塗装3層コート仕上げ「ロングライフコート」がその役割を担っています。

 
外壁塗装3層コート仕上げ「ロングライフコート」で防水対策をしている
 
耐用年数は30年以上
 

塗装で採用されている3層コート仕上げ「ロングライフコート」とは、3層に分けて防水、耐候性の高い塗膜を塗装仕上げです。

※左の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

1層目の下塗り層の役割は、防水です。

下塗り層は工場で塗装し、精度の高い一次防水を確保します。

2、3層目の中塗り層と上塗り層の役割は、防水、耐候、耐汚染です。

塗料は、特殊原料を配合した、耐水・耐汚染・耐候に優れたアクリルシリコン系を採用しています。

そして二重に塗装することにより塗膜の厚さを確保して、汚れをつきにくくしています。

この2,3層目の塗装は目地にも施されているため、目地の劣化による湿気の侵入対策もしています。

この3層コート仕上げ「ロングライフコート」と目地は30年目に再塗装、交換が必要です。

■壁内結露対策

壁内結露対策は、3−2章でお伝えした構造躯体の劣化にも繋がる重要なポイントです。

まずは結論です。

 
ヘーベル板とネオマフォームの二重断熱で結露を抑える
 
ヘーベル板の独立気泡による調湿効果で湿気を抑える
 

結露対策は、断熱・調湿効果をもつヘーベル板と断熱材ネオマフォームの二重外張断熱を採用することにより、外気の影響を抑え結露を抑制しています。

まず結露が発生しやすいヒートブリッジである鉄骨の構造躯体を、断熱材で覆うことにより

外気の影響を受けにくくしています。

そしてヘーベル板にも断熱効果があります。

ヘーベル板の独立気泡が断熱効果を発揮しています。

これは空気自体の熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が低い特徴を利用しているためです。

この無数の独立気泡が断熱層を形成して外気の影響を受けにくくしています。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベル板と断熱材ネオマフォームの2つの断熱層で構造躯体を覆うことにより、結露の発生を抑えています。

結露には外気と壁内の温度差による影響以外にもうひとつ、湿気の侵入によるリスクもあります。

こちらの対策はどうでしょうか。

ヘーベルハウスでは、一般的な湿気対策で採用されている通気工法を採用していません。

しかしその代わりの役割をヘーベル板が担っています。

なぜならヘーベル板には独立気泡による調湿効果もあるからです。

木の多孔質細胞と同等サイズの独立気泡が無数にあるため、木のような調湿効果を発揮し、壁内の湿気侵入リスクを抑えています。

※右の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

一方で、「他のハウスメーカーからヘーベル板自体の防水性能があまり強くないと言われたのですが・・」ということもよく聞きます。

それはヘーベル板の独立気泡は調湿効果がある一方で、内部に水を浸透しやすいというのが理由として言われているようです。

ただ、その対策として防水性を備えた塗装仕上げ「3層コート仕上げ」をしています。

その塗装部分の耐用年数は30年以上、ヘーベル板自体の耐用年数は60年以上と明示しています。

また3層コート仕上げの塗装材の劣化具合は、無料点検システムで10年目以降5年毎の短いスパンで点検をしてくれるため、万が一に備えるという点でも安心であると言えます。

■屋根防水性能

次に屋根の防水です。

まずは結論です。

 
屋根防水は、高分子系防水シートを採用
 
耐用年数は30年以上
 
独自の施工方法で、地震による防水シートの破断を抑える
 

ヘーベルハウスと言えば、フラットな屋上をイメージする方も多いと思います。

ヘーベルハウスの屋根防水には、室内プールでも採用されている高分子系防水シートを採用しています。

※上の画像出典:旭化成リフォームHP ※画像外はユームの参考情報

高分子系防水シートの中でも、一般的に雨や風、紫外線に強い塩ビ(塩化ビニル)を使用しています。

さらに一般的な厚みが1.5㎜のシートよりも耐久性の高い厚み2.0㎜の高耐久塩ビシートです。

ヘーベルハウスでは、独自技術により塩ビシートの内部にポリエステルネットを埋め込み、シートの破断を抑える工夫もしています。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

施工方法は絶縁工法を採用しています。

絶縁工法とは、防水層(防水シート)と下地材を密着させず浮かせる工法です。

そのため防水層と下地の間に空気層ができます。

この空気層があることにより地震などによる建物振動による防水シートの破断を防ぐことができます。

防水シート同士の接合部分は、溶剤や熱風ガンで一体化しています。

下図のディスクを屋根ヘーベル版に固定し、そこにシートを溶着しています。

※上の画像出典:ヘーベルメゾンHP ※画像外はユームの参考情報

3−4−2.セキスイハイムの防水性能

次にセキスイハイムの外壁、屋根の防水性能です。

まずは結論です。

主には外壁下地材SFCボードの防水性能と半密閉空気層を設けることにより、湿気対策をしています。

 
■セキスイハイムの防水性能
SFCボード外壁は外壁塗装UVAコーティングで対応
耐用年数は20年
*磁器タイルの公表無いが酸性雨にも強い
 
屋根はシート防水で対応
耐用年数30年
 
結露対策は外壁下地(SFCボード)と断熱材の間に半密閉空気層の通気層を確保
※鉄骨柱の断熱層は薄い断熱シートのみで、結露対策に不安が残る
 

セキスイハイムでは、屋根・外壁・接合部分の防水性能を実験で実証しています。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

風速35m/秒で、最大の壁面降雨量が285mm/hの実験ということです。

ただ、新築時の状態の実験ということと、実験の詳細が公表されていないので、外壁、壁内結露、屋根の防水性能を今からみていきましょう。

■外壁防水性能

SFCボード外壁の防水性能は、主に外壁塗装「UVAコーティング」が耐久性維持の役割を担っています。

まずは結論です。

 
SFCボード外壁は外壁塗装「UVAコーティング」で防水対策をしている
 
UVAコーティングの耐用年数は20年
 
磁器タイルの詳細な防水性能の公表はないが、酸性雨にも強い
 

UVAコーティングとは、紫外線吸収剤入りのアクリルシリコンクリア塗装のことです。

この塗装が紫外線をカットしてくれることにより、内部の防水層の劣化を防いでくれます。

※右の画像出典:九州セキスイハイム不動産株式会社HP ※画像外はユームの参考情報

またSFCボード自体にも高い防水性能があります。

下図は7日間にわたる浸水率実験を行っています。

その結果、軽量気泡コンクリート板に比べ約10倍、モルタル板の約12倍も水を吸いにくいという実証をしています。

※上の画像出典:九州セキスイハイム不動産株式会社HP ※画像外はユームの参考情報

ただし試験日数が7日間と、梅雨時期と比較して非常に短い日数のため、防水性能の実証ができているかはやや疑問ではあります。

このUVAコーティングは20年毎の再塗装が必要です。

磁気タイルの防水性能については詳細の公表がありませんでしたが、磁器タイルは吸水性が極めて低く、酸やアルカリにも強い性質です。

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

つまり、高い防水性能というだけでなく、酸性雨にも強いのが特徴です。

あとは耐久性がこのタイルの大きな特徴ですので、そちらの項目を見ていただければと思います。

■壁内結露対策

壁内結露対策は、3−2章でお伝えした構造躯体の劣化にも繋がる重要なポイントです。

まずは結論です。

 
SFCボードと断熱材の間に半密閉空気層の通気層を確保
 
鉄骨柱の断熱層が薄い断熱シートのみで、結露対策に不安が残る
 
通気層と断熱材の間に防湿シートがないため、断熱材への影響が懸念される
 

セキスイハイムの結露、湿気対策は、半密閉空気層と呼ばれる通気層から湿気を排出する方法を採用しています。

またSFCボードは、軽量気泡コンクリート板に比べ約10倍も水を吸いにくいの特徴もあるため、外壁内からの湿気の侵入も抑えています。

ただし心配な点が2つあります。

1つ目は、鉄骨柱の結露対策です。

※上の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

鉄骨は熱を伝えやすいヒートブリッジと言われる部分です。

つまり温度差の影響を受けやすく、結露が発生しやすい部分になります。

そのため鉄骨メーカーでは、よくヒートブリッジは断熱材で覆い、温度差の影響を少なくするように工夫しています。

しかしセキスイハイムでは、ソフトロンテープという厚さ3mmの断熱シートで対応しています。

特に外気の侵入は、SFCボードよりも目地からの侵入リスクが高いです。

※左の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

目地はガスケットと呼ばれるゴム系の素材のため、外壁材よりもひび割れなどの劣化のリスクが高く、外気が侵入しやすいです。

鉄骨柱の断熱層が薄く、目地からの外気の侵入リスクを考えると、結露対策が不十分で、不安が残ると言わざるを得ません。

2つ目は、壁内の防水性能です。

上の図のように湿気も目地からの侵入リスクが高いです。

湿気対策は、中間密閉層の通気層から排出しているとお伝えしましたが、この通気層と断熱材の間には防湿シートがありません。

つまり湿気の影響が断熱材に及びやすいということです。

※左の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

さらに採用している断熱材がグラスウールという点も気になります。

なぜかというと、グラスウールは吸水しやすい特徴があるからです。

グラスウールのライバルとも言えるロックウール工業会のデータで、グラスウールの種類によっては約3~6倍も吸水率が高かったデータもあります。

外気の影響を受けやすい鉄骨柱から発生した結露と、侵入した湿気の水分をグラスウールが吸収してカビを発生させる可能性があります。

これらを踏まえてセキスイハイムでは、通気工法を採用しているものの、鉄骨柱の結露対策や壁内の防水対策に不安な点が多いです。

■屋根防水性能

次に屋根の防水です。

まずは結論です。

 
屋根防水の詳細な公表なし
 
※オーナーサポートのHPでは、ステンレス屋根材は8~12年の塗替えが目安。バルコニーの防水シートの重ね張りか張り替えは15年が目安
 
屋上の場合は、塩ビ系DNシートを採用。耐用年数は30年
 
施工方法の公表はなし
 

セキスイハイムは、陸屋根用のステンレス屋根材、勾配屋根用のセメント瓦、屋上仕様の3種類を採用しています。

しかし残念ながら防水シートの詳細な公表はありませんでした。

ただしセキスイハイム東海のオーナーサポートHPでは、セメント瓦は15年前後、ステンレス屋根材は8~12年の塗替えを目安としています。

特にステンレス屋根は、錆びによる防水シートの劣化を促す可能性があることを指摘していますので、防水性能を維持するために屋根材の定期的なメンテナンスの必要な可能性があります。

また同HPでは、バルコニーの防水シートのお手入れも15年ほどが目安であり、劣化する前に防水シートの重ね張りか張り替えをすすめています。

防水シートについては、北海道セキスイハイムで公表されている塩ビ系のDNシートを紹介します。

このシートの特徴は耐候性・耐水性に優れていることです。

施工方法の詳細な公表はありませんが、防水シート同士の継ぎ目は溶剤で溶かして一体化し、雨漏りを抑制しています。

DNシートの耐用年数は30年のため、ヘーベルハウスと同等と言えます。

ただしヘーベルハウスのような絶縁工法を採用して防水シートの亀裂を防ぐ対策をしているかは不明ですが、まずDN鋼板を使用したり、シートとシートを重ねて接着して、屋根材に直接密着していないと思われます。

つまり、地震などによる屋根材の揺れや伸縮などによるひびなどの影響を防水シートが受けにくい工法となっているかと推察いたします。

※上の画像出典:北海道セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

また、北海道セキスイファミエス株式会社のHP(2021.3.30時点)では、張り替えは築後15~20年、15年目前後の点検が目安としているので、地域や使用状況によって違うかもしれません。地域の担当者にご確認ください。

まとめ

ヘーベルハウス

セキスイハイム

基礎

布基礎を採用

耐久設計基準強度は24N/mm2

大規模補修不要期間は約65年

鉄筋のかぶり厚は40mm以上

※3階重量鉄骨の柱脚部の厚みは50mm

基礎表面の塗装有り?

※詳細公表無し

ベタ基礎を採用

耐久設計基準強度は24N/mm2

大規模補修不要期間は約65年

鉄筋のかぶり厚は公表無し

基礎表面の塗装有り?

※詳細公表無し

外壁材

へーベル板+3層コート仕上げ

※目地の交換が30年毎に必要

ヘーベル板:耐用年数60年以上

磁気タイル:塗り替え不要

※目地(ガスケット)の交換が30年毎に必要

SFCボード外壁:20年毎の塗り替えが必要

磁器タイル:耐用年数不明

SFCボード外壁:耐用年数不明

塗装仕上げ

ヘーベル板:

3層コート仕上げ(耐用年数30年以上)

下塗層:防水層(工場塗装)

中塗層・上塗層:

現場でシーリングも含めて吹き付け

SFCボード外壁:

UVAコーティング(耐用年数20年

外壁表面に紫外線吸収剤入りのアクリルシリコンクリア塗装を吹き付け

磁器タイル:

無塗装(耐用年数公表無し)

特徴

ヘーベル板:

トバモライト結晶、独立気泡

磁気タイル:

土や石からできた焼物

SFCボード外壁:

木の繊維と熱硬化型セメントを混ぜ合わせて作られた外壁材

耐久性

ヘーベル板:

無機質素材のためシロアリ・腐朽・湿気に強い

築40年でも新築同等の強度を維持

※圧縮強度試験で4.3tの強度を実証

独立気泡による調湿効果がある

独立気泡から水の浸透、凍結により割れる可能性がある

磁気タイル:

タイル表面のシリカ成分により紫外線や酸性雨に強く、汚れがつきにくい

吸水率1%以下

目地は特殊合成ゴム「ガスケット」を使用

SFCボード外壁:

UVAコーティングにより塗装の劣化を防ぐ

防水性が高く、軽量気泡コンクリートの約10倍の耐水性

※7日間の実証実験を実施

防水性

外壁:

通気工法無し

ヘーベル板で防水

鉄骨の結露対策は、ヘーベル板とネオマフォームの二重断熱で対応

3層コート仕上げで防水

屋根:

高分子系防水シートを採用

耐用年数は30年以上

塩ビシート+ポリエステルネットでシートの破断を抑制

下地材と防水シートの間に隙間を設け、シートの破断を抑制

外壁:

通気工法有り

SFCボードは軽量気泡コンクリートの約10倍の耐水性

鉄骨柱の結露対策は3mmの断熱シートで対応

※断熱材はグラスウールを使用。通気層に防湿シート無し

屋根:

塩ビ系のDNシートを採用

※詳細の公表は無し

耐用年数は30年

4.省エネや断熱性の違い

省エネや断熱性能の関心が高まっていますよね。

こちらでは、ヘーベルハウスとセキスイハイムの断熱性能を比較をします。

結論を先に言うと、鉄骨同士では数値的にはそれほど変わらないと言えます。

まずは、こちらをご覧ください。

 
■ヘーベルハウスの省エネ・断熱性能
UA値:具体的な数値の公表無し
※ZEH基準0.60w/㎡•Kは満たしている
ZEH採用率は約61%
 
■セキスイハイムの省エネ・断熱性能
UA値:鉄骨0.57w/㎡•K、木造0.46w/㎡•K
ZEH採用率は約80%
 

両社の数値は、一定以上はクリアしていると言えますが、業界TOPレベルではありません。

これが結論です。

ただし、鉄骨の場合は特に柱外側の断熱施工が重要です。

この点ではヘーベルハウスの方が優れていると言えます。

さらに具体的な内容をご興味ある方は、他社と比較する上でも参考になるので、この下の具体的な解説をご覧ください。

この結論だけで良いという方は、次の保証とサービスの比較も重要なので、そちらをどうぞ。

上記結論の数値に関して先にお伝えしておきます。

断熱性は、各社公表しているUA(ユーエー)値を指標とするのが現在の主流です。

(これからは省エネ性の表示が主流になりますが、まだ各社その表示が出揃っていないです。)

UA(ユーエー)値とは、外皮熱貫流率と言い、家の内から外へ逃げ出す熱の割合を示す数値になります。

数値が小さいほど高い断熱性能があることを示しています。

ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称です。

住まいの断熱性能や省エネ性能を向上し、さらに太陽光発電などで生活に必要なエネルギーをつくり出すことにより、年間の一次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)をおおむねゼロ以下にする住宅のことです。

ZEH支援事業として、基準を満たすと国から補助金がもらえます。

各社上記UA値を満たすためにどのような断熱方法を採用しているのか、早速みていきましょう。

4−1.ヘーベルハウスの省エネ・断熱性能

ヘーベルハウスのUA値は、ZEH基準0.60w/㎡•Kを満たしているようです。

しかし残念ながら具体的な数値の公表はありません。

まずは結論です。

 
■ヘーベルハウスの省エネ・断熱性
ヘーベル板はコンクリートの約10倍の断熱性
 
ヘーベル板と断熱材ネオマフォームの二重外断熱「ヘーベルシェルタードダブル断熱構法」を採用
 
UA値の目安は0.60w/㎡•K
 
壁内通気が不要の構造のため、壁に冷気や暖気が入りにくい
 
重要な柱外側も二重断熱
 

断熱性能の大きな特徴は2つです。

一つは、「ヘーベル板」と断熱材「ネオマフォーム」の二重外張断熱です。

もう一つは、壁内通気を採用していない、不要としていることです。

では具体的な特徴をみていきましょう。

4−1−1.ヘーベルハウスのUA値の目安は0.60w/㎡•K以下

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

最初にUA(ユーエー)値についてです。

数値が小さいほど高い断熱性能であることを示しています。

先に結論をお伝えします。

 
UA値の具体的な数値の公表無し
 
ZEH基準0.60w/㎡•Kは満たしている
 
2019年の*ZEH採用率は61%
*一般社団法人 環境共創イニシアチブの公表による
 

ヘーベルハウスはUA値の具体的な数値を公表していません。

ですが、ヘーベルハウスの直近2019年のZEH実績は61%と、他のハウスメーカーよりもやや高い水準です。

東京や大阪、福岡などのZEH基準はUA値0.6w/㎡•Kですので、ほぼ標準仕様でZEH基準以下(断熱性が良い)の数値と言えるでしょう。

ただし間取りや仕様によって基準を満たせない場合がありますので、詳しくは営業担当にご確認ください。

※上の画像出典:一般社団法人 環境共創イニシアチブ ※画像外はユームの参考情報

ここで注意しておきたいのが、UA値はあくまでも家全体の断熱性能の平均値だということです。

やはり、ディティール部分も重要ですので、確認しておきましょう。

4−1−2.ヘーベルハウスの窓はアルミ樹脂複合サッシ

まずは窓についてです。

ガラス部分と窓枠の断熱性能の両方を確認しましょう。

 
標準仕様はアルゴンガス入りのアルミ樹脂複合サッシ
 
東西方向は夏の日射熱を抑えるために遮熱仕様も提案
 
窓の断熱性は特別ではない
 

ヘーベルハウスの標準窓は、アルゴンガス入りのアルミ樹脂複合サッシです。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

アルゴンガス入りのアルミ樹脂複合サッシは、内側に断熱性能の高い樹脂フレーム、外側に耐候生の高いアルミフレームを使用した二重サッシです。

またサッシの間には、ガラスからの熱の透過を抑えるために遮熱効果のあるLow-E膜と真空のアルゴガスが充填されています。

ヘーベルハウスではプランや立地、必要に応じて窓の種類を提案しています。

夏の温度上昇しやすい部屋は遮熱仕様を追加しています。

一方で冬の冷え込みをしやすい部屋は、遮熱仕様にせず、太陽エネルギーを取り込みやすくするなど、提案しています。

こちらは一般的なペアガラスよりは断熱性が高いですが、他社でも採用されている仕様のため、特別な仕様ではありません

では断熱材を見てみましょう。

4−1−3.ヘーベル板の断熱性能

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウスは独自の断熱施工となっています。

まずは結論です。

 
外壁材(ヘーベル板)自体も独立気泡による断熱効果あり
 
ヘーベル板はコンクリートの約10倍の断熱性能
 
壁に75㎜の他、床・天井に100㎜のヘーベル板を使用
 

ヘーベル板は独立気泡に含まれる「空気」の断熱性を利用しています。

ヘーベル板の断熱性は一般的なコンクリートと比較すると約10倍です。

ただ、コンクリートと比較しても分かりづらいですよね。

熱伝導率でお伝えすると0.17W/m・Kで、この数値はテーブルや床材でも使われるナラの木材と同等以上です。

つまり、断熱性能があるということです。

ヘーベルハウスはこのヘーベル板を壁に75mm、床・天井に100mmを使用しています。

そして次節でわかりますが、床・壁・天井はこのヘーベル板と断熱材の二重外断熱を採用しています。

この二重断熱は、鉄骨住宅で懸念されるヒートブリッジ対策も担っている重要なポイントですので、必ず抑えておいてください。

4−1−4.ヘーベルシェルタードダブル断熱構法

次にヘーベルハウスの断熱施工方法を詳しく紹介します。

 
断熱施工は、ヘーベル板と断熱材ネオマフォームの二重外張断熱「ヘーベルシェルタード ダブル断熱構法」
※床の断熱材はポリスチレンフォーム
※天井の断熱材はネオマフォームとポリスチレンフォーム
 
壁内通気が不要の構造のため、壁に冷気や暖気が入りにくい
 
重要な柱外側も二重断熱
 

はじめに断熱材「ネオマフォーム」について簡単にお伝えします。

※右の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

断熱材は、母体会社の旭化成が独自に開発した「ネオマフォーム」を採用しています。

ネオマフォームは、断熱性が高いだけでなく、耐火性や耐久性にも優れています。

もう少し詳しくネオマフォームの特徴を紹介しますね。

まず断熱性能です。

ネオマフォームの熱伝導率は0.020W/m・Kです。

熱伝導率とは、一言でいうと「熱の伝わりやすさ」です。

数値が小さいほど、熱が伝わりにくい=断熱性能が高い、ということです。

一般的によく使用される高性能グラスウール16Kやロックウールは、熱伝導率が0.038(W/m・K)のため、ネオマフォームの方が断熱性能が高いと言えます。

ただし断熱性能は、熱伝導率だけでなく、断熱材の厚みも大きく影響します。

そのため、単に熱伝導率が優れているから住宅全体の断熱性が高いというわけではないので注意してください。

次に耐火性です。

ネオマフォームには「フェノール樹脂」と呼ばれる熱硬化性樹脂が含まれています。

熱に強く、熱で硬化する特徴があり、炎をあてても燃え広がることなく炭化する耐燃焼

性能があります。

最後に耐久性です。

これはフェノール樹脂に断熱材の劣化を抑える効果もあるためです。

詳細の試験方法は公表されていませんが、厚さ50mmのネオマフォームは25年経過しても断熱性能がほとんど変わらないという解析結果を公表しています。

出典:旭化成HP ネオマフォーム

ここからは独自の断熱施工「ヘーベルシェルタード断熱構法」についてお伝えしてきます。

この構法は、床・壁・天井に使われているヘーベル板とネオマフォームなどの高性能断熱材を一体化させた二重外断熱構法です。

この二重外断熱は建物の断熱だけでなく、結露対策、特にヒートブリッジである鉄骨による結露リスクを抑えています。

ここで補足としてヒートブリッジについて簡単にお伝えします。

ヒートブリッジとは、建物の中で熱を伝えやすい部分のことです。

つまり柱や梁が外部の熱を内部に伝える現象のことです。

特に鉄骨やコンクリートは熱伝導率が高いため、熱の影響を受けやすい素材です。

そのため下図のように外気と内気(室内の温度)の温度差により結露が発生しやすいです。

※上の画像出典:クラシスホームHP ※画像外はユームの参考情報

鉄骨メーカーでは、ヒートブリッジ対策として、構造躯体の外側に断熱材を施工して結露を抑える外断熱工法を採用していることが多いです。

ヘーベルハウスも外断熱工法ですが、ヘーベル板も含めた二重外断熱構法「ヘーベルシェルタード断熱構法」を採用しているため、他社と比較して優れていると言えます。

ヘーベルハウスの床、壁、天井に使用している断熱材とその厚みを以下の表にまとめました。

■ヘーベルハウスの断熱材

天井

ヘーベル板

熱伝導率:0.17W/m・K

100㎜

75㎜

100㎜

ネオマフォーム

熱伝導率:0.020W/m・K

45㎜

*柱外側はは20㎜

65㎜

ポリスチレンフォーム

熱伝導率:0.038W/m・K

60㎜

25㎜

ヘーベルシェルタード断熱構法は外断熱のデメリットにも対応しています。

特筆すべきところは、柱外側の断熱施工です。

構造上鉄骨柱の断熱材が薄くなりがちです。

当然その分断熱性能も落ちますよね。

しかしヘーベルハウスでは断熱材の薄くなる柱部分もヘーベル板で補っており、他社と比較すると、断熱性が優れていると言えます。

※左の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

そしてもう一点、重要な補足ですが、それは壁内通気を採用していないことです。

外壁のヘーベル板自体が調湿効果があり、通気工法を不要としていることから、冬の冷気がや、夏の高温高湿な空気が壁の中に入りにくいわけです。

実際の数値以上に、特に同じ鉄骨で比べた場合、真冬や真夏の体感温度は違う可能性があります。

4−2.セキスイハイムの省エネ・断熱性能

セキスイハイムのUA値は鉄骨住宅で0.57w/㎡•Kを公表しており、ZEH基準0.60w/㎡•Kは満たしています。

ちなみに同社の木造2×6住宅は0.46w/㎡•Kです。

まずは結論です。

 
■セキスイハイムの省エネ・断熱性能
UA値は、鉄骨0.57w/㎡•K、木造0.46w/㎡•K
 
外壁の断熱材の施工は、通気層を設けた内断熱工法
 
基礎の断熱材の施工は、床下でなく基礎立上りの内側に施工
 
重要な柱外側の断熱は断熱テープ3mmのみ
 

4−2−1.セキスイハイム鉄骨住宅のUA値の目安は0.57w/㎡•K

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

まずはわかりやすい数値です。

 
UA値は鉄骨0.57w/㎡•K、木造0.46w/㎡•K
 
2019年の*ZEH採用率(北海道を除く)は80%ととても高い
*一般社団法人 環境共創イニシアチブの公表による
 

セキスイハイムが公表している標準仕様の建物の場合、UA値は鉄骨住宅で0.57w/㎡•K、木造住宅は0.46w/㎡•Kです。

(HPで掲載されている0.54w/㎡•Kは鉄骨住宅でトリプルサッシを採用した場合の数値になります。)

ヘーベルハウス同様に東京や大阪、福岡などのZEH基準であるUA値0.6w/㎡•Kはクリアしています。

直近2019年のZEH実績は80%(北海道以外の地域)と、ヘーベルハウスよりもやや高い水準です。

この数字から見ても、標準仕様でUA値0.6w/㎡•K以下である裏付けができていると言えます。

※上の画像出典:一般社団法人 環境共創イニシアチブ ※画像外はユームの参考情報

ただし、UA値はあくまでも家全体の平均値ですので、主要な部位の断熱性をみていきましょう。

4−2−2.セキスイハイムの窓はアルミ樹脂複合サッシ

窓の標準仕様は、ヘーベルハウス同様にアルミ樹脂複合サッシです。

 
標準仕様はアルミ樹脂複合サッシ
ただしアルゴンガス充填の有無の明示無し
 
トリプルガラスの選択も可能
 

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

アルミ樹脂複合サッシは、内側に断熱性能の高い樹脂フレーム、外側に耐候生の高いアルミフレームを使用した二重サッシです。

詳細の公表はありませんでしたが、トリプルガラスの選択も可能です。

ただしガラス間にアルコンガスが充填されているかどうかの明示はありませんでした。

そのことから、窓の断熱性能は特段高いとは言えなく、アルコンガスが入っていなければヘーベルハウスの断熱性よりも低いことになります。

4−2−3.外壁・天井の断熱性能

セキスイハイムの壁、天井に断熱材には高性能グラスウール16Kが採用されています。

 
■鉄骨住宅の断熱材
壁:高性能グラスウール16K 100mm
天井:高性能グラスウール16K 140mm
 
主要な鉄骨外側は薄い(3mm)断熱シートのみ
 
■木造住宅の断熱材
壁:高性能グラスウール16K 140mm
天井:グラスウール10K 195mm
 

床の断熱施工は、のちほど解説する基礎部分で断熱をしています。

壁・天井の断熱材の仕様は、決して特別な仕様ではありません。

断熱材は木造2×6工法の方が厚いです。

そのためUA値にも差があります。

ここで気になるのは鉄骨住宅のヒートブリッジ対策です。

セキスイハイムは外断熱工法を採用していないため、鉄骨柱は外気の影響を受けやすいです。

ではどのような対策をしているのでしょうか?

セキスイハイムでは断熱効果のあるソフトロンテープを採用しています。

ソフトロンテープとは、積水化学工業で開発されたポリオレフィン樹脂と呼ばれるプラスチックの一種を使用した断熱シートです。

熱伝導率は0.032W/m・Kで、高性能グラスウール16Kよりもやや断熱性能が高いです。

断熱性だけでなく、耐水性や耐熱性にも優れた素材です。

※上の画像出典:中四国セキスイハイム不動産HP ※画像外はユームの参考情報

ただし厚さが3mmのため、それほど断熱効果があるのかどうか心配な点ではあります。

ここは鉄骨としては、とても重要です。

この点、ヘーベルハウスでは、セキスイハイムのソフトロンテープよりも熱伝導を約37.5%を抑えられるネオマフォームを採用しています。

その厚みがハイムの3mmに対して、ヘーベルは20mmと約6.6倍です。

その外側がハイムは目地だけなのに対して、断熱効果もあるヘーベル板が75mmあります。

特に鉄骨の場合、この外側の断熱施工が重要なので、どうしてもセキスイハイムはこの点が気になってしまいます。

UA値は、断熱材の種類や厚みに大きく左右されるため、ある程度品質が高いものを使用していれば数値はよくなります。

ただし、UA値は家全体の平均値のため、部分的に断熱が弱いとそこから冷気を感じたり、結露やカビが発生する可能性があります。

万が一結露が起きてしまった場合、外壁フレームや木材、断熱材が密接しているため、

・鉄骨の中の木材が腐朽

・外壁接続部の錆

・断熱効果の低減

・カビの発生・胞子の飛散による健康障害

となってしまう可能性があるということです。

※左の画像出典:中四国セキスイハイム不動産HP ※画像外はユームの参考情報

通気層と断熱材の間に防湿シートがないことも気がかりです。

これでは目地の劣化や外壁を固定するビズ穴などから侵入した湿気をグラスウールが吸収して、カビを発生させる可能性があります。

通気層(半密閉空気層)から、どこまで壁内の湿気を排出できるのかに関しても明示は示されていません。

これらの点から他社と比較して、鉄骨住宅特有のヒートブリッジ対策や通気層の湿気対策について心配が残ります。

次に木造住宅です。

断熱材は高性能グラスウール16Kを140mm使用しているため、鉄骨住宅と比較すると断熱性能が高いです。

通気層は断熱材の外側に施工される構造用面材OSBと外壁下地材SFCボードに設置される同縁で通気を確保しています。

セキスイハイムの鉄骨住宅のように、通気層に断熱材がむき出しになっていない点で、湿気による劣化対策はやや安心と言えます。

しかし他社と比較して、構造用面材に防湿シートがない点は心配です。

つまり湿気の侵入に対して、構造用面材が劣化に晒されるリスクが有り、その結果断熱材に影響を及ぼす可能性があるということです。

※左の画像出典:セキスイハイム グランツーユーHP ※画像外はユームの参考情報

4−2−4.基礎の断熱性能

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

鉄骨住宅の基礎断熱は、一般的な施工方法と少し異なります。

それは一般的な床下に断熱材を施工する方法と違い、上図のように基礎内側の立上り部分に施工をします。

先に結論をお伝えします。

 
床下断熱は、基礎内側の立上り部分に断熱材:ポリスチレンフォームを施工
※床下の施工は無し
 
基礎に換気口を設けず、換気ユニットによる機械換気
 
木造住宅の床下断熱はグラスウール16Kを施工
※基礎の換気口は換気スペーサーを使用
 

一般的な基礎下の換気方法は、基礎立上りと土台の間に換気スペーサーを設置することが多いです。

しかしセキスイハイムは換気スペーサーを設けず、基礎下を密閉し、外気の影響を受けやすい立上り部分に断熱材を施工しています。

※左の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

そして基礎下に換気ユニットを設置して換気をしています。

特にセキスイハイムの快適エアリーとの相性が良く、冷暖房・除湿ユニットが室内だけでなく、基礎下の温度環境も保ち、かつ除湿機能により湿気がこもる心配もありません。

※上の画像出典:セキスイハイム カタログ ※画像外はユームの参考情報

ただし快適エアリーはオプション仕様のため、標準仕様の第3種換気にした場合は換気ユニットのみの設置となるようです。

ここで注意が必要です。

換気ユニットのみの場合、快適エアリーによる除湿効果がないため、湿気が籠もりやすくなるリスクがあります。

そのため床下にカビが発生しやすい環境になるため注意が必要です。

まとめ

ヘーベルハウス

セキスイハイム

UA値

公表無し

推測:UA値0.6w/㎡•K以下

2019年ZEH採用実績61%

公表有り

鉄骨:0.57w/㎡•K

木造:0.46w/㎡•K

2019年ZEH採用実績80%

断熱仕様の特徴

<鉄骨2階建て>

外壁:

ヘーベル板75mm

ネオマフォーム45mm

※柱外側は20mm+ヘーベル板

床:

ヘーベル板100mm

ポリスチレンフォーム60mm

天井:

ヘーベル板100mm

ネオマフォーム65mm

ポリスチレンフォーム25mm

窓:アルミ樹脂複合サッシ

<鉄骨>

外壁:

高性能グラスウール16K100mm

※柱外側は無し

床:

ポリスチレンフォーム110mm

※床下施工ではなく、基礎立上り内側部分に施工

天井:

高性能グラスウール16K140mm

窓:アルミ樹脂複合サッシ

<木造>

外壁:

高性能グラスウール16K140mm

床:

高性能グラスウール16K140mm

天井:

グラスウール10K195mm

窓:アルミ樹脂複合サッシ

特徴

外壁材ヘーベル板も断熱性能が高い

・ヘーベル板はコンクリートの約10倍の断熱性能

二重外断熱「ヘーベルシェルタード断熱構法」を採用

・ヘーベル板とネオマフォームの二重外断熱

・主要な鉄骨外側もネオマフォーム20mmとヘーベル板で断熱して、ヒートブリッジ対策ができているいる

断熱材は旭化成が開発した「ネオマフォーム」を使用

・高性能グラスウールなどよりも断熱性能が高い

・耐火・耐久性も高い

通気層無し

・ただしヘーベル板の調湿効果で湿気対策をしている

基礎の換気は立上り部分の一部をくり抜いて換気口を設置

内断熱工法を採用

・主要な鉄骨外側のはソフトロンテープを施工。ただし3mmのため、ヒートブリッジ対策ができているか疑問が多い

断熱材は「高性能グラスウール16K」を使用

通気層を設けて湿気対策をしている

通気層に防湿シートの施工はなく、湿気による断熱材の劣化リスクがある

基礎の換気は換気ユニット(機械換気)を採用

・基礎に通気口を設けない

・床下の温度を保つために、基礎立上りの内側に断熱材を施工

・快適エアリーがあれば床下温度も一定になる

※木造住宅は換気スペーサーを設置

5.保証とアフターサービスを比較

次に耐久性の裏付けの1つである保証についてです。

保証だけでなく、震災時などに即時対応してくれるアフターメンテナンスも重要なポイントです。

 
■ヘーベルハウス
・基礎・構造躯体、ヘーベル板、防水は初期保証30年
・30年目以降の定期点検、有償メンテナンスを実施すると最長60年保証
・定期点検は60年間無料
 
■セキスイハイム
・基礎、構造躯体は最長30年保証
※5年毎の定期診断、必要と診断されたメンテナンス工事を実施して都度延長
・磁器タイルは30年保証、SFCボード外壁は10年保証
・定期診断は60年間無料
 

それでは、具体的に比較していきましょう。

5−1.ヘーベルハウスの保証

ヘーベルハウスでは「ロングライフ住宅」をPRしており、保証期間や構造部材の耐用年数は業界トップクラスです。

 
基礎、構造躯体、ヘーベル板、防水の初期保証は30年、最長60年保証
 
30年目以降は定期点検、有償メンテナンスを実施すると都度10年保証を継続
 
定期点検は60年間無料
 

基礎、構造躯体、ヘーベル板、防水は初期保証30年、30年目以降に有償のメンテナンス工事を実施することで保証を10年継続することができます。

保証期間は最長60年です。

定期点検は、1年、2年、5年、10年、15年…60年(5年毎)に実施します。

2019年11月の請負契約以降、点検システムが変わり、現在は60年間点検無料です。

保証について誤解しがちな点がありますので、もう少し詳しくお伝えします。

ヘーベルハウスの初期保証30年は5年毎の定期点検を実施することにより保証されます。

しかし30年目以降は内容が変わります。

30年目以降の保証は、5年毎の定期点検の実施と10年毎の有償メンテナンスを実施することにより、都度保証を10年延長することができます。

延長後の最長期間は60年目までです。

つまり保証を延長するには、30年後に有償メンテナンス(有料補修工事)の費用がかかるということです。

40年、50年目にも、保証延長のために有償メンテナンスが状況により必要になります。

ユームに入っている情報では、30年後に約400万円前後と聞いています。

これを高いと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

確かに、積水ハウスや三井ホームでは、30年後にもっと抑えられる金額を明示しているので、メンテナンス費用が安いとは言えません。

ただ、ヘーベルハウスでは上記のことを他社よりもいち早く明示した上で、しっかりと長期間保証をしている安心感から、とても人気があります。

実際に、築30年以上や築50年近くのお住い見学会も積極的に実施しているのは、耐久性への自信の現れと言えます。

50年以上の長期間で見れば、他社と比べても、決して高いメンテナンス費用ではないとも言えます。

そしてできれば営業マンの口頭や営業が作成したような資料だけでなく、会社が作成している資料で確認することをおすすめします。

ここで注意点があります。

それはヘーベルハウスの保証には基本的に防蟻保証が含まれていないことです。

3−3章でもお伝えしましたが、防蟻の保証は「ヘーベルハウスで土壌処理工事を行った場合のみ10年保証」です。

確かに、他社と違い、1階床下も、外側も基礎とシロアリに強いヘーベル板で囲まれています。

ヘーベル板の調湿効果により、壁内通気層を必要としていないので、他社よりもシロアリが侵入するルートはとても少ないと言えます。

また、飛来して来る可能性があるイエシロアリなどに対しても、天井部分がヘーベル板で囲われているため、安心感があります。

ただし、ヘーベルハウスもシロアリ被害の可能性がゼロとは言い切れません。

壁内の断熱材と石膏ボードの間、フローリングや下地の合板には木を使用しています。

つまり鉄骨やヘーベル板の最重要な構造躯体は被害に遭わずとも、どこかの隙間から入ってきて断熱材に蟻道を作り、浸食する可能性はゼロではありません。

一般的には鉄骨のハウスメーカーでも防蟻処理、保証を行っているので、もし気になる方は防蟻処理も依頼してみましょう。

また防蟻保証をつけない場合は、持ち込む家具にシロアリがついていないかの確認も重要です。

特に、新規購入した輸入家具にシロアリが付いていて、家の被害を受けたという事例もありますので注意してください。

続いて主要部材の耐用年数について簡単にご紹介します。

※上の画像出典:旭化成ホームズ カタログ ※画像外はユームの参考情報

基本構造躯体の、鉄骨、基礎、へーベル板の耐用年数は60年以上の高耐久素材です。

外壁塗装や防水は30年以上としています。

しかし耐用年数はあくまで目安のため保証の内容とは異なりますので、あくまで参考程度に捉えた方が良いです。

周辺環境や地域環境によって変わってきますので、不具合が出た場合は都度アフターサポートに問い合わせしましょう。

5−2.ヘーベルハウスのアフターサポート

では次にアフターサポート体制についてみてみましょう。

ヘーベルハウスのアフターサポート体制は、24時間365日受付対応をしてくれる「ヘーベリアンセンター」と定期点検を実施する「ホームサービス課」の2つで対応しています。

ただしホームサービス課の拠点数の公表はありません。

ちなみに参考までに営業拠点で数えたところ約46箇所ほどあるようです。

 
24時間365日受付対応の「ヘーベリアンセンター」が窓口
 
ホームサービス課の拠点数の公表は無し
※営業拠点は約46箇所
 
拠点は首都圏、関西、中部に集中している
 

受付窓口はヘーベリアンセンターが対応をしてくれます。

冒頭にお伝えした24時間365日受付の補足をすると、

・電話受付は9:00~17:00(祝・休日、年末年始、お盆の期間を除く)

・Web受付は24時間対応

になります。

基本はヘーベリアンセンターが受付対応をし、各拠点のお客様センターのスタッフが派遣される流れです。

アフターサポート体制のシステムは他社でも実施されており、突出したものではありません。

へーベルハウスの営業拠点は約46箇所ですが、約8~9割が関東、関西、中部の3つに集中しています。

しかしこの体制については少し心配な点があります。

なぜかと言うと、被災エリア外から迅速にフォローできるかどうかも重要だからです。

被災地では、ハウスメーカーの社員やご家族も被災者となります。

その様な時に、被災エリア外から迅速にフォローできるのかどうかはとても重要です。

一方へーベルハウスのように拠点が集中している場合、関東や関西の広範囲に震災が同時か数年内に生じた際に、同社の会社機能及び人材に大きな打撃となる事が予想されます。

そのため万が一の有事の際にどこまで迅速に対応が可能なのか心配です。

5−3.セキスイハイムの保証

※上の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムは、基礎、構造躯体、防水、外壁(磁器タイルのみ)は30年保証となっています。

 
■鉄骨住宅
・基礎、構造躯体、防水は30年保証
※5年毎の定期診断、必要と診断されたメンテナンス工事を実施して都度延長
・磁器タイルは30年保証、SFCボード外壁は10年保証
・防蟻処理の初期保証は10年
※5年毎の有償メンテナンスで都度5年保証を継続、最長30年
 
■木造住宅
・基礎、構造躯体、防水は20年保証
※5年毎の定期診断、必要と診断されたメンテナンス工事を実施して都度延長
・SFCボード外壁は10年保証
・防蟻処理の初期保証は10年
※5年毎の有償メンテナンスで都度5年保証を継続、最長20年
 
定期診断は鉄骨・木造とも60年間無料
 

鉄骨住宅の基礎、構造躯体、防水は30年保証、木造住宅は20年保証です。

鉄骨住宅で磁器タイルを採用した場合は、外壁も30年保証になります。

ただしSFCボード外壁は10年保証です。

ヘーベルハウス同様、定期診断があります。

定期診断は5年、10年、15年…60年(5年毎)に実施し、60年間点検無料です。

5年目以前は6ヶ月、1年、2年に定期点検を実施します。

保証についてもう少し詳しくお伝えします。

鉄骨住宅の30年保証、木造住宅の20年保証の条件は、5年毎の定期点検の実施と必要と判断されたメンテナンス工事を実施することにより都度5年保証されます。

ヘーベルハウスと比較すると、新築時から5年毎の診断時に必要と判断されたメンテナンス工事を実施しなければいけません。

ただし必ずしも5年毎になにかしらメンテナンス工事が必要とは限りませんので、詳しくは営業担当にご確認ください。

一方で5年毎にメンテナンスが必要な可能性が高い工事もあります。

防蟻処理です。

初期保証は10年、以後5年毎に延長が可能としています。

保証の延長のついて詳細な公表はされていませんが、過去の建築ブログをみると、有償で再防蟻処理を行うことにより5年毎の延長ができるようです。

※左の画像出典:セキスイハイムHP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムは、保証に必要なメンテナンス工事を、ヘーベルハウスのように30年目で一括に実施するのではなく、部材毎の定期的なメンテナンス工事を推奨しています。

しかしセキスイハイムもメンテナンス費用の公表はしていません。

ぜひトータルのメンテナンス費用だけでも、聞いてください。

そしてできれば営業マンの口頭や営業が作成したような資料だけでなく、会社が作成している資料で確認することをおすすめします。

5−4.セキスイハイムのアフターサポート

セキスイハイムのアフターサポートはグループ会社のセキスイファミエスが行っています。

セキスイファミエスは全国各地、北海道から九州まで約62箇所ほどあるようです。

またアフターサポート体制は、24時間365日受付対応しています。

 
アフターサポートはグループ会社の「セキスイファミエス」が対応
 
セキスイファミエスはセキスイハイム同様に拠点毎に会社が別れている
※全国の拠点数の合計は約62箇所
 
24時間365日受付対応あり
 
拠点は北海道から九州まで対応
 

セキスイハイムもヘーベルハウス同様に、コールセンターが受付対応をしてくれます。

セキスイハイムのアフターは、関連会社のセキスイファミエスで行っています。

24時間365日対応の電話受付は、各エリアのセキスイファミエスHPを見ると東京エリアだけのようです。

他のエリアは、電話受付は昼間のみ、それ以外の時間帯はメール受付となりますので注意してください。

セキスイファミエスの拠点は北海道から九州まで約62箇所あります。

ヘーベルハウスと比較すると、広範囲のエリアを網羅しており、拠点数も多いため、セキスイハイムの方がアフターサポート体制は安心であると言えます。

ただし懸念事項もあります。

それは各エリアのセキスイハイム及びセキスイファミエスが分社化しているという点です。

やはり本社直営部隊を全国組織化しているハウスメーカーの方が、震災時の他エリアからの迅速な対応やリスク分散において、連携がスムーズでしょう。

ただ様々な経営体や企業理念が集まる一般的なフランチャイズ展開と比べれば、グループ会社の連携は期待できると思います。

セキスイハイムには、単なる避難訓練や形骸化された訓練でなく、広範囲における大きな震災被害を想定して、本社及び子会社や関連会社と連携した本格的な震災時対応訓練の継続的実施をしてほしいですね。

そしてそれを営業の言葉ではなく、自社ホームページなどの動画や文章にて明示して頂ければより一層の安心感に繋がると思います。

まとめ

保証・アフター

ヘーベルハウス

セキスイハイム

保証

基礎、構造躯体、ヘーベル板、防水は最長60年保証

防蟻保証無し

※初期保証は30年

※30年目以降は10年毎の有償メンテナンス実施により都度10年保証を継続

定期点検は60年間無料

■鉄骨住宅

基礎、構造躯体、防水は最長30年保証

磁器タイルは30年保証、SFCボード外壁は10年保証

防蟻処理は10年保証

※5年毎の定期診断による有償メンテナンスで都度5年保証を継続

■木造住宅

基礎、構造躯体、防水は最長20年保証、SFCボード外壁は10年保証

防蟻処理は10年保証

※5年毎の定期診断による有償メンテナンスで都度5年保証を継続

定期診断は60年間無料

アフターサポート

拠点が関東・関西・中部に集中している

拠点数の詳細公表無し

※営業拠点は約46箇所

拠点が大手他社と比べると集中しているため、広範囲のエリアで甚大な震災が起きた際の、被災地エリア外からのフォローに不安が残る

24時間365日受付対応の「ヘーベリアンセンター」がある

※電話受付は9:00〜17:00。時間外はWeb受付で対応

拠点数は北海道から九州まで約62箇所

※グループ会社のセキスイファミエスが対応

拠点毎に販売会社もセキスイファミエスも分社化している

本社直営部隊が全国に広がるハウスメーカーと比較すると、各地と連携した震災時のアフター対応に不安が残る

24時間365日受付センターがある

※東京エリアのみ24時間電話受付がある

6.会社状況を比較

ここではヘーベルハウスとセキスイハイムの企業体制と経営状況について比較していきます。

 
■ヘーベルハウス
旭化成の住宅事業として1972年に設立された完全子会社
住宅事業として首都圏を中心に全国展開している
 
■セキスイハイム
積水化学工業の住宅事業として設立された完全子会社
地域毎に分社化して全国展開している
歴史の長い会社で東京セキスイハイムなどが1974年に設立
 

6−1.ヘーベルハウス

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

ヘーベルハウス(正式名称:旭化成ホームズ)の母体会社は、化学メーカーの「旭化成」です。

 
旭化成グループの住宅会社として1972年に「旭化成ホームズ株式会社」が設立
 

その歴史は、1962年にドイツのへーベル社と技術提携し、日本で初めて軽量気泡コンクリート「へーベル」を導入したことが始まりです。

1972年に旭化成ホームズを設立、住宅事業を開始しました。

1980年には二世帯住宅研究所を設立し、翌年1981年には3階建て商品も販売を開始しています。

ヘーベルハウス=2世帯住宅のイメージは、この当時からの研究成果の賜物なのでしょう。

1998年には、「ロングライフ住宅宣言」を行い、当時では珍しかった50年点検システムを導入しました。

また翌年の1999年には耐用年数30年の陸屋根シート防水を導入しています。

大手住宅メーカーの中でも、一早く購入後のサービスを考え始めた会社でもあります。

そしてヘーベルハウスはOB顧客を中心に、コアなファンが多い住宅メーカーとしても有名です。

ヘーベルハウスでの、そういったコアなファンを「ヘーべリアン」と呼ぶこともあります。

近年では、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が認証を行ったレジリエンス認証ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2020に2年連続受賞した実績もあります。

一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会とは、「国土強靱化貢献団体」の認証を行う

機関です。

発足は政府の内閣官房国土強靭化推進室で、国が認めた認証機関です。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

レジリエンスとは、「復元力・回復力」を意味する言葉で、災害の多い日本においては「防災力」を示す言葉として使われています。

レジリエンス認証とは、簡単にいうと大規模な自然災害等への備えを、事業継続のために積極的に行っている事業者に与えられるものです。

ヘーベルハウスはジャパン・レジリエンス・アワードにも2年連続で受賞をしています。

これは、次世代に向けたレジリエンス社会を構築するために全国各地で展開されている“強靱化(レジリエンス)”に関する先進的な活動を表彰する制度です。

ヘーベルハウスでは、生活復旧までを見据えた「総合防災」への取り組みが評価され、住宅分野において2年連続で受賞しています。

このようにヘーベルハウスでは防災力にも力を入れ、実績を残しています。

ヘーベルハウスは新築請負事業がメインとなっておりますが、他にもリフォーム事業と不動産関連事業の2つの関連会社があります。

※上の画像出典:旭化成ホームズHP ※画像外はユームの参考情報

リフォーム事業は「旭化成リフォーム」、不動産関連事業は「旭化成不動産レジデンス」があります。

「旭化成リフォーム」では、ヘーベルハウスのOB顧客を中心に60年ロングライフプログラムに従って定期点検やリフォームなどを行います。

また不動産資産の売買や賃貸管理などのサポートを行う会社は、「旭化成不動産レジデンス」です。

関東、関西、中部を中心とした都市部で、マンションやアパート経営をする顧客が多いことから、リフォームという観点だけでなく資産としての観点からもサポートできる体制になっています。

6−2.セキスイハイム

※上の画像出典:積水化学工業HP ※画像外はユームの参考情報

セキスイハイムの母体会社は、「積水化学工業」です。

積水化学工業は、樹脂成形が元々得意な会社です。一般的な名称として定着している「ポリバケツ」は、積水化学工業(正確には、積水テクノ成形)の登録商標です。

 
積水化学工業の住宅事業としてセキスイハイムが設立
 
地域毎に完全分社化して全国展開しており、歴史の長い会社で東京セキスイハイムなどが1974年に設立
 

ここでよく質問があるのが、「積水ハウスとセキスイハイムは違い会社なの?」です。

積水ハウスは積水化学工業から独立した会社です

積水ハウスのは、積水化学工業の住宅事業部として1960年に設立されました。

1963年に積水ハウスは積水化学工業から独立しました。

その後、積水化学工業が新たに作った住宅会社がセキスイハイムです

言わば、実家を飛び出した兄貴が積水ハウス、実家に残った弟がセキスイハイムといったところでしょうか。

現在も積水化学工業は、積水ハウスの株を5%程度保有していますが、連結会社ではありません。

生まれは同じでも完全に別会社のため、会社の強みや建築工法も違えば、住宅総合展示場内ではライバル会社です。

6−3.経営状況

IR情報(2020年3月期)

旭化成ホームズ株式会社

セキスイハイム

設立

1972年11月

1974年4月1日

※東京セキスイハイムの場合

資本金

32.5億円

34.08億円

※連結子会社14社合計

売上高

4,157億円

3,604億円

営業利益

408億円

281億円

営業利益率

9.8%

7.8%

*住宅カンパニー全体

受注棟数

注文戸建:9,003棟

※集合住宅を含めた総計:16,375棟

注文戸建:9,200棟

※集合住宅を含めた総計:10,910棟

参考サイト⇒旭化成ホームズHP 2020年3月決算説明資料旭化成 2020年3月期決算短信

参考サイト⇒積水化学工業HP積水化学工業 総合報告書2020積水化学工業 2020年3月期決算短信

2020年3月期の決算を見ると、受注棟数はセキスイハイムがやや多いという結果でした。

しかし住宅事業全体の棟数をみるとヘーベルハウスのほうが約1.5倍多いです。

これはアパートや戸建賃貸などの集合住宅の棟数が多かったためです。

ヘーベルハウスは、関東、関西、中部を中心に事業展開をしています。

この数字を見ると、ヘーベルハウスはセキスイハイムよりも首都圏でシェアを獲得していることがわかります。

一方でセキスイハイムは、2015年から売上高を伸ばしてきました。

両社とも大手ハウスメーカーの中ではトップクラスの受注棟数と売上げを誇っています。

両社の母体会社も2019年度の決算まではしっかりと安定した利益を上げています

しかしグループ全体で利益を上げているから、ヘーベルハウスやセキスイハイムは安心できるというわけではありません。

住宅業界では年間の新築着工棟数があと数年で数十万戸減少することが確実視されています。

そのため今後淘汰されていく住宅会社が多いとも言われています。

今までも、外断熱の雄である野村ホームや高品質の在来工法を提供していた三井ハウスも、親会社が野村不動産や三井物産と大手でしたがすでに撤退をしています。

建てた会社や住宅部門が撤退してしまうと、家の長期保証やアフターフォロー面に影響するだけでなく、信頼性が損なわれマイホームの資産価値も落ちてしまいます。

つまり大手トップクラスの売上げを残しているヘーベルハウスやセキスイハイムとはいえ、十数年後にどうなっているかはわからないということです。

ただ両社とも自社の強みを効果的に宣伝できていると思います。

ヘーベルハウスではヘーベル板やロングライフなど独自の強みを、セキスイハイムは工場生産による品質の高さと工期短縮、太陽光発電などの省エネ機器の強みを、持っています。

今後両社がどうなるのかは断言できませんが、みなさんには失敗後悔して欲しくないです。

今後生き残り長期保証が継続できるような、独自の強みがある会社を選んでいただければと思います。

 

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