注文住宅で新築する時の補助金・減税・優遇制度を全解説

住宅ライターと注文住宅のサポート歴20年のユーム永野により、家を建てる際の参考ポイントをお伝えします。

 

住宅の取得は非常に高額なため、補助金や優遇制度をフルに活用したいものですよね。

 

ただし、それらの優遇制度は複雑で、内容が変更や終了となることも多く、どのような制度を利用できるのか分からないという声も多いです。

 

ここでは、注文住宅で新築する際に受けられる2019年度の国や自治体の補助金や減税制度・優遇制度をわかりやすくご紹介します。

 

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注文住宅で新築する時の補助金・減税・優遇制度を全解説

この記事のポイント

 

・新築時の住宅ローン減税などがわかる

・所得が多くない方の優遇制度がわかる

・全額自己資金(現金)で家を建てる方の減税制度がわかる

・太陽光を含めたZEH(ゼッチ)の補助金がわかる

・親から援助がある方の非課税枠がわかる

 

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目次 興味あるアンダーラインを押してください。

1.グリーン住宅ポイント制度 (全ての方必見)

グリーン住宅ポイント制度とは

ポイント交換対象商品

アンダーラインの項目を選んでください。

 

2.住宅ローン控除(ローンを組み合計所得3,000万円以下の方)

住宅ローン減税の仕組み

認定住宅の最大控除額は増額

投資型減税制度(全額自己資金の方必見)

 

3.すまい給付金(年収775万円以下の方必見)

住まい給付金とは

申請方法

 

4.ZEH(ゼッチ)支援事業(太陽光や蓄電池をお考えの方必見)

ZEH(ゼッチ)とは

令和3年度補助金の詳細

 

5.地域型住宅グリーン化事業(地元工務店で建てる方必見)

地域型グリーン化事業とは

応募方法・受付期間

 

6.地方自治体の住宅取得支援制

三世代同居住宅取得支援

 

7.  その他の優遇制度

住宅取得資金非課税枠の拡充親や祖父母から援助がある方)

登録免許税軽減措置

住宅ローン控除とふるさと納税の併用について

 

まとめ

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1.グリーン住宅住宅ポイント制度

グリーン住宅ポイント制度とは

 

一定の省エネ性能を有する新築やリフォーム、賃貸や既存(中古)住宅に対して、国が申請者(所有者)にポイントを付与する制度です。

 

以前実施されていた次世代住宅ポイントと非常に似ていて、これに変わる新しい制度とも言えます。



■ 対象となる住宅|新築からリフォーム、賃貸まで

グリーン住宅ポイントの対象住宅

新築

リフォーム

既存(中古)住宅

持家

*注文住宅、分譲住宅が対象

*賃貸併用住宅は公表なし

*既存(中古)住宅購入のリフォームで、一部条件に限り、ポイント加算制度あり

賃貸



ポイント制度を利用できる対象となる住宅が多いことが大きな特徴です。

 

具体的なポイント数はコチラです。



 

新築住宅は最大100万ポイント

既存(中古)住宅購入は最大45万ポイント

リフォームは最大60万ポイント

賃貸の新築は、1戸あたり最大10万ポイント

 



ポイントは、指定された商品の中から交換、もしくは建築費に充当することが可能です。

 

また子育て世代や居住向けといった一部条件を満たすとポイントを加算することができます。



ただし3つの期限に注意が必要です。

 

 

 

■契約の期限

対象となる住宅共通で2021年10月31日まで

 

■商品交換申請の期限

対象となる住宅共通で2022年1月15日まで

 

■完了報告の提出期限

基本2022年1月15日まで

 

※以下の場合は完了報告期限が2022年4月30日まで

・新築戸建住宅で、ポイントを商品交換に充当する場合

・請負契約1,000万以上のリフォームで、ポイントを商品交換に充当する場合

 



対象住宅毎の詳細な内容は、以下の記事にわかりやすくまとめてありますのでぜひチェックしてみてください。

 

グリーン住宅ポイント|最大100万の新築・リフォーム・賃貸・中古住宅別内訳と条件

 

 

選べるポイント交換

 

グリーン住宅ポイントで交換できるものは大きく分けて2つです。




・「新たな日常」に資する追加工事または防災に資する追加工事

*新築、リフォーム、既存(中古)住宅、賃貸の新築が対象


・一定の要件に適合する商品

*新築、リフォーム、既存(中古)住宅が対象

 



それぞれをもう少し具体的にお伝えすると以下のとおりです。




「新たな日常」に資する追加工事または防災に資する追加工事

 


・ワークスペース設置工事

・音環境向上工事

・空気環境向上工事

・菌・ウイルス拡散防止工事

・家事負担軽減に資する工事

 

「防災」に資する追加工事

 



各項目の具体的な工事内容はコチラに掲載されていますのでチェックしてみてください。

 

グリーン住宅ポイント制度HP 発行されたポイントの交換対象となる追加工事の例





「新たな日常」に資する商品

 


・省エネ・環境配慮に優れた商品 

・防災関連商品

・健康関連商品

・家事負担軽減に資する商品

・子育て関連商品

・地域振興に資する商品

 



各項目の具体的な商品はコチラに掲載されています。

 

グリーン住宅ポイント制度HP 交換商品を探す




<グリーン住宅ポイント制度HP>

https://greenpt.mlit.go.jp/

2.住宅ローン減税(ローンを組み合計所得3,000万円以下の方)

 

住宅ローン減税制度は、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。

 

住宅ローンを利用しない方は、投資型減税制度をご欄下さい。 コチラ

 

一般住宅の住宅ローン控除(減税)の仕組み・適用要件

 

住宅ローン減税制度は、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。



住宅ローンを利用しない方は、投資型減税制度をご欄下さい。 コチラ

 

 

 

一般住宅の住宅ローン減税の仕組み・適用要件

 

住宅ローン減税とは、




10年以上の住宅ローンを組んで住宅を取得した場合、


最長13年間、年末の住宅ローンの残高の1%の額が所得税及び住民税から控除される

 

 

 

という仕組みです。



もう少し詳しくお伝えすると、

 


■1~10年目まで

年末の住宅ローンの残高の1%(最大40万円 ※認定住宅は最大50万円)


■11~13年目まで

「建物の取得価格×2%÷3」または「年末の住宅ローンの残高の1%」のいずれか低い金額

 



が控除されます。

 

元々住宅ローン減税は10年目まででしたが、消費税10%の増税に伴う住宅購入者の冷え込みを減らすため、増税分2%分を緩和する3年間の延長制度を設けました。



注意点としては、年末住宅ローン残高の1%が全て控除されるわけではないということです。

 

その年に住宅ローン控除される額は、その年度の12月31日付けの住宅ローン残高1%から、その年度に実際払う予定である所得税と住民税(上限136,500円)の合計までです。



■住宅ローン控除額の仕組み

・年末の住宅ローン残高×1%=A

 

※11年目以降は「建物価格×1%÷3」と比較したいずれか低い金額

 

・住宅ローン控除額=Aのうちの所得税額+住民税額(上限136,500円)分まで



■住宅ローン控除の具体例

ご主人年収600万円、扶養家族二人(奥様とお子様1人)の場合

 

・課税所得額※1:260万円

 

・年末住宅ローン残高4,000万円

 

・住宅ローン最大控除額(A):40万円(年末残高×1%)

 

・所得税:26万円(B)

 

・住民税:26万円

 

・住民税から控除可能な額※2:13.65万円(C)



つまりこのご家族の、この年の住宅ローン控除の対象となる税額は、

 

B(所得税)+C(住民税から控除可能額)=42.5万円



ただし住宅ローン最大控除額が40万円ですので、満額控除はできません。



同様に毎年計算して、13年間(消費税10%時)住宅ローン控除を得られます。



ただし、11年目以降は、「建物の取得価格×2%÷3」または「年末の住宅ローンの残高の1%」のいずれか低い金額が最大控除額となります。



仮に建物取得価格が4,000万円であれば、4,000万円×2%÷3≒26.7万円となります。

 

一方で毎年のローン残高が100万円ずつ減ったとすると、11年目のローン残高は2,900万円となります。

 

ローン残高の1%というと29万円です。

 

つまりこの2つを比較したとき、11年目の最大控除額は26.7万円となります。



 

※1課税所得額

収入(給与の総額)から、給与所得控除や所得控除(基礎、保険料、配偶者、扶養、医療などの控除)を引いた額



※2住民税から控除される額

課税所得×7%か、136,500円の低い方

 

上記例題の場合、課税所得260万円×7%=182,000円なので、住民税から控除されるのは136,500円

 

 

 

以下は住宅ローン控除を受けられる方の適用要件です。



■住宅ローン控除の要件

・注文住宅は2021年9月末、分譲住宅2021年11月末までに契約をする

 

・住宅の取得(引渡)から6か月以内、もしくは2022年12月までに居住している

 

・特別控除を受ける年分の合計所得金額が3,000万円以下である

 

・取得した住宅の床面積が50㎡以上であり、1/2以上が自己の居住用である

※合計所得が1,000万円以下の場合は40㎡以上

 

・10年以上にわたり分割して返済する一定の借入金がある

※一定とは銀行や住宅金融支援機構などからの借入金。親戚や知人からの借入金は含まない)

 

・居住した年とその前後の2年間(5年間)に、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例を受けていない。

 

ユーム代表 永野の顔写真【ユーム 永野から現場レポート】

夫婦それぞれで住宅ローンを組む「ペアローン」の場合は、住宅ローン控除を夫婦それぞれで受けることができます。

住宅ローンの借入額を増やし、控除額を増やしたい方には向いています。

これは、契約を1本にした「連帯債務型」の住宅ローンでも同様です。

ただし、奥様が連絡保証人となる「連帯保証人型」の住宅ローンの場合は、収入合算をして借入額を増やせても、奥様は住宅ローン控除が受けられません。

 

賃貸併用住宅を建てる方は、建物の延床(のべゆか)面積のうち、自宅部分が50%以上であることが住宅ローン控除の要件ですが、実際に控除されるのも自宅部分のみです。

つまりその年の控除対象額が40万円で自宅部分が60%ですと、実際には24万円の控除となります。

 

 

認定住宅の最大控除額は増額

 

大手住宅メーカーなどの大半が認定住宅となっています。

 

その場合の最大の控除額は各年の上限が50万円までと、一般住宅の40万円よりも10万円増額となります。





※認定住宅とは、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅のこと

 

・認定長期優良住宅

国が規定した長期優良住宅の基準を満たし、長期にわたり長持ちすると認定された住宅

 

・認定低炭素住宅

省エネ基準よりも一次エネルギーが10%以上削減でき、且つ8つの選択的項目のうち2つの条件を満たし、認定された住宅

 

投資型減税制度(全額自己資金の方必見)

 

ローンを利用しないで住宅を取得した場合は、住宅ローン減税は適用されません。

 

しかしながら、耐久性や省エネ性に優れた住宅を取得する場合に限り、所得税が控除される制度があり、それが「投資型減税制度」です。

 

 

この制度でも、消費税率引き上げによる拡充制度が設けられています。

 

対象となる住宅は、認定を受けた長期優良住宅と低炭素住宅。

 

控除期間は1年で、最大控除額は65万円になっています。

 

控除しきれなかった場合は、翌年度の所得税から控除されます。



ただし注意点として、2021年12月末までの入居が必須となります。

 

3.すまい給付金(年収775万円以下の方必見)

 

すまい給付金は、消費税率増税後に住宅を取得する人に対して、増税分の負担を軽減するための制度です。

 

すまい給付金とは

 

すまい給付金とは、先程お伝えしたとおり、消費税増税分の負担を軽減するための制度です。

 

給付申請をする方の年収にもよりますが、




最大給付金額50万円 ※年収450万以下の場合

 



となります。

 

もう少し例を挙げると、年収500万円(専業主婦の妻、幼い子供1人)の人が住宅を取得した場合、40万円の給付金が受けられます。



ここで注意すべき点は期限です。

 

すまい給付金を申請するには、以下までに住宅会社との契約が必要となります。




・注文住宅:2021年9月30日まで


・分譲住宅:2021年11月30日まで

 



2021年8月現在、期限が延長されるといった発表はありませんので、これ以降撤廃される可能性もありますので注意してください。



以下は住宅ローン控除を受けられる方の適用要件です。



■住まい給付金の要件

・床面積が50㎡以上である住宅

 

・住宅の所有者である(不動産登記上の持分保有者)

 

・住宅の居住者である(取得した住宅での居住が住民票で確認できる)

 

・収入が一定以下の人(収入額が775万円以下。

 

・住宅ローンを利用しない場合は年齢が50歳以上の人(収入の目安が650万円以下)。

 

・施工中の第三者検査及び次のいずれかの住宅 

 

※特にこちらは建築会社に確認しましょう。

1)住宅瑕疵担保責任保険(建設業許可を有さないものが加入する住宅瑕疵担保責任任意保険を含む)へ加入した住宅

2)建設住宅性能表示を利用する住宅

3)住宅瑕疵担保責任保険法人により保険と同等の検査が実施された住宅

※収入については「額面収入」ではなく都道府県民税の所得割額に基づき決定されます。

 

 

■給付額の計算方法

 

給付額=「給付基礎額」×「持分割合」



※「給付基礎額」は市区町村が発行する課税証明書の都道府県民税の所得割額で確認できます。

 

※「持分割合」は不動産登記事項証明書で確認できます。

 

 

尚、給付額を知りたい人は、すまい給付金ホームページのシミュレーションページにて確認することができます。

国土交通省「住まい給付金」sumai-kyufu.jp/simulation/index.html

 

 

ユーム代表 永野の顔写真【ユーム 永野から現場レポート】

基本的にすまい給付金などの優遇制度は、自分自身の問題のため、建築会社任せにせず、自ら必要な要件などを確認しましょう。

 

 

申請方法

 

住宅の引き渡しを受けてから1年(当面は1年3か月)以内の入居後に、給付申請書類と確認書類をすまい給付金事務局へ郵送またはすまい給付金申請窓口まで持参します。

 

給付金受領までは概ね1.5か月~2か月程度かかります。

 

 

■住宅ローンを利用した場合の必要書類

・給付金申請書(住まい給付金申請窓口か、すまい給付金ホームページよりダウンロードで入手可能)

 

国土交通省 すまい給付金:http://www.sumai-kyufu.jp/

 

・住民票の写し

 

・登記事項証明書・謄本

 

・個人住民税の課税証明書

 

・工事請負契約書または不動産売買契約書のコピー

 

・住宅ローンの金銭消費貸借契約書のコピー

 

・振込先口座が確認できる書類(通帳等のコピー)

 

施行中の検査実施が確認できる書類や以下の住宅の証明書

 

1)住宅瑕疵担保責任保険(建設業許可を有さないものが加入する住宅瑕疵担保責任任意保険を含む)へ加入した住宅

2)建設住宅性能表示を利用する住宅

3)住宅瑕疵担保責任保険法人により保険と同等の検査が実施された住宅

 

 

とくに最後の書類は、建築会社任せにせずに、契約の前か直後には、すまい給付金を受けたい旨をしっかりと伝え、検査の依頼やどのタイプの住宅になるのかを確認しましょう。

 

4.ZEH(ゼッチ)支援事業(太陽光や蓄電池をお考えの方必見)

認定ZEHビルダーが建てたZEH(ゼッチ)を取得した場合は、2021年度は定額60万円の補助金が受けられます。

 

※ZEH+、次世代ZEH+は定額105万円

 

 

ZEH(ゼッチ)とは

 

ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略です。

 

住宅の断熱性能と太陽光発電などの高効率な設備システムなどにより大幅に省エネを実現し、再生可能エネルギーにより、一次エネルギー消費量収支がゼロになることを目指した住宅のことです。

 

わかりやすくいえば、「断熱性能」+「省エネ設備」+「創エネ」=「エネルギー収支ゼロ」に近づけ、「快適」で、「地球に優しい(二酸化炭素⦅CO2⦆削減)」住宅です。



政府は2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指すことを目標としています。

 

ですので、今後はこれが当たり前となるということです。

 

 

令和3年(2021年)度補助金の詳細

 

2021年(令和元年)度の補助金は60万円/戸

 

さらに、蓄電システムを導入した場合2万円/kWh(上限20万円または、補助対象費用の1/3のいずれか低い額)が加算されます。

 

 

補助金を受けるための主な要件は以下の通りです。

 

 

 

■令和3年(2021年)度ZEH補助金の要件

・ZEHの定義を満たした、自己の居住用住宅である

 

・SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)に登録されているZEHビルダーやプランナーが設計・建築した住宅であること

 

2021年8月現在の直近の公募はコチラです。

 


二次公募:2021年 7月 5日(月) 10時 ~ 2021年 8月20日(金) 17時必着

三次公募:2021年 8月30日(月) 10時 ~ 2021年 9月24日(金) 17時必着

 



※公募期間を定め、先着順に受付します。

 

※公募期間中であっても補助事業の申請金額の合計が予算に達した日の前日をもって公募を終了し、予算に達した日以降に到着した申請分は、原則受理しませんので、十分注意してください。

 

※申請状況をみて必要に応じて受付可能な補助金の残額をホームページで公表します。申請の目安としてください。

5.地域型住宅グリーン化事業(地元工務店で建てる方必見)

 

長期優良住宅や低炭素住宅・ゼロエネルギー住宅などを、地域のグループ構成員(地域の中小住宅生産者)により取得した場合は、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅・性能向上計画認定住宅の場合は110万円の補助金、ゼロエネルギー住宅では140万円の補助金が受けられます。

 

 

さらに、地域材の使用で上限20万円、三世代同居対応住宅の要件を満たすと上限30万円が加算されます。

 

 

・地域型グリーン化事業とは

 

 地域型グリーン化事業とは、地域における木造住宅の生産体制の強化や環境負荷の低減を図ることを目的として、地域の中小工務店などが連携して取り組む良質な木造住宅などの整備を支援する事業です。

 

 

・応募方法・受付期間

 

この補助金の申請は地域のグループ構成員である工務店などが行い、補助金も申請会社工務店などに交付されるものですが、間接的に新築住宅の建築主に還元されることになります。



さらに、依頼する工務店はどこでもよいというわけではなく、国土交通省に採択されたグループに所属している工務店などに依頼する必要があります。

 

下記から2021年度の採択業者は閲覧できます。


一般社団法人木を活かす建築推進協議会 「地域型住宅グリーン化事業」http://chiiki-grn.jp/

 

ユーム代表 永野の顔写真【ユーム 永野から現場レポート】

「この補助金はハウスメーカーでは受けられない。ウチだけ」とアピールしている建築会社さんもあるようです。ただ、こちらは認定長期優良住宅やゼロエネルギー住宅の基準にするためには、大幅な金額アップとなる建築会社を対象としたものであり、実際には金額アップになることもあるので、ご注意ください。

6.地方自治体の住宅取得支援制度

 

地方自治体でも新築住宅の取得支援制度を実施している地域があります。

 

特に少子高齢化が深刻な問題となっている地域では、子育て世帯の住宅取得支援や三世帯同居対応住宅の支援などが実施されています。

 

ここではその一部の自治体の住宅取得支援制度をご紹介します。

 

新築住宅を建てる方は該当する自治体に問合せされると良いです。

 

三世代同居住宅取得支援

 

 千葉市では、三世帯同居等支援事業を実施しています。

新築住宅の助成金は上限が50万円ですが、市内業者に施工を依頼した場合は助成限度額が100万円になります。

 

〈千葉市の例:助成の要件〉

・離れて暮らしている「親・子供・孫」が、これから市内で同居または、近隣(1km以内)に居住すること

・親が65歳以上で1年以上市内に住んでいること

・親が単身か夫婦のみの世帯であること

・孫が18歳に達する日以後の3月31日を迎えていないこと

・同居または近隣に居住している状態が今後3年以上継続すること、などになっています。

 

詳細は千葉市ホームページで確認できます。

https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/koreishogai/korei/sansedai.html

 

7.その他の優遇制度

住宅取得資金非課税枠の拡充

 

ご両親や祖父母などから資金を援助してもらい家を建てる場合に、非課税枠があります。

 

新しく優良住宅で建てる場合は、今までは1,200万円までの贈与が非課税でしたが、消費税が10%時では、2019年4月にさかのぼり~2020年3月31日までの契約については3,000万円までの贈与が非課税、つまり贈与税がゼロとなります。

 

なお、一般的住宅の場合は2,500万円までの贈与が非課税枠となります。

 

これは土地を購入して、そこに新築を建てる場合も適用されます。

つまり、土地を援助分を親名義として購入せずに、自分名義で購入することができるということです。

親名義で土地購入すると、将来の相続税の対象となりますので、この非課税枠を利用して、自分名義にすることをおすすめします。

 

なお、2020年4月1日~2021年3月31日の契約については、一般住宅は1,000万円、優良住宅は1,500万円までが非課税の限度額として定められています。

 

 

登録免許税軽減措置

 

不動産を取得すると不動産登記が必要ですが、その際に支払う税金が登録免許税です。

建物の所有権保存登記、ローンを利用した場合は抵当権設定登記が必要になります。

土地を購入や贈与・相続にて注文住宅を建てる場合は、土地の所有権移転登記が最初に必要です。

 

 

□登録免許税

(土地の売買)

・土地所有権移転登記=課税標準(市町村役場での評価額)×2%

(土地の贈与)

・土地所有権移転登記=課税標準(市町村役場での評価額)×2%

(土地の相続)

・土地所有権移転登記=課税標準(市町村役場での評価額)×0.4%

 

(新築建物)

・建物の所有権保存登記=課税標準(登記所が認定した価額)×0.4%

 

(住宅ローン利用)

・抵当権設定登記=課税標準(債権金額)×0.4%

 

□軽減措置

通常は以上のような計算による課税額となりますが、2020年3月31日までは以下の税率に軽減されます。

 

 

・土地の所有権移転登記=課税標準(市町村役場での評価額)×1.5%(←2%)・所有権保存登記=課税標準×0.15%(←0.4%)※認定長期優良住宅、認定低炭素住宅は課税標準×0.1%

・抵当権設定登記=課税標準(債権金額)×0.1%(←0.4%)

 

 

 上記の軽減税率適用を受ける場合は、建物の床面積が50㎡以上、新築住宅の取得後1年以内に登記するなどの要件を満たす必要があります。 

 

 

住宅ローン控除とふるさと納税の併用について

 

住宅ローン控除とふるさと納税の併用は可能ですが、注意しなければならない点があります。

 

併用してもしっかり減税のメリットがある場合と、減税効果を十分に活かせない場合が出てくるからです。

 

新築住宅を取得した1年目は年末調整による控除ができないため、確定申告をすることになりますが、そのとき同時にふるさと納税の申告も行います。

 

控除はふるさと納税が優先され、次に住宅ローン控除が適用され、住宅ローン控除額自体は減る場合があります。

 

□具体例

例えば、所得税が13万円で住民税が23万円の人がローンで住宅を購入したとします。

 

年末のローン残高が、3000万円だとすると、最大で30万円の住宅ローン控除があります。

 

実際の住宅ローン控除額は所得税+住民税(課税所得金額×7%か136,500円のどちらか低い方が住民税の控除額)です。

 

今回は所得税13万円と住民税から13.65万円の合計26.65万円が住宅ローンの控除額とします。

 

ふるさと納税の実質負担の2,000を除いた額が61,000円だとして試算してみます。

 

確定申告時にふるさと納税から優先され控除されますが、その方の所得税率が20%の場合、ふるさと納税額61,000円×20%の12,200円が所得税から控除されます。

 

その残りのふるさと納税額48,800円が条件はありますが、全て住民税から控除したとします。

 

この場合、住宅ローン減税は本来所得税から13万円控除できるところが、ふるさと納税で先に控除した12,200円を引いた、117,800円の控除となります。

 

所得税からの住宅ローン控除額が12,200円分減ることになります。

 

住民税からの控除については、住民税23万円-ふるさと納税控除分48,800=181,200円ですが、最大で136,500円までの控除ですので、こちらはふるさと納税と併用しない場合と変わりません。

 

つまりふるさと納税と併用すると、住宅ローン減税自体は12,200円減ることになります。

 

 

住宅ローンの控除額が残った(所得税で控除しきれない)場合は翌年の住民税から控除されますが、限度額(住民税は控除できる上限がある)に達してしまうと、せっかくの住宅ローン控除額にロスが出てくることがあります。

控除ロスを出さないためには、所得税・住民税・ふるさと納税の限度額・住宅ローン控除額など全てを計算して、効率よく減税(節税)しましょう。

 

 

まとめ

 

【グリーン住宅ポイント】の要件を満たす住宅の取得は、家族の安全・安心のためにも資産価値を維持するためにも大切です。

 

それほど難しい基準ではないので、一定の基準を満たしていればポイント獲得できます。

 

 

【住宅ローン減税】「住宅借入金等特別控除」は、合計の所得が3000万円未満の方で10年以上の期間借りる方であれば、メリットが大きいです。

 

こちらも最大にメリットを得られる「認定住宅」の基準も標準仕様でクリアできる建築会社もあります。

 

認定住宅とは、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅のことですが、とりあえず「認定住宅」と覚えておけばよいです。

 

建築会社に「認定住宅」が標準仕様で可能かどうか確認しましょう。

 

全額自己資金で家を建てる方は「投資型減税制度」を受けたいと建築会社に申し出ましょう。

 

親や祖父母から援助がある方は、【住宅取得資金非課税枠】の最大で3,000万円を利用することを検討しましょう。

 


年収775万円以下(目安)の方は【すまい給付金】を受けられるかどうか、建築会社に聞くのが一番早いです。手続きを滞ると受けられなくなるので、契約の前か直後にはその段取りをその会社にお願いしましょう。

 


太陽光や蓄電池をお考えの方は、ZEH(ゼッチ)の補助金がタイミングやその会社の性能により受けられそうかどうかを契約前に確認しましょう。

 


地元工務店で建てる方は、【地域型住宅グリーン化事業】の対応が可能がどうかを確認しましょう。その際に、標準仕様からどれだけのコストアップになるのかも聞くことがポイントです。

 

 

その他、エネファームや雨水利用、浄化槽など使えそうな補助金は無いかを建築会社に聞くだけではなく、自分が注文住宅を建てるエリアの自治体に何か該当する補助金が無いかどうかを自分で確認しましょう。

 

まずネットで調べ、電話や実際に出向いて確認する順番が良いかと思います。

 

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以下でみなさんが参考にしている記事やサービスをご紹介します。

 

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ユーム代表 永野とは?

 

ユーム代表 永野の簡易プロフィール

 

・1分1秒を争う業務厨房の動線設計
及び
HACCP(危害要因分析必須管理点)
に基づく環境改善提案を5年

 

・大手ハウスメーカー時代を含めて、
土地探し・家づくり支援を20年以上

 

※注文住宅のセカンドオピニオン提供(全国対応) u-hm株式会社 CEO

 

 

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