賃貸とマイホームはどちらが良い? メリット・デメリットを徹底比較 |
賃貸かマイホームか- 多くの方が一度は選択に迷う分かれ道ではないでしょうか。
この記事では「賃貸とマイホーム」に加え、「戸建てとマンション」「注文住宅と建売」のメリット・デメリットを徹底解説しています。
これらを比較することで、ご自身が将来住みたい住宅がより明確にイメージできるようになります。
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この記事のポイント
・1. 「賃貸とマイホーム」の各メリット・デメリットがわかる。・2. 「戸建てとマンション」の各メリット・デメリットがわかる。・3. 「注文住宅と建売」の各メリット・デメリットがわかる。・1-3を比較することで、将来住みたい住宅がより具体的にイメージできる。 |
2.賃貸派とマイホーム派の割合は?
3.賃貸とマイホームそれぞれのメリット・デメリット
・賃貸とマイホームのメリット・デメリット比較表
・賃貸のメリット
-住み替えできる
-ローンがない
-初期費用が安い
・賃貸のデメリット
-家賃を老後も払い続ける必要がある
-ことあるごとに大家の許可を取る必要がある
-資産として残らない
・マイホームのメリット
-資産になる
-ローンを払い終われば負担が軽減される
-総じて物件のスペックが高め良質
・マイホームのデメリット
-初期費用が高い
-簡単に住み替えができない
-住居費以外の固定費がかかる
4.戸建てとマンションはどちらが良いか | それぞれのメリット・デメリット
・戸建てとマンションのメリット・デメリット比較表
・戸建てのメリット
-将来の資産価値が見込みやすい
-好みの間取りや収納、設備を選べる
-騒音トラブルが少ない
-明るく風通しが良い場合が多い
-管理費・修繕積立金がない
-駐車場代もかからない
・戸建てのデメリット
-修繕の際にまとまった費用が必要になる
-セキュリティ面に不安がある
-日照時間が短い場合もある
・マンションのメリット
-駅近などで新築戸建てよりも安いことが多い
-景色が良いところも多い
-セキュリティがしっかりしているところが多い
-外からのプライバシーが守られやすい
-アクセスが良いところが多い
・マンションのデメリット
-管理費・修繕積立金・駐車場代が老後も必要
-管理費・修繕積立金が上がる場合もある
-騒音問題に悩まされることがある
-将来的な資産価値を期待しづらい
5.戸建てを購入する場合、注文住宅と建売のそれぞれのメリット・デメリット
・注文住宅と建売のメリット・デメリット比較表
・注文住宅のメリット
-計画地に数社からの提案を比較検討できる
-耐震・耐火・耐久性など、より安心できる構造を選べる
-間取り・外観・設備など思い通りの家に住むことができる
-建設現場を自分の目で確かめることができる
・注文住宅のデメリット
建設費用が高額になりがち
完成まで時間がかかる
・建売のメリット
-入居までの時間が短くて済む
-注文住宅に比べて費用が安い
-近隣も同じような世帯が住むことが多い
・建売のデメリット
-注文住宅と構造や保証が違う場合が少なくない
-間取り・外観・設備などが好みじゃない場合もある
-建設現場を自分の目で確かめられない
まとめ
1.賃貸とマイホームのどちらを選ぶべきか?
賃貸とマイホームのどちらを選ぶべきか?
賃貸とマイホームのどちらを選ぶべきか。
これは難しい問題です。
一人一人が家に求めるものや優先順位は異なるからです。
一方で自信を持ってお伝えできることもあります。
それは賃貸とマイホームにはそれぞれメリットとデメリットがあるということです。
そこで各メリット・デメリットを比較・解説しているのがこの記事です。
マイホームを選ぶ場合には「戸建てかマンション」、さらに戸建てを選ぶ場合には「注文住宅か建売」という選択肢がありますよね。
これらのメリット・デメリットも合わせて解説しています。
どのような選択をするにしても肝心なことがあります。
それは耐震・(マンションの場合)免振性能に信頼が持て、将来の維持費を抑えられ、資産価値もあるお住まいを選ぶということです。
この点も意識しながら、ぜひこちらの記事を理想のお住まい探しにお役立てください。
2.賃貸派とマイホーム派の割合は?
ところで賃貸に住んでいる世帯とマイホームに住んでいる世帯のどちらが多いかご存知でしょうか。
総務省が発表した「日本の住宅・土地-平成25年住宅・土地統計調査」によると、持ち家は3217万戸で、住宅全体に占める割合は61.7%。一方借家は1852万戸で35.5%という結果でした。
しかし東京都に絞ってみるとこの割合は逆転します。持ち家が45.8%に対し借家は47.9%なのです。
(日本の住宅・土地-平成25年住宅・土地統計調査の解説- 結果の解説http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/pdf/nihon02-3.pdf)
借家の割合が持ち家を上回るのは東京を除いて沖縄県のみですが、都市部では持ち家と借家の割合の差が縮まっているのが現状です。
あなたは現在、「賃貸とマイホーム」どちらに魅力を感じているでしょうか。
今回で以下のことがわかります。すべて、一目見てよくわかるように比較表にまとめて、解説しています。
興味ある順にお読み(選んで)ください。
3.賃貸とマイホームはどちらが良いか | それぞれのメリット・デメリット
それでは早速賃貸とマイホームそれぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
賃貸とマイホームのメリット・デメリット比較表
まずは賃貸とマイホームのメリット・デメリットの一覧表をご覧ください。それから各メリット・デメリットを詳しく解説していきます。
| 賃貸 | マイホーム | ||
項目 | 評価 | 説明 | 評価 | 説明 |
利便性 |
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住み替えのしやすさ | ○ | 住み替えしやすい | × | 住み替えしづらい |
インテリアカスタマイズやリフォームのしやすさ | × | 大家の許可が必要 | ○ | 自由に可能 |
費用・価値 |
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月々の支払い | × | 住み続ける限り家賃が発生 | ○ | ローン完済後負担が軽減 |
その他固定費 | ○ | 管理費・駐車場代のみ | × | 固定資産税・都市計画税・管理費・修繕積立金・駐車場代 |
初期費用 | ○ | 比較的安く抑えられる | × | ある程度まとまった額が必要 |
資産価値 | × | 自分の資産にならない | ○ | 自分の資産になり、将来売却や賃貸も可 |
賃貸のメリット
賃貸には「気軽に住み替えできる」「住宅ローンがない」「初期費用が安い」という3つのメリットがあります。
それぞれについてより詳しく見ていきましょう。
気軽に住み替えできる
みなさんこれはわかりますよね。
例えば今はお子さんが一緒にお住まいでも、将来的には大人になって一人暮らしをし始めることが考えられます。
あるいは、転職によって夫の勤務地が変わるかもしれません。
そのような生活の変化に応じて、臨機応変に住む物件を選択できる自由度が高いことは賃貸物件ならではの魅力です。
住宅ローンがない
賃貸の2つ目のメリットは、住宅ローンが発生しないという点です。
マイホームを購入する場合、数十年ローンを組む人も珍しくありませんが、それだけ巨額の借金を背負うことになります。
賃貸の場合、月々の家賃の支払いは生じますが、万が一支払いが困難になった場合には1つ目のメリットに挙げた通り、よりリーズナブルな物件に住み替えることもできます。
ローンを抱えることで精神的な重荷を背負う必要がないことも賃貸ならではのメリットでしょう。
初期費用が安い
賃貸は購入するよりも初期費用が抑えられることもメリットの1つです。
賃貸の場合でも、敷金・礼金・前家賃・仲介手数料・火災保険料などが確かにかかります。
しかし購入の場合は頭金の他、手付金・印紙税・不動産取得税・固定資産税/都市計画税・登記費用・ローン借り入れ費用など、支払項目が増えるだけでなく、その金額が数百万円になることもあります。
購入に比べれば賃貸の初期費用は安く済むのです。
賃貸のデメリット
一方賃貸には「老後も家賃を払い続ける必要がある」「ことあるごとに大家の許可を取る必要がある」「資産として残らない」などのデメリットもあります。
老後も家賃を払い続ける必要がある
賃貸の大きなデメリットの一つが、老後も家賃を支払い続ける必要がある点です。
巨額のローンによる精神的な重荷はない一方で、収入の減少が見込まれる老後も家賃の支払いが続くことに不安を感じる方は少なくないでしょう。
ことあるごとに大家の許可を取る必要がある
賃貸物件は当然自分のものではなく、大家さんの所有物ですので自由にリフォームすることはできません。
むしろ釘で壁に穴を開けることさえ気を使う必要があります。
またペット禁止であればもちろんペットを飼うことはできませんし、相談可の場合も許可を得なくてはなりません。
このように暮らし方の自由度の観点からも賃貸にはデメリットがあると言えるでしょう。
資産として残らない
家賃を払い続けても家が自分の資産として残らない点も賃貸のデメリットです。
一方自分の所有物ではないからこそ固定資産税や都市計画税を支払わなくて良いというメリットにもなります。
したがって資産を残すことにこだわりのない方にとっては一概にデメリットでもありません。
マイホームのメリット
続いてマイホームのメリットを見ていきましょう。
マイホームのメリットとしては「資産になる」「ローンを払い終えれば負担が軽減される」「総じて物件のスペックが良質」が挙げられます。
資産になる
マイホームの大きなメリットの1つが自分の資産になるということです。
家賃を支払うくらいならば、その金額をローンの返済に回したほうがよいという理由で、マイホームを購入する方は多いのではないでしょうか。
特に戸建ての場合は、建物のみならず土地も自分の資産となります。
建物は年を経るにつれ価値が減少(減価償却)するものの、土地の価値は市場価値があれば下がりづらい特徴があります。
また、建てた住宅会社やその構造・耐久性・保証やメンテナンスプログラムの購入者への引き継ぎなどにより、一般的な住宅よりも建物の評価額がかなり高くなることもあります。
将来的に家や土地を人に貸したり売却したりすることで収入が得られる点も家が資産となるマイホームならではの強みでしょう。
ローンを払い終われば負担が軽減される
ローンの返済は最長35年間続きますが、支払が終われば金銭的な負担が大幅に軽減されます。
これもマイホームの大きなメリットの1つです。
住宅ローン完済後に必要な居住に関する固定費は固定資産税や都市計画税くらいですから、老後の収支(キャッシュフロー)に余裕が生まれるでしょう。
総じて物件のスペックが良質
賃貸に比べて購入される物件がよりスペックが良質である傾向にあります。
この比較を行うにあたり、賃貸マンションと分譲マンションを例にしましょう(戸建ては購入がほとんどで賃貸と比較しづらいため)。
賃貸マンションの多くは投資目的で建築されています。
利益を最大化するにはコストをできるだけ下げる必要があります。
したがって建物や設備の質の高さを売りにしている物件はとても少ないのが現状です。
分譲マンションは、自分自身の居住用に購入される人が大半です。
マイホームは一生で一番高価と言われる買い物ですから、購入検討者は候補となるマンションの外観・内装・設備など細かく比較します。
特に最近は耐震・制震・免振にもみなさんの関心があるため、分譲マンションは購入検討者に選んでもらえるよう、
構造やデザイン、設備面でも良質なスペックであることが多いです。
マイホームのデメリット
一方マイホームには「初期費用が高い」「簡単に住み替えができない」「住居費以外の固定費がかかる」といったデメリットもあります。
初期費用が高い
賃貸のメリットの解説で触れたように、マイホームの購入には多額の初期費用が必要です。
まず必要なのが頭金。頭金0円で購入する人も中にはいますが、家の価格によっては満額を借り入れることができないケースもあります。
株式会社リクルート住まいカンパニーの調査結果によると、頭金の平均額はおよそ1,100万円と報告されています(引用: 『住宅購入・建築検討者』調査(2015年度)https://www.recruit-sumai.co.jp/press/160226_kentou2015.pdf)
その他、手付金・印紙税・不動産取得税・固定資産税/都市計画税・登記費用・ローン借り入れ費用などもかかります。
マイホームを購入する際はある程度の貯蓄がないと高額の初期費用がネックとなってしまうでしょう。
簡単に住み替えができない
マイホームを購入するということは、生涯その家に暮らすことを想定している方が大半でしょう。
そのため、転勤や子供の通学などの環境の変化に合わせた対応がしにくいというデメリットもあります。
実際にはマイホームを売却できれば引っ越しは可能ですが、それには多くの時間と労力がかかります。
近所トラブルが発生しても簡単に住み替えができなく、とてもストレスを感じているという事例もあります。
住居費以外の固定費がかかる
マイホームを購入すると固定資産税・都市計画税などの固定費が発生します。
またマンションに住む場合は管理費の他に修繕積立金の支払いも求められます。
そのため家賃と月々のローン支払い額が同額でも、年間で考えると、賃貸に比べ購入のほうが居住に関する出費が多くなることが考えられるのです。
4.戸建てとマンションはどちらが良いか | それぞれのメリット・デメリット
続いて戸建てとマンションをメリット・デメリットから比較していきましょう。
戸建てとマンションのメリット・デメリット比較表
同様にまずは戸建て・マンションのメリット・デメリットの一覧表をご覧ください。
| 戸建て | マンション | ||
項目 | 評価 | 説明 | 評価 | 説明 |
住居環境 |
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好みの間取り・設備 | ○ | 好みの間取りや設備を選びやすい 創エネなどの設備導入も可能 | △ | バリエーショがン戸建てに比べて少ない 新たな設備導入もやや難しい |
眺望 | × | 良い景色は期待しづらい | ○ | 高層階は特に景色が良い |
アクセス | × | 駅から離れていることが多い | ○ | 駅近が多い/駅直結もある |
遮音性 | ○ | 音が気になりにくい | × | 上下左右の部屋の音が気になる場合がある |
風通し | ○ | 窓が多く、風通しが良い | △ | 窓が少なく、風通しが悪い場合がある |
日照時間 | △ | 高層ビルなどに遮られることもある | ○ | 特に高い階は日当たりが良い |
セキュリティ・プライバシー |
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セキュリティ | × | マンションに比べて脆弱 | ○ | セキュリティはしっかり |
プライバシー | × | 外からのプライバシーが守られにくい | ○ | 外からのプライバシーが守られやすい |
費用・価値 |
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家の価格 | × | マンションに比べて高価 | ○ | 戸建てに比べて安価 |
管理費・修繕積立金 | △ | 管理費は無いが修繕費を貯蓄する必要がある ※建物により修繕費は大きく変わる | × | 月々の管理費・修繕費がかかる ※劣化や入居状況により負担が増えることもある |
駐車場代 | ○ | 駐車場代はかからない | × | 駐車場代も別途かかる |
資産 | ○ | 土地の資産価値が下がりづらい | △ | 築年数に応じて下がる |
戸建てのメリット
まずは戸建てのメリット(「将来の資産価値が見込みやすい」「好みの間取りや収納、設備を選べる」「騒音トラブルが少ない」「風通しが良い」「管理費・修繕積立金がない」「駐車場のコストもかからない」)をより詳しく見ていきましょう。
将来の資産価値が見込みやすい
戸建てを購入するということは、建物と土地両方を手に入れることができるということです。
そのどちらもが自分の資産となります。
建物の価値は築年数に応じて下がりますが、土地の価値は比較的安定しています。
建物の老朽化で買い手がつかない場合には、解体して土地のみを売却することも可能です。
また、建てた住宅会社の信用度やその構造・耐久性・保証やメンテナンスプログラムの購入者への引き継ぎなどにより、一般的な住宅よりも建物の評価額がかなり高くなることもあります。
このように資産価値を見込みやすいのは、戸建ての大きなメリットとなります。
好みの間取りや収納、設備を選べる
戸建てはマンションに比べて間取り・収納・設備のバリエーションが豊富であることが多いです。
よって、自分の好みに合う家を探しやすいメリットもあります。
これは注文住宅に限ったことではありません。
家庭菜園しやすい庭のある家を選ぶ、太陽光発電を取り入れるなど、選択の自由度が大きいのが戸建ての特徴と言えるでしょう。
騒音トラブルが少ない
マンションのように他人が上下階やすぐ隣にいないため、響く音にストレスを感じないで生活できるのも、戸建ての大きなメリットです。
マンションの場合、特に小さいお子さんがいる家庭は子供たちが走り回ったりジャンプしたりするたびに他の部屋に迷惑をかけていないかと心配になるものです。
また生活時間帯のズレなどによる他者からの音も気になる場合もあります。
一方戸建ての場合はそのような心配は一般的にとても少ないといえます。
風通しが良い
戸建ては基本的に4方向隣接空間がないため、マンションよりも窓の数を確保しやすい特徴があります。
各部屋に設けやすいのはもちろんのこと、風呂場・トイレ・玄関などにも窓があることが珍しくありません。
風通しが良い戸建てだとカビが生えづらかったりニオイがこもりづらかったりするため、快適な暮らしにもつながります。
管理費・修繕積立金がない
戸建ての場合は、管理費・修繕積立金を毎月のように払う必要がありません。
月々の固定費を抑えられるというのは金銭的に大きなメリットです。
仮にマンションの管理費・修繕積立金が月に2万円で50年住むとすると、支払総額は1,200万円にも及びます。
将来的に値上がりした場合、その負担はさらに大きくなります。
特に収入が減りがちな老後にそういった負担がないことは、戸建てを選択した満足度につながるでしょう。
駐車場のコストもかからない
管理費や修繕積立金の他、駐車場代がかからないというのも戸建てのメリットです。
またマンションの駐車場は機械式であることも多く、車を出すまでに時間がかかる場合もあります。
一方戸建ては玄関近くに駐車場を設けることができるので、より早く乗り降りすることもできます。
こうした駐車場への移動時間をコスト・無駄としてとらえても戸建てには分があります。
戸建てのデメリット
次に戸建てのデメリットをご紹介します。
「修繕の際にまとまった費用が必要になる」「セキュリティ面に不安がある」「日照時間が短い場合もある」について解説します。
修繕の際にまとまった費用が必要になる
マンションのように月々の管理費・修繕積立金を支払う必要がない代わりに、戸建ては将来のためにまとまった修繕費を自分で貯めておかなくてはなりません。
これは戸建てのデメリットの1つです。
建物の構造や仕様部資材によっては、高額のメンテナンス費用が必要となる場合があります。
貯蓄の計画性に欠ける場合、必要な時までに十分な修繕費を貯蓄できない恐れがあります。
セキュリティ面に不安がある
セキュリティに関しても戸建てはやや脆弱です。
マンションのようにオートロックがなく、日夜見回りしてくれる管理人や警備員もいないからです。
玄関だけでなく各部屋の窓の施錠をしていないと、空き巣被害に遭うリスクもあります。
日照時間が短い場合もある
メリットで触れた通り、戸建ては4方向に窓を設置しやすい特徴がありますが、必ずしも日照時間が長いとか限りません。
近所に高層ビルやマンションがあると、日当たりが悪くなってしまうことも考えられるからです。
しかし注文住宅の場合は、天窓を設けたり吹き抜けにしたりすることで日照時間を長くする工夫もできるでしょう。
マンションのメリット
続いてマンションのメリットである「駅近などで新築戸建てよりも安いことが多い」「景色が良いところも多い」「セキュリティがしっかりしているところが多い」「外からのプライバシーが守られやすい」「アクセスが良いところが多い」について解説します。
駅近などで新築戸建てよりも安いことが多い
購入する物件選びの際に「駅近」を条件にする人は多いですよね
。通勤時間を節約することもできますし、駅近だとその近辺で大体の必要なものが揃う強みもあります。
しかしながら駅近になればなるほど一般的には高額になります。
戸建ての場合はその分の土地代がかかりますからなおさらです。
その点、駅から同じくらいの距離である場合、マンションは格安に購入できる傾向にあります。
景色が良いところも多い
ベランダから見渡せる景色がマンション購入の決め手となる人もいることでしょう。
特に高層階に住むと眺望を楽しむことができます。
戸建では近隣に高い建物があると遠くまで見渡すことができなくなってしまいますから、景色が良いところが多いというのもマンションのメリットです。
セキュリティがしっかりしているところが多い
マンションには様々なセキュリティ対策が施されていることがあります。
一般的に普及しているものとしてまず挙げられるのがオートロックでしょう。
また宅配ボックスが設置されているマンションであれば宅配業者に部屋の前まで来てもらう必要がありません。
マンションによっては居住していない階には止まらないように制御しているエレベーターもあります。
その他、管理人や警備会社が見回りしているマンションも多く、戸建てと比較するとセキュリティが安心できるのも強みです。
外からのプライバシーが守られやすい
マンションの住人のことは外部の人にはわかりづらい特徴があります。
これは外からのプライバシーを守りやすいというメリットと言えるでしょう。
アクセスが良いところが多い
都心部の駅近で購入する物件を探すのであれば、戸建てよりもはるかにマンションのほうが見つけやすいでしょう。
徒歩0分の駅直結型マンションもあります。
駅に近い分、電車での通勤・通学にも便利ですし、駅ナカの商業施設で日用雑貨を取り揃えることもできます。
アクセスの良さもマンションの大きなメリットの1つです。
マンションのデメリット
反対にマンションにはどんなデメリットがあるでしょうか。
「管理費・修繕積立金・駐車場代が老後も必要」「管理費・修繕積立金が上がる場合もある」「騒音問題に悩まされることがある」「将来的な資産価値を期待しづらい」の4点について解説します。
管理費・修繕積立金・駐車場代が老後も必要
家のローンが完済できても、マンションに住む限り払い続けなければいけない費用があります。
それが管理費・修繕積立金、車を所持している場合は駐車場代です。
働いている間はまだしも、老後になれば毎月数万円の費用が大きな負担に感じられるものです。
こうした毎月の固定費がかかることはマンションの大きなデメリットとなります。
管理費・修繕積立金が上がる場合もある
マンションの管理費や修繕積立金は、そこに住む住人で負担しています。
住人の数が減ってしまえば、一人あたりの負担が大きくなることが考えられます。
つまり管理費や修繕積立金が増額になるということです。
特に少子高齢化が加速する現代には大きなリスクとなります。
騒音問題に悩まされることがある
どうしても音に敏感にならざるを得ないのもマンションのデメリットの一つでしょう。
なぜなら壁や床の向こうには他人が暮らしているからです。
声の大きさ・洗濯機や掃除機を使う時間帯・子供が飛び跳ねるときの足音などが、他人にとっては騒音に感じられてしまうことがあるからです。
逆もしかりで、音に関する常識がひとそれぞれ違うこともあり、他人の騒音で何かに集中できなかったり、寝付けなかったりすることもあるかもしれません。
そんな騒音トラブルが戸建てに比べて発生しやすいのもマンションのデメリットです。
将来的な資産価値を期待しづらい
マンションであれ戸建てであれ、築年数の経過に伴って資産価値は下がってしまいますが、その2つには大きな違いがあります。
それが建物と土地を切り離せるかという点です。
先述の通り、戸建ては建物に資産価値がなくなったとしても土地だけを売却することができます。
一方マンションは、その二つを分離させることができないため、年月が経過すればするほど、資産価値を期待しづらくなってしまいます。
5.注文住宅と建売(たてうり)はどちらが良いか | それぞれのメリット・デメリット
戸建てを購入する場合には、注文住宅と建売の選択肢があります。この2つのメリット・デメリットも比較していきましょう。
注文住宅と建売(たてうり)のメリット・デメリット比較表
注文住宅と建売のメリット・デメリットの一覧表がこちらです。
| 注文住宅 | 建売 | ||
項目 | 評価 | 説明 | 評価 | 説明 |
建築前 |
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|
打ち合わせ | ○ | 家についての提案を数社から受けられる | × | 建てられたものを購入するため、特になし |
家の構造 | ○ | 耐震・耐火・耐久性などを選択できる | × | 耐震・耐火・耐久性を選択できない |
家の価格 | × | 建売よりも高価 | ○ | 注文住宅よりも安価 |
建築中 |
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建築現場の視察 | ○ | 建築現場を視察できる | × | 建築現場を視察できない |
建築にかかる時間 | × | 完成までに時間がかかる | ○ | 完成まで早い |
建築後 |
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間取り・外観・設備 | ○ | 思い通りにできる | △ | 思い通りにできない |
近隣の世帯 | △ | 近隣の世帯はバラバラなこともある | ○ | 同じような世帯が住む場合が多い |
注文住宅のメリット
それでは注文住宅のメリットを見ていきましょう。
「計画地に数社からの提案を比較検討できる」「耐震・耐火・耐久性など、より安心できる構造を選べる」「間取り・外観・設備など思い通りの家に住むことができる」「建築現場を自分の目で確かめることができる」という4点がメリットとなります。
計画地に数社からの提案を比較検討できる
マイホームのデザイン・構法・素材などについて計画段階で、複数のハウスメーカーや工務店から提案を受けることができるのは注文住宅の特権です。
各社の提案を比較・検討することでマイホームのイメージがより具体的に膨らんでいくでしょう。
提案の機会を持つことで、各社の構法の強みを把握することもできます。
金額やその内容を比較して、自分達にとって最善の提案を選ぶことができるのは大きなメリットです。
耐震・耐火・耐久性など、より安心できる構造を選べる
注文住宅の場合、耐震・耐火・耐久性などを理想に近づけることができるのも大きなメリットの1つです。
建売の場合は使用される建材は注文住宅の標準とは異なる建売独自の仕様の場合も多いですが、注文住宅は求めるレベルまで引き上げることができます。
例えば耐震性は3段階の耐震等級で表されますが、最高等級の3だから絶対に大丈夫とは言えないため、より余力を待たせたり、揺れを抑えられる構造(制震)にするなど、ご自身で決められます。
間取り・外観・設備など思い通りの家に住むことができる
注文住宅の大きな魅力の一つが、思い通りの家に住むことができるという点です。
間取り・外観・設備など、家族の思いを形にした家を建てることができます。
建売はどうしても平均的で画一的な家になりがちですから、家族単位の希望を叶えやすいのは注文住宅でしょう。
建築現場を自分の目で確かめることができる
建築のプロセスを自分の目で確認できる点も注文住宅の大きなメリットでしょう。
建築現場を見に行くと、施工業者に適度な緊張感を与えることができるからです。
あってはならないことですが、現実に手抜き工事が問題視されることもあります。
建築の様子をチェックすることは、そのような事態を避けることにもつながるのです。
注文住宅のデメリット
続いて注文住宅のデメリットを2つ解説します(「建設費用が高額になりがち」「完成まで時間がかかる」)。
建設費用が高額になりがち
注文住宅は建売のように規格品だけで建てられるわけではありません。
通常よりもグレードの良いものや特殊なものを使用すれば、それだけ多くの費用がかかってしまう傾向にあります。
住宅金融支援機構が発表しているデータによると、建売の所要資金の全国平均所要資金は3,442万円の一方、土地付注文住宅の全国平均所要資金は4,113万円となっています。
特に首都圏においてこの金額差は顕著で、首都圏に絞った場合、建売の所要資金が3,834万円なのに対し、土地付注文住宅では4,775万円と約1,000万円の開きがあるのです(引用: 2018年度 フラット35利用者調査 https://www.jhf.go.jp/files/400350205.pdf)。
ただし、同調査によると建売の床面積は全国平均100.8㎡(約30.4坪)に対して、注文住宅の床面積は全国平均126.8㎡(約38.3坪)、土地購入者の注文住宅の床面積は全国平均112.2㎡(約33.9坪)です。
建売と注文住宅の所要資金の違いは、構造や部資材、設備のグレードの違いと共に、大きさの違いもあると言えます。
とはいえ、注文住宅のグレードと費用は建売よりは高くなりがちなのは間違いありません。、注文住宅のデメリットの一つと言えます。
完成まで時間がかかる
建売と比べて、費用だけでなく入居までの期間が長いことも注文住宅のデメリットです。
土地探し・地盤調査・ハウスドゥや工務店との打ち合わせ・工事と様々な工程を経て完成するに至ります。
内装デザイン一つ取ってみても、注文住宅では自由に選べるがあまり、決めなければいけないことが多岐にわたるのです。
建売(たてうり)のメリット
反対に建売のメリットは大きく分けて3つあります(「入居までの時間が短くて済む」「注文住宅に比べて費用が安い」「近隣も同じような世帯が住むことが多い」)。
入居までの時間が短くて済む
建売は規格に沿って建てられた家を購入するわけですから、注文住宅に比べて入居までの時間が圧倒的に短いのが大きなメリットの1つです。
購入したい建売住宅が見つかったら不動産会社と契約を結びます。
引き渡し前のチェックを済まし、初期費用を支払えば、すぐに入居可能です。
注文住宅に比べて費用が安い
注文住宅はデメリットで紹介した通り高額になりがちです。
別の言い方をすれば、建売は、より手頃な価格で購入することができるということです。
その理由は同規格の住宅を複数建てることで、生産コストを抑えられるから。
注文住宅のように、予期せぬ出費で想定していた金額を超えてしまうという心配もいりません。
近隣も同じような世帯が住むことが多い
購入する家を選ぶ条件は様々ですが、価格・間取り・駅や学校までのアクセスなどは多くの方が気にされることでしょう。
建売の場合、近隣住宅も同じような価格や間取りになるため、年齢・家族構成・世帯年収などが似通った人たちが住む可能性が高くなります。
近所付き合いのしやすさも建売のメリットでしょう。
建売(たてうり)のデメリット
最後に建売のデメリットを解説していきます。
「注文住宅と構造や保証が違う場合が少なくない」「間取り・外観・設備などが好みじゃない場合もある」「建築現場を自分の目で確かめられない」の3点です。
注文住宅と構造や保証が違う場合が少なくない
建売は注文住宅の平均とは異なる建売用の仕様であることが多く、注文住宅と比べると耐震・耐火・耐久性の面で劣る可能性があります。
また、保証や期間も短い場合があります。具体的には、注文住宅が30年保証であることが多い一方で、建売の場合は10年保証であることが多く見られます。
間取り・外観・設備などが好みではない場合もある
建売は決められた規格に沿って建てられる住宅ですから、必ずしも間取り・外観・設備などがすべて自分の好みであるとは限りません。
我慢ポイントも受け入れながら生活できる方は良いですが、強いこだわりがあって不満な点がどうしても気になってしまう方は、建売は不向きかもしれません。
建築現場を自分の目で確かめられない
また注文住宅のように、家が完成するまでのプロセスを建築現場で確認することはできません。
時に手抜き工事が問題になることがありますが、仕様書通り建築が進んでいるかをチェックできないのも建売のデメリットでしょう。
まとめ
注文住宅は間取り・設備・内装まで自由な建物を建てることができます。
建売住宅は土地と建物(建築済みまたはプランの決まった建物)をセットで購入します。
注文住宅のメリットは、建築過程を見られる安心感や、要望に優先順序をつけ取捨選択することにより価格を調整しやすいことです。
初期費用は中古住宅・建売住宅の方が安い傾向にありますが、ランニングコストまで考えると注文住宅がお得というケースも多く見られます。
また、マイホーム選びには、耐震性や耐火性、耐久性なども重要です。
注文住宅はどのような家を建てるかによって資産価値も変わるため、信頼して設計を任せられる住宅会社を探すこともおすすめします。
⇒土地・建物の総費用を土地価格別、建物坪単価別に知りたい方はコチラ
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